40代男性におすすめの化粧水20選|肌悩みに合わせた選び方を解説

40代男性におすすめの化粧水、肌悩みに合わせた選び方を解説

「最近、肌の乾燥やシミ、シワが気になってきた」「スキンケアを始めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」――。40代を迎え、このような肌の変化に戸惑いを感じている男性は少なくありません。仕事やプライベートで責任ある立場になることが多いこの年代は、見た目の印象がこれまで以上に重要になります。若々しく清潔感のある肌は、自信につながり、ビジネスや人間関係においても好影響を与える可能性があります。

この記事では、40代男性がなぜ今、化粧水によるスキンケアを始めるべきなのか、その理由から、具体的な肌悩みの原因、そして自分にぴったりの一本を見つけるための選び方まで、網羅的に解説します。さらに、2024年最新のおすすめ化粧水20選を厳選してご紹介。正しい使い方や、より効果を高めるためのプラスアルファのケアについても触れていきます。

この記事を読めば、漠然とした肌の悩みから解放され、明日から実践できる具体的なスキンケア方法がわかります。自分史上最高の肌コンディションを手に入れ、自信に満ちた毎日を送るための第一歩を踏み出しましょう。

なぜ40代男性に化粧水によるスキンケアが必要なのか

なぜ40代男性に化粧水によるスキンケアが必要なのか

30代までとは明らかに違う肌の変化を感じ始める40代。なぜこの年代の男性にとって、化粧水を使ったスキンケアが特に重要になるのでしょうか。その背景には、加齢に伴う肌質の変化と、それを放置した場合に起こりうる深刻な肌トラブルのリスクがあります。

30代までとの肌質の変化

若い頃は多少無頓着でも肌トラブルが少なかったという方も、40代になるとそうはいきません。肌内部では、30代までとは比較にならないほどの変化が起きています。

第一に、肌の水分量と皮脂量のバランスが大きく崩れます。 男性ホルモンの一種であるテストステロンの影響で、男性の皮脂分泌量は女性の約2〜3倍と多い一方、肌の水分量は女性の半分以下と言われています。加齢に伴い、この傾向はさらに顕著になります。特に40代になると、肌の水分を保持する役割を持つセラミドやヒアルロン酸、天然保湿因子(NMF)といった成分が急激に減少。これにより、肌は乾燥しやすくなります。一方で、皮脂の分泌量は高止まり、あるいは水分不足を補おうとして過剰になる「インナードライ」状態に陥りやすく、「カサつくのにベタつく」という複雑な肌状態になりがちです。

第二に、肌の生まれ変わりである「ターンオーバー」の周期が遅くなります。 健康な20代の肌は約28日周期で新しい細胞に生まれ変わりますが、40代ではその周期が40日以上かかるとも言われています。ターンオーバーが遅れると、古い角質が肌表面に留まり続け、ゴワつきやザラつきの原因になります。また、紫外線ダメージによって生成されたメラニンも排出されにくくなるため、シミやくすみが定着しやすくなります。

第三に、肌の「バリア機能」が低下します。 肌の最も外側にある角層は、外部の刺激(紫外線、乾燥、ホコリなど)から肌を守り、内部の水分蒸発を防ぐバリアの役割を担っています。しかし、加齢による水分量の減少やターンオーバーの乱れによって、このバリア機能が弱まります。その結果、外部からのわずかな刺激にも敏感に反応し、赤みやかゆみ、肌荒れといったトラブルを引き起こしやすくなるのです。日々の髭剃りも、角層を傷つけバリア機能を低下させる一因となります。

これらの変化は、単なる見た目の問題に留まりません。肌の健康状態そのものが、30代までとは根本的に異なってくるのです。この変化を正しく認識し、化粧水による「水分補給」という基本的なケアを始めることが、40代のスキンケアの出発点となります。

放置すると起こりうる肌トラブル

もし、40代で顕著になるこれらの肌質変化に気づきながらも、何も対策をせずに放置してしまったらどうなるでしょうか。その先には、より深刻で改善が難しい肌トラブルが待ち受けています。

まず、乾燥が常態化し、深い「シワ」へと進行します。 はじめは目元や口元に現れる「乾燥小じわ」ですが、ケアを怠ると肌の奥深く、真皮層のコラーゲンやエラスチンの減少も相まって、くっきりと刻まれた深いシワになってしまいます。また、乾燥が進むと肌表面が粉を吹いたようになり、不潔な印象を与えかねません。

次に、シミやくすみが顔全体に広がり、老けた印象を決定づけます。 ターンオーバーの乱れによって排出されずに蓄積したメラニンは、一つひとつのシミを濃くするだけでなく、顔全体のトーンを暗く見せる「くすみ」の原因となります。透明感が失われ、疲れているように見られたり、実年齢よりも老けて見られたりすることが増えるでしょう。

さらに、バリア機能の低下は慢性的な「敏感肌」や「肌荒れ」を招きます。 これまで問題なく使えていたシェービングフォームでかぶれたり、季節の変わり目に肌が荒れたりすることが頻繁に起こるようになります。ニキビも、若い頃の皮脂過剰が原因の思春期ニキビとは異なり、乾燥やバリア機能低下によって引き起こされる「大人ニキビ」が頬やフェイスラインにできやすくなります。一度荒れてしまうと治りにくく、跡に残りやすいのも40代の肌荒れの特徴です。

そして、これらの肌トラブルは、最終的に「清潔感の欠如」という印象につながります。 シワっぽく、シミやくすみがあり、カサついているのにテカっている肌は、どうしても疲れた、だらしない印象を与えてしまいます。ビジネスシーンにおいても、プライベートにおいても、清潔感は相手に好印象を与えるための重要な要素です。

40代からのスキンケアは、もはや美容意識の高い人だけのものではありません。 健康で清潔感のある肌を維持し、社会的な印象を管理するための「身だしなみ」の一環です。化粧水で肌にうるおいを与えるというシンプルな習慣が、将来の深刻な肌トラブルを防ぎ、若々しい印象を保つための最も効果的な投資となるのです。

40代男性の代表的な肌悩みとその原因

乾燥・カサつき、シミ・くすみ、シワ・ハリ不足、テカリ・ベタつき、ニキビ・肌荒れ

40代の男性が直面する肌悩みは多岐にわたりますが、その多くは加齢や長年の生活習慣が原因です。ここでは代表的な5つの肌悩みと、その根本原因を深掘りし、それぞれにどのようなアプローチが必要なのかを解説します。自分の肌で何が起きているのかを正しく理解することが、効果的なスキンケアへの第一歩です。

乾燥・カサつき

40代男性の肌悩みの根源ともいえるのが「乾燥・カサつき」です。頬や口元、目元が突っ張る、洗顔後に肌がつっぱる、ひどいときには白い粉を吹くといった症状が代表的です。

主な原因は、加齢による肌の水分保持能力の低下です。 肌の角層には、細胞間脂質(主成分はセラミド)、天然保湿因子(NMF)、皮脂膜という3つの保湿機能が備わっています。しかし40代になると、これらの保湿物質、特に角層の約50%を占めるセラミドが大幅に減少します。セラミドは、角層細胞の間をセメントのように埋めて水分を挟み込み、外部刺激からも肌を守る重要な役割を担っています。このセラミドが不足すると、肌内部の水分はどんどん蒸発し、外部からの刺激も受けやすくなってしまうのです。

さらに、エアコンの効いた室内での長時間勤務、紫外線ダメージ、熱いお湯での洗顔といった生活習慣も乾燥を助長します。シェービングも角質層を物理的に削り取ってしまうため、肌の乾燥を加速させる大きな要因です。

対策の基本は、失われた保湿成分を化粧水で補うこと。 特に、セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンといった高保湿成分が配合された化粧水を選び、肌にしっかりと水分を届け、保持させることが重要です。

シミ・くすみ

ふと鏡を見たときに、以前はなかったはずのシミが目についたり、顔全体がなんとなく暗く、疲れて見えたりする「くすみ」。これらは40代の肌に現れる代表的なエイジングサインです。

最大の原因は、長年にわたって浴び続けてきた「紫外線ダメージの蓄積」です。 肌は紫外線を浴びると、自らを守るためにメラノサイトという細胞でメラニン色素を生成します。若い頃は肌のターンオーバーが正常に機能しているため、メラニンは垢とともに自然に排出されます。しかし、40代になりターンオーバーのサイクルが遅くなると、生成されたメラニンが排出しきれずに肌内部に蓄積。これが「シミ」として表面化します。

一方、「くすみ」の原因は一つではありません。メラニンの蓄積による「茶ぐすみ」のほか、乾燥によって肌のキメが乱れて影ができる「乾燥ぐすみ」、血行不良による「青ぐすみ」、古い角質が厚くなる「角質肥厚ぐすみ」など、複数の要因が絡み合っています。

対策としては、これ以上シミを増やさないための紫外線対策が必須です。 それと同時に、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの美白有効成分が配合された化粧水を使い、メラニンの生成を抑えたり、還元を促したりするケアが効果的です。また、ターンオーバーを正常化させることもくすみ改善につながります。

シワ・ハリ不足

目尻の笑いジワが深くなった、ほうれい線が目立つようになった、顔全体がなんとなくたるんできた…。「シワ・ハリ不足」は、40代男性を悩ませる深刻な問題です。

シワには大きく分けて2種類あります。一つは、肌表面の乾燥が原因でできる「乾燥小じわ」。これは比較的浅く、保湿ケアで改善が見込めます。もう一つは、肌の奥深く、真皮層の構造が変化することでできる「深いシワ」です。

真皮層のハリや弾力は、コラーゲンやエラスチンといった線維状のタンパク質によって支えられています。 しかし、加齢や紫外線ダメージ(光老化)によって、これらの線維は減少したり、変性して硬くなったりします。この真皮層の構造が崩れることで、肌は弾力を失い、深いシワやたるみ(ハリ不足)となって現れるのです。特に紫外線A波(UVA)は、真皮層まで到達し、コラーゲンやエラスチンに深刻なダメージを与えるため、日々の紫外線対策の有無が数年後の肌に大きな差を生みます。

対策としては、まず徹底した保湿で乾燥小じわを防ぐこと。 その上で、レチノールやナイアシンアミドといった、コラーゲンの生成をサポートするエイジングケア成分を取り入れることが有効です。これらの成分は、肌のハリ感を高め、シワを目立たなくする効果が期待できます。

テカリ・ベタつき

「自分は脂性肌だから保湿は不要」と考えている40代男性は少なくありません。しかし、Tゾーン(額・鼻)や頬のテカリ・ベタつきは、実は乾燥が原因の「インナードライ」である可能性が高いのです。

インナードライとは、肌の内部は乾燥しているのに、表面は皮脂でベタついている状態を指します。肌は水分が不足すると、それ以上の水分蒸発を防ごうとして、防御反応で皮脂を過剰に分泌します。これが40代男性のテカリの主なメカニズムです。若い頃の、単純に皮脂分泌が活発な「脂性肌」とは根本的に原因が異なります。

この状態で、あぶらとり紙で頻繁に皮脂を取ったり、洗浄力の強い洗顔料でゴシゴシ洗ったりすると、肌はさらに乾燥し、もっと多くの皮脂を分泌するという悪循環に陥ります。

対策の鍵は、意外にも「保湿」です。 化粧水で肌の角層を水分で満たし、水分と油分のバランスを整えることが、過剰な皮脂分泌を抑える最も効果的な方法です。ベタつくからといって保湿を避けるのではなく、さっぱりとした使用感でありながら保湿力の高い化粧水を選び、しっかりと水分を補給することが重要になります。

ニキビ・肌荒れ

40代になってから、同じ場所に繰り返しニキビができたり、髭剃り後に肌が赤くヒリヒリしたりといった「ニキビ・肌荒れ」に悩む人も増えます。

これらのトラブルの背景にあるのは、加齢やストレスによる「バリア機能の低下」です。前述の通り、40代の肌は水分保持能力が落ち、外部刺激に弱くなっています。毎日の髭剃りは、この弱ったバリア機能に追い打ちをかけ、角層を傷つけて炎症を引き起こしやすくします。

また、ターンオーバーの乱れによって古い角質が毛穴を塞ぎ、そこに皮脂が詰まることで「大人ニキビ」が発生します。仕事のストレスや睡眠不足、食生活の乱れなども、ホルモンバランスを崩し、肌の抵抗力を弱める要因となります。

対策としては、まず肌への刺激を最小限に抑えることが大切です。 シェービングの際は、シェービング剤を必ず使い、優しく剃ることを心がけましょう。スキンケアでは、グリチルリチン酸ジカリウムやアラントインなどの抗炎症成分が配合された化粧水を選び、炎症を鎮めるケアが有効です。また、アルコールや香料などが含まれていない「低刺激処方」の製品を選ぶと、肌への負担を減らすことができます。

これらの肌悩みの原因を理解すれば、自分が選ぶべき化粧水もおのずと見えてきます。 次の章では、これらの悩みを解決するための具体的な化粧水の選び方を解説します。

失敗しない!40代男性向け化粧水の選び方

40代の肌悩みに効果的にアプローチするためには、数ある化粧水の中から自分に合った一本を見極めることが不可欠です。ここでは、「有効成分」「テクスチャ(使用感)」「価格」「香り」という4つの視点から、失敗しない化粧水の選び方を具体的に解説します。

肌悩みに合った有効成分で選ぶ

化粧水の効果を左右する最も重要な要素が「成分」です。自分の肌悩みを解決してくれる成分が配合されているかを確認しましょう。医薬部外品(薬用化粧品)の場合、「有効成分」として記載されているものは、厚生労働省がその効果・効能を認めた成分です。

悩み 有効成分・注目成分 期待できる効果
乾燥対策 セラミド(ヒト型セラミド)、ヒアルロン酸、コラーゲン、グリセリン、アミノ酸 肌の水分を保持し、うるおいを与え、バリア機能をサポートする。
シミ対策 ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ。
シワ・ハリ対策 レチノール(ビタミンA)、ナイアシンアミド(ビタミンB3) コラーゲンの生成を促進し、肌にハリを与え、シワを改善する。
テカリ・ニキビ対策 グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、サリチル酸 炎症を抑え、ニキビや肌荒れを防ぐ。皮脂の過剰分泌をコントロールする。

【乾燥対策】セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなどの高保湿成分

40代のあらゆる肌悩みの根底には「乾燥」があります。まずは保湿を徹底することが、スキンケアの基本中の基本です。

  • セラミド: 角層の細胞の間を埋める「細胞間脂質」の主成分。水分を挟み込んで逃さない性質があり、バリア機能を支える上で最も重要な成分の一つです。特に、人の肌にあるセラミドと構造が似ている「ヒト型セラミド(セラミドNG, NP, APなど)」は肌なじみが良く、高い保湿効果が期待できます。
  • ヒアルロン酸: わずか1gで6リットルもの水分を抱え込むことができる、非常に保水力の高い成分です。肌表面にうるおいの膜を作り、乾燥から肌を守ります。
  • コラーゲン: 肌のハリを支える成分として知られていますが、化粧品に配合される場合は主に肌表面の保湿が目的です。肌にうるおいと柔軟性を与えます。

これらの成分が複数配合されている化粧水は、多角的に保湿ケアができるためおすすめです。

【シミ対策】ビタミンC誘導体、トラネキサム酸などの美白有効成分

長年の紫外線ダメージが表面化する40代には、シミ予防ケアが欠かせません。医薬部外品に配合される「美白有効成分」に注目しましょう。

  • ビタミンC誘導体: メラニンの生成を抑える効果に加え、できてしまったメラニンを還元する(色を薄くする)効果も期待できる万能成分です。皮脂抑制やコラーゲン生成サポートなど、多様な働きも魅力です。
  • トラネキサム酸: メラニンを生成する細胞「メラノサイト」の活性化を促す情報伝達物質「プロスタグランジン」などをブロックすることで、メラニンの生成を初期段階で抑制します。肌荒れを防ぐ効果も認められています。

美白ケアは継続が力です。 毎日のスキンケアにこれらの成分を取り入れることで、未来のシミを予防し、透明感のある肌を目指せます。

【シワ・ハリ対策】レチノール、ナイアシンアミドなどのエイジングケア成分

シワやたるみが気になり始めたら、より積極的なエイジングケア成分の出番です。

  • レチノール(ビタミンA): シワ改善効果が認められている代表的な有効成分です。 ヒアルロン酸の産生やコラーゲンの生成を促進し、肌のターンオーバーを整えることで、肌にハリを与え、シワを目立たなくします。効果が高い反面、使い始めに赤みや皮むけ(A反応)が出ることがあるため、少量から試す、使用頻度を調整するなどの注意が必要です。
  • ナイアシンアミド(ビタミンB3): シワ改善と美白の両方の有効成分として承認されている注目の成分です。 真皮のコラーゲン産生を促進してシワを改善するほか、メラニンの生成を抑えてシミを防ぎます。比較的刺激が少なく、様々な肌質の人が使いやすいのが特徴です。

これらの成分は、肌の土台からハリを立て直したいと考える40代男性にとって、心強い味方となります。

【テカリ・ニキビ対策】グリチルリチン酸2Kなどの抗炎症成分

インナードライによるテカリや、髭剃り負け、大人ニキビに悩む場合は、肌の炎症を抑える成分が有効です。

  • グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K): 甘草(カンゾウ)という植物の根から抽出される成分で、優れた抗炎症作用があります。肌荒れやニキビを防ぐ目的で、多くの薬用化粧品に配合されています。
  • アラントイン: こちらも抗炎症作用があり、肌の組織修復を助ける働きがあります。敏感肌向けの製品によく使われます。

これらの成分が配合された化粧水は、肌を健やかな状態に整え、繰り返す肌トラブルを防ぐのに役立ちます。

肌質に合ったテクスチャ(使用感)で選ぶ

毎日使うものだからこそ、心地よいと感じる「テクスチャ(使用感)」は非常に重要です。自分の肌質や好みに合わせて選びましょう。

乾燥肌:とろみのあるしっとりタイプ

肌が常にカサつきがちな乾燥肌の方には、保湿成分が豊富に配合された、とろみのあるリッチなテクスチャの化粧水がおすすめです。肌にのせたときにしっかりとうるおいが留まる感覚があり、安心感を得られます。ハンドプレスでじっくりとなじませることで、もっちりとした後肌に仕上がります。

脂性肌:さっぱりしたウォータータイプ

ベタつきが苦手な脂性肌やインナードライ肌の方には、水のようにシャバシャバとしたウォータータイプの化粧水が適しています。肌に素早く浸透し、表面に残りにくいため、さっぱりとした使用感が得られます。しかし、さっぱりしているからといって保湿力が低いわけではありません。「さっぱりしているのに、内側はうるおう」タイプの製品を選ぶのがポイントです。

混合肌:ベタつかない高保湿タイプ

Tゾーンはテカるのに頬はカサつく、という混合肌の方は、化粧水選びが最も難しいかもしれません。おすすめは、「ベタつかない高保湿タイプ」です。みずみずしいジェル状のテクスチャや、少しだけとろみがあるけれど肌なじみが良いタイプなどが良いでしょう。肌に水分をしっかりと補給しつつ、後肌はサラッとしているものが、部位によって肌状態が異なる混合肌には使いやすいです。

敏感肌:低刺激処方・アルコールフリーのタイプ

髭剃り後や季節の変わり目に肌がヒリヒリしやすい敏感肌の方は、配合成分に特に注意が必要です。アルコール(エタノール)、香料、着色料、パラベンなどが含まれていない「フリー処方」や「低刺激設計」と記載のある製品を選びましょう。パッチテスト済み、アレルギーテスト済みなどの表記も参考になります。

毎日無理なく続けられる価格帯で選ぶ

スキンケアは、高級な製品をたまに使うよりも、自分にとって無理のない価格帯の製品を毎日継続して使う方が、はるかに効果的です。

ドラッグストアで買えるプチプラ

1,000円〜2,000円台で購入できる、いわゆる「プチプラ」化粧水は、最大の魅力はそのコストパフォーマンスです。惜しみなくたっぷりと使えるため、肌をしっかりと水分で満たすことができます。最近のプチプラ製品は品質が非常に高く、40代の肌悩みに応える高機能な成分を配合したものも少なくありません。まずはスキンケアを始めてみたいという入門者にも最適です。

百貨店などで買えるデパコス

3,000円以上の、いわゆる「デパコス(デパートコスメ)」は、価格が高い分、最新の皮膚科学研究に基づいた先進技術が応用されていたり、希少な美容成分が配合されていたりします。洗練されたパッケージデザインや上質な香り、リッチなテクスチャなど、使うたびに気分を高めてくれる付加価値も魅力です。特定の肌悩みを集中的にケアしたい場合や、スキンケアを特別な時間として楽しみたい方におすすめです。

好みの香りで選ぶ

スキンケアの時間をリラックスタイムにしたいのか、それとも気分をシャキッと切り替えたいのかによって、香りの選び方も変わってきます。

  • 無香料: 香りが苦手な方や、肌への刺激を少しでも減らしたい敏感肌の方におすすめです。他の香りのアイテム(香水など)と干渉しないのもメリットです。
  • シトラス系(柑橘系): レモン、オレンジ、ベルガモットなどの爽やかな香りは、朝のスキンケアに使えば気分をリフレッシュさせてくれます。
  • ウッディ系、ハーバル系: シダーウッドやローズマリー、ラベンダーなどの落ち着いた香りは、夜のスキンケアに使えば一日の疲れを癒し、リラックス効果をもたらします。

自分のライフスタイルや好みに合わせて、五感で楽しめる化粧水を選ぶことも、スキンケアを長く続けるための秘訣です。

【2024年版】40代男性におすすめの化粧水20選

ここからは、これまで解説してきた選び方のポイントを踏まえ、40代男性の様々な肌悩みに応えるおすすめの化粧水を20品厳選してご紹介します。プチプラからデパコス、定番から最新トレンドまで幅広くピックアップしました。各商品の特徴や公式サイトの情報を参考に、自分にぴったりの一本を見つけてください。
(※価格は2024年5月時点の公式情報を参考にしています。変動する可能性があるため、購入時に再度ご確認ください。)

① オルビス(ORBIS) ミスター ローション

ベタつくのにカサつく肌に、ジェル状クラッシュローション。
化粧水にありがちな「塗った感」が苦手な男性にこそ試してほしい一品。手に取ったときはとろみのあるジェル状ですが、肌にのせるとパシャっと弾けて素早く浸透します。うるおい成分を抱え込んだ「うるおいホールド処方」で、乾燥しがちな男性の肌に水分をしっかり届け、ハリとツヤを与えます。ローション、美容液の機能を凝縮したハイブリッドな設計も魅力です。
(参照:オルビス公式サイト)

② バルクオム(BULK HOMME) THE TONER

シェービング後にもしみない、低刺激設計の美容化粧水。
「THE FACE WASH(洗顔料)」で有名なバルクオムの化粧水は、美容成分を贅沢に配合し、シェービングなどのダメージを受けやすい男性の肌を優しくいたわります。日本の「出雲の玉造温泉水」が肌にうるおいと柔軟性を与え、トレハロースが角層の水分を保持。ベタつきにくいのに、しっとり感が持続する絶妙な使用感で、多くの男性から支持されています。
(参照:BULK HOMME公式サイト)

③ 無印良品 化粧水 敏感肌用 高保湿タイプ

究極のシンプル処方。迷ったらまずコレ、の鉄板化粧水。
岩手県釜石の天然水を使用した、敏感肌のための低刺激性シリーズ。アルコールやパラベン、香料、着色料など、肌への刺激となりうる成分を徹底的に排除しています。ヒアル酸の2倍の保湿力を持つと言われる「リピジュア」や、肌保護成分のスベリヒユエキスを配合し、乾燥が気になる肌をみずみずしくうるおします。圧倒的なコストパフォーマンスで、惜しみなく使える点も大きな魅力です。
(参照:無印良品公式サイト)

④ クワトロボタニコ(QUATTRO BOTANICO) ボタニカル ローション & アフターシェーブ

1本で化粧水・美容液・乳液・アフターシェーブの4役。
忙しい40代男性のニーズに応える、高機能オールインワン化粧水。4種の植物エキスが乾燥、ハリ不足、皮脂、毛穴といった4大肌悩みにアプローチします。シェービング後のヒリヒリを抑える成分も配合されており、髭剃り後のケアもこれ1本で完結。とろみのある液体が肌にスッとなじみ、ベタつかずにうるおいをキープします。ベルガモットとローズマリーの精油による爽やかな香りも好評です。
(参照:クワトロボタニコ公式サイト)

⑤ NALC(ナルク) 薬用ヘパリンミルクローション

顔も体も、深刻な乾燥肌に。医薬部外品のミルクローション。
乾燥肌治療薬にも使われる有効成分「ヘパリン類似物質」を配合した薬用ローション。高い保湿力で肌の水分保持機能を高め、バリア機能を整えます。さらに、抗炎症有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」も配合し、肌荒れやニキビも防ぎます。ミルクタイプですがベタつきにくく、顔だけでなく全身の乾燥対策に使える大容量も嬉しいポイントです。
(参照:NALC公式サイト)

⑥ FANCL(ファンケル) メン オールインワン スキンコンディショナー

シワ改善も叶える、みずみずしいジェル状オールインワン。
化粧水、乳液、美容液の働きを1本に凝縮。有効成分「ナイアシンアミド」を配合し、年齢とともに気になるシワの改善効果が期待できます。保湿成分や整肌成分も豊富で、乾燥や肌荒れ、ハリ不足など、40代男性が抱える複合的な悩みに多角的にアプローチ。みずみずしいジェルが肌に伸び広がり、うるおうのにサラッとした快適な使用感です。
(参照:ファンケル公式サイト)

⑦ DHC(ディーエイチシー) MEN オールインワン モイスチュアジェル

エイジングケア・美白・保湿を1本で。高機能ジェル。
コエンザイムQ10やコラーゲンなどのハリ成分に加え、美白有効成分「ビタミンC誘導体」、抗炎症成分「グリチルリチン酸ジカリウム」を配合。これ1本で、年齢肌の悩みから日々の肌荒れまで幅広くカバーする、まさに”デキる男”のためのオールインワンジェルです。アルコールやメントール不使用で、肌への優しさも考慮されています。
(参照:DHC公式サイト)

⑧ NULL(ヌル) 薬用リンクルクリーム

シワ改善とシミ予防をWでケアする、日本初の男性向け薬用クリーム。
化粧水ではありませんが、エイジングケアに特化したアイテムとして紹介。シワ改善と美白のW効果が認められた有効成分「ナイアシンアミド」を配合。さらにレチノールも加え、目元や口元、おでこなどの気になるシワに深くアプローチします。クリームでありながらベタつかず、伸びの良いテクスチャで、いつものスキンケアの最後にプラスするだけで本格的なエイジングケアが可能です。
(参照:NULL公式サイト)

⑨ SHISEIDO メン(SHISEIDO MEN) ハイドレーティング ローション

デパコス入門にも最適。上質なうるおいで肌を満たす。
世界に誇る資生堂のメンズライン。乾燥や湿度変化から肌を守り、うるおいを長時間キープします。ダメージディフェンスコンプレックス(保湿成分)配合で、肌のバリア機能をサポート。ベタつかず、さっぱりとした感触で、内側からしっかりとうるおった、なめらかな肌に整えます。洗練された香りとデザインで、毎日のケアが楽しみに変わる一品です。
(参照:資生堂公式サイト)

⑩ KIEHL’S(キールズ) フェイシャル フュール トナー フォーメン

疲れた肌をリフレッシュ!ビタミン配合の活力化粧水。
ビタミンC誘導体やビタミンE、ダイサンチクエキスなどを配合した、まるで”肌の栄養ドリンク”のような化粧水。清涼感のある使用感で、疲れた肌や眠たい朝の肌をシャキッと引き締めます。過剰な皮脂によるテカリを抑えながら、必要なうるおいを補給。シェービング後の肌を整えるのにも適しています。
(参照:Kiehl’s Since 1851公式サイト)

⑪ ロート製薬 メラノCC 薬用しみ対策美白化粧水

シミ対策の決定版!プチプラながら実力派の薬用化粧水。
美白有効成分「高浸透ビタミンC誘導体」が、角層の奥深くまで浸透し、メラニンの生成を抑制。さらに抗炎症有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」も配合し、ニキビ跡が気になる肌にもアプローチします。さっぱりとした使用感で、柑橘系の爽やかな香りも人気。顔全体に惜しみなく使え、シミ予防を毎日の習慣にしたい方に最適です。
(参照:ロート製薬公式サイト)

⑫ ロート製薬 肌ラボ 極潤薬用ハリ化粧水

シワ改善&シミ対策をこの1本で。高機能エイジングケア。
ドラッグストアで手に入る手軽さながら、有効成分「ナイアシンアミド」を配合し、シワ改善とシミ対策の両方を実現する薬用化粧水。さらに、3種のヒアルロン酸を配合し、角層のすみずみまでうるおいで満たします。とろみのある濃厚なテクスチャで、乾燥によるハリ不足が気になる肌を、ピンと弾むようなもっちり肌へと導きます。
(参照:ロート製薬公式サイト)

⑬ ニベアメン 薬用センシティブローション

繰り返す肌荒れ、ヒリつきに。敏感肌のための薬用ローション。
髭剃り後のデリケートな肌を考えた、ノンアルコールタイプの薬用ローション。抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウム)がカミソリ負けを防ぎ、うるおい成分(ヒアルロン酸)が肌にうるおいを与えて乾燥から守ります。ヒリヒリ感のない、やさしい使い心地で、毎日のシェービングで肌が荒れがちな男性の強い味方です。
(参照:ニベア公式サイト)

⑭ LISSAGE(リサージ) リサージ メン スキンメインテナイザー

化粧水と乳液の機能を1本に凝縮した、高機能化粧液。
カネボウ化粧品のメンズブランド。コラーゲン研究から生まれた独自の保湿成分を配合し、肌にハリとうるおいを与えます。肌質やなりたい肌に合わせて3つのタイプ(さっぱり、しっとり、ノンアルコール)から選べるのが特徴。トリガー式のボトルで適量を出しやすく、手軽に本格的なスキンケアが完了します。
(参照:LISSAGE公式サイト)

⑮ ZIGEN(ジゲン) オールインワンフェイスジェル

ヒト型セラミド配合。保湿にこだわるオールインワン。
男性の肌にとって最も重要な「保湿」をとことん追求した、実力派オールインワンジェル。人の肌に存在するセラミドと同じ構造を持つ「ヒト型セラミド」を3種類も配合し、肌のバリア機能を強力にサポートします。コラーゲンやヒアルロン酸も配合し、1本で化粧水、乳液、美容液、クリームの役割を果たします。オイルフリーでベタつかない使用感も魅力です。
(参照:ZIGEN公式サイト)

⑯ MANIFACTURE(マニファクチャー) ALL-IN-ONE LOTION

毛穴、テカリ、乾燥に。植物の力で整えるオールインワン。
アーチチョーク葉エキスが毛穴の目立ちに、コメ発酵液が肌の水分・油分バランスにアプローチ。男性特有の肌悩みをケアするために厳選された植物由来成分を配合したオールインワンローションです。とろみのあるテクスチャが肌に密着し、うるおいを届けます。1本で化粧水、乳液、美容液、アフターシェーブの機能を兼ね備え、手軽さと機能性を両立しています。
(参照:MANIFACTURE公式サイト)

⑰ BOTCHAN(ボッチャン) フォレストトナー

天然由来成分99%。肌と心に優しい新感覚化粧水。
「男らしく」の呪縛から解放する、ジェンダーレスなコスメブランド。パラベン、鉱物油、アルコールなどを使用しない肌に優しい処方で、敏感肌の方にもおすすめです。シャーベットのようなユニークなテクスチャが肌の上でとろけ、角層のすみずみまで浸透。肌の水分と油分のバランスを整え、しっとりなめらかな肌へと導きます。
(参照:BOTCHAN公式サイト)

⑱ LAB SERIES(ラボ シリーズ) ウォーター ローション RE

メンズスキンケアの王道。うるおいを注入する保湿化粧水。
長年メンズスキンケア市場を牽引してきたラボシリーズの代表的な化粧水。独自の保湿テクノロジーで、乾燥した肌に素早く水分を補給し、長時間うるおいをキープします。角層を整え、次に使う美容液や乳液のなじみを良くするブースター効果も。さっぱりとした使い心地で、あらゆる肌タイプの男性におすすめできる、まさに王道の一本です。
(参照:LAB SERIES公式サイト)

⑲ CICA(シカ) VT CICAスキン

肌荒れやニキビに。鎮静ケアの定番「シカ」化粧水。
肌荒れケアの成分として人気の「CICA(ツボクサエキス)」を配合した、韓国発の化粧水。独自のCICA成分が、乾燥や外部刺激でゆらぎがちな肌を穏やかに整えます。さっぱりとしたウォーターテクスチャーで、ベタつかずに肌の角層に水分をチャージ。ニキビや髭剃り後の赤みが気になる肌の「お守り」として常備しておきたい一本です。
(参照:VT COSMETICS公式サイト)

⑳ Aēsop(イソップ) B&T バランシング トナー

洗練された香りと使用感。スキンケアを格上げする一本。
植物由来成分にこだわったオーストラリアのブランド。アルコールフリー処方で、プロビタミンB5(パンテノール)と緑茶エキスが肌を穏やかに整え、うるおいを与えます。肌の水分バランスを整え、次に使う保湿アイテムのなじみを高めます。イランイランのウッディでフローラルな香りが心地よく、毎日のスキンケアを特別な儀式へと変えてくれるでしょう。
(参照:Aēsop公式サイト)

化粧水の効果を最大限に引き出す正しい使い方4ステップ

洗顔後、時間を置かずにすぐつける、500円玉大の量を手に取る、顔の中心から外側へ優しくなじませる、最後にハンドプレスで浸透を高める

せっかく自分に合った化粧水を選んでも、使い方が間違っていては効果が半減してしまいます。ここでは、化粧水のポテンシャルを最大限に引き出すための、シンプルかつ効果的な4つのステップを紹介します。今日からぜひ実践してみてください。

① 洗顔後、時間を置かずにすぐつける

化粧水をつけるタイミングは、「洗顔後、タオルで水分を拭き取ったらすぐ」が鉄則です。 洗顔後の肌は、汚れや余分な皮脂とともに、肌に必要なうるおい成分も洗い流されてしまい、無防備な状態にあります。この状態を放置すると、肌内部の水分がどんどん蒸発していく「過乾燥」という現象が起こります。

研究によっては、洗顔後わずか数分で肌の水分量が洗顔前より低くなってしまうというデータもあります。お風呂上がりや洗顔後は、まさに時間との勝負。 脱衣所に化粧水を置いておくなど工夫して、肌が乾ききる前に、できるだけ早く水分を補給する習慣をつけましょう。この一手間が、1日の肌のコンディションを大きく左右します。

② 500円玉大の量を手に取る

化粧水の使用量は、少なすぎても多すぎてもいけません。一般的な目安は「500円玉大」です。

量が少なすぎると、顔全体に十分な水分を行き渡らせることができず、保湿効果が十分に得られません。また、肌をこする際の摩擦が大きくなり、かえって肌への刺激となってしまう可能性があります。

逆に、量が多すぎると肌が吸収しきれず、表面に残ってベタつきの原因になります。特に、とろみのあるタイプの化粧水をつけすぎると、その後の乳液やクリームがなじみにくくなることもあります。

製品によって推奨される使用量は異なりますので、まずはパッケージに記載されている量を試してみましょう。その上で、自分の肌が「しっかりとうるおった」と感じる、最適な量を見つけることが大切です。特に乾燥が気になる部分には、少量重ねづけするのも効果的です。

③ 顔の中心から外側へ優しくなじませる

化粧水を肌につける際は、「摩擦を避けること」が最も重要です。パンパンと叩き込んだり、ゴシゴシと強くこすりつけたりするのは絶対にやめましょう。肌への刺激となり、バリア機能を損なう原因になります。

正しいつけ方は以下の通りです。

  1. 手に取った化粧水を両手のひらに軽く広げます。
  2. まず、面積の広い頬や額からつけていきます。顔の中心から外側に向かって、手のひら全体で優しくプレスするようになじませます。
  3. 次に、目元や口元など、皮膚が薄くデリケートな部分を、指の腹を使って優しく押さえるようにしてつけます。
  4. 最後に、鼻筋やあご、フェイスラインなど、忘れがちな部分にも丁寧になじませます。

この「中心から外側へ」という動きは、顔のリンパの流れに沿っているため、血行促進にもつながり、くすみ改善の効果も期待できます。

④ 最後にハンドプレスで浸透を高める

顔全体に化粧水をなじませたら、最後の仕上げとして「ハンドプレス」を行いましょう。ハンドプレスとは、両方の手のひらで顔全体を優しく包み込むようにして、数秒間静止するテクニックです。

手のひらの体温が加わることで、化粧水の角層への浸透がより一層高まります。肌の奥までじっくりとうるおいを届けるイメージで、ゆっくりとプレスします。この時も、強く押し付けたり、肌を動かしたりしないように注意してください。

手のひらに肌が吸い付くような、もっちりとした感触になれば、水分がしっかりとチャージされたサインです。このひと手間を加えるだけで、肌のうるおい感や化粧水の効果実感が格段に変わってきます。

より効果を高める!化粧水と合わせて使いたいスキンケアアイテム

乳液・クリーム、美容液、洗顔料、日焼け止め

化粧水による水分補給はスキンケアの基本ですが、40代の肌悩みに本格的に立ち向かうには、他のアイテムとの連携が不可欠です。ここでは、化粧水の効果をさらに高め、より完璧なスキンケアを完成させるためのプラスアルファのアイテムをご紹介します。

乳液・クリーム

化粧水で補給した水分を肌に閉じ込める「フタ」の役割を果たすのが、乳液やクリームです。 化粧水は主成分が「水」であるため、そのままにしておくと時間とともに蒸発してしまいます。乳液やクリームには、油分がバランス良く配合されており、肌表面に薄い膜(擬似的な皮脂膜)を形成することで、水分の蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守ります。

  • 乳液: 水分と油分がバランスよく配合されており、比較的軽いテクスチャです。ベタつきが苦手な方や、脂性肌、混合肌の方におすすめです。肌を柔らかく整える効果もあります。
  • クリーム: 乳液よりも油分の配合量が多く、こっくりとした重めのテクスチャです。保湿力、保護力が非常に高いため、特に乾燥が気になる方や、冬場の乾燥対策に最適です。目元や口元など、乾燥しやすい部分に重ね付けするのも効果的です。

「化粧水と乳液(またはクリーム)はセットで使う」と覚えておきましょう。これにより、うるおいが長時間持続し、肌のバリア機能が正常に保たれます。

美容液

美容液は、特定の肌悩みに集中的にアプローチするための「スペシャルケア」アイテムです。 化粧水が肌全体の水分補給という「土台作り」だとしたら、美容液はシミ、シワ、ハリ不足、毛穴といった個別の悩みを狙い撃ちする「専門家」のような存在です。

美容液には、美白有効成分やシワ改善成分、高濃度の保湿成分など、特定の目的のために作られた成分が高濃度で配合されています。

  • シミが気になるなら: ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などを配合した「美白美容液」
  • シワやハリ不足が気になるなら: レチノールやナイアシンアミド、ペプチドなどを配合した「エイジングケア美容液」
  • 乾燥が特にひどいなら: 高濃度のセラミドやヒアルロン酸を配合した「保湿美容液」

一般的に、美容液は化粧水の後、乳液・クリームの前に使用します。いつものケアに美容液をプラスするだけで、肌悩みの改善スピードを加速させることが期待できます。

洗顔料

どんなに高機能な化粧水や美容液を使っても、その前の「洗顔」が正しくできていなければ効果は半減します。洗顔は、スキンケア成分を受け入れるための土台を整える、非常に重要なステップです。

40代男性が選ぶべき洗顔料のポイントは、「必要なうるおいは残しつつ、余分な皮脂や汚れをきちんと落とす」ことです。洗浄力が強すぎるスクラブ入りの洗顔料や、さっぱり感を重視しすぎる製品は、肌に必要な皮脂まで奪ってしまい、乾燥やバリア機能の低下を招きます。

アミノ酸系洗浄成分など、肌に優しいマイルドな洗浄成分を主成分とした洗顔料がおすすめです。また、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されているものを選ぶと、洗い上がりのつっぱり感を防ぐことができます。たっぷりと泡立て、泡をクッションにして肌をこすらないように優しく洗うことも、肌への負担を減らす重要なテクニックです。

日焼け止め

肌老化の最大の原因は「紫外線」であると言っても過言ではありません。紫外線はシミやそばかすの原因になるだけでなく、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみを引き起こします(光老化)。

朝のスキンケアの最後に日焼け止めを塗ることは、もはや美容ではなく、「肌の健康を守るための必須習慣」です。日々の通勤や屋外での短い時間でも、肌は紫外線のダメージを蓄積しています。

  • 日常生活では: SPF20〜30、PA++程度
  • 屋外でのレジャーやスポーツでは: SPF50+、PA++++

など、シーンに合わせて使い分けるのが理想です。最近では、美容液成分が配合されたものや、石鹸で簡単に落とせるもの、白浮きしにくい男性向け製品も多数販売されています。日焼け止めを毎日塗る習慣こそが、数年後、数十年後の肌に最も大きな差を生む投資と言えるでしょう。

40代男性の化粧水に関するよくある質問

化粧水だけでスキンケアは完了?乳液は本当に必要?、化粧水とオールインワン化粧品はどちらを選ぶべき?、女性用の化粧水を使っても大丈夫?、プチプラ(安い)化粧水でも効果はある?、化粧水は手とコットン、どっちでつけるのが良い?

スキンケアを始めようとする40代男性が抱きがちな、素朴な疑問にお答えします。正しい知識を身につけて、疑問や不安を解消しましょう。

化粧水だけでスキンケアは完了?乳液は本当に必要?

A. 基本的には、化粧水だけでは不十分で、乳液(またはクリーム)が必要です。

化粧水の役割は、肌に「水分」を補給することです。しかし、補給した水分はそのままでは時間とともに蒸発してしまいます。そこで必要になるのが、乳液やクリームに含まれる「油分」です。油分が肌表面にフタをすることで、化粧水で与えた水分の蒸発を防ぎ、うるおいを長時間キープすることができます。

「水分(化粧水)で満たし、油分(乳液・クリーム)でフタをする」、この2ステップが保湿ケアの基本です。ただし、後述する「オールインワン化粧品」のように、1本で化粧水と乳液の役割を兼ね備えた製品であれば、1本でケアを完了させることも可能です。自分の肌質やライフスタイルに合わせて選びましょう。

化粧水とオールインワン化粧品はどちらを選ぶべき?

A. スキンケアにかけられる時間や手間、こだわりたいポイントによって選ぶのがおすすめです。

化粧水(+乳液・クリーム) オールインワン化粧品
メリット ・肌の状態に合わせてアイテムを組み合わせられる
・各アイテムの役割が明確で、効果を実感しやすい
・シワ、シミなど特定の悩みに特化したケアが可能
・1ステップでケアが完了し、時短になる
・手軽で続けやすい
・コストを抑えられる場合がある
デメリット ・複数のアイテムを揃える必要があり、手間とコストがかかる
・アイテムの相性を考える必要がある
・アイテムを個別に使うより、保湿力や特定の効果がマイルドな場合がある
・肌質によっては物足りなさを感じることも
おすすめな人 ・肌悩みに本格的に向き合いたい人
・スキンケアの時間を楽しみたい人
・とにかく手軽にスキンケアを始めたい、続けたい人
・忙しくて時間がない人

どちらが良い・悪いということはありません。 まずは手軽なオールインワンから始めて、物足りなさを感じたり、特定の悩みが出てきたりしたら、化粧水や美容液を個別に取り入れていく、というステップアップも賢い方法です。

女性用の化粧水を使っても大丈夫?

A. 基本的には、使っても全く問題ありません。

肌の基本的な構造は男女で同じなので、女性用化粧水を使っても肌に害があるわけではありません。しかし、男性と女性では肌質に以下のような傾向の違いがあります。

  • 皮脂量: 男性は女性の約2〜3倍多い
  • 水分量: 男性は女性の約1/2〜1/3と少ない
  • 肌の厚み: 男性の方が厚く、キメが粗い

このため、男性向け化粧品は、「水分をしっかり補給しつつ、ベタつきにくい使用感」に調整されていることが多いです。また、髭剃りによるダメージを考慮し、抗炎症成分が配合されている製品も多く見られます。香りも、爽やかなシトラス系やクールなメントール系などが主流です。

結論として、成分や使用感が自分の肌に合っていれば、女性用製品を使っても構いません。 しかし、男性特有の肌質や悩みに合わせて作られたメンズ製品の方が、より快適で効果的なケアができる可能性が高いと言えるでしょう。

プチプラ(安い)化粧水でも効果はある?

A. はい、効果は十分に期待できます。

化粧品の価格と効果は、必ずしも比例しません。 高価なデパコス製品には、最新の研究技術や希少な成分が使われていることが多いですが、プチプラ製品にも、長年の研究に裏付けられた信頼性の高い成分が、効果的な濃度で配合されています。

スキンケアで最も重要なのは、「自分の肌悩みに合った成分が配合されている製品を、毎日、適量、継続して使うこと」です。高価な化粧水をたまに少量使うよりも、手頃な価格のプチプラ化粧水を毎日惜しみなくたっぷりと使う方が、肌にとってはるかに良い結果をもたらすケースも少なくありません。

まずはプチプラから始めて、自分の肌に合う成分を見つけたり、スキンケアの習慣を確立したりするのがおすすめです。

化粧水は手とコットン、どっちでつけるのが良い?

A. どちらにもメリットがありますが、初心者や敏感肌の方には「手」でつけることをおすすめします。

  • 手でつけるメリット:
    • 肌への摩擦や刺激が少ない。
    • 手のひらの体温で化粧水の浸透を助けることができる。
    • 自分の肌の状態(乾燥、ごわつきなど)を直接感じ取れる。
  • コットンでつけるメリット:
    • 顔全体にムラなく均一に塗布できる。
    • 細かい部分(小鼻のわきなど)にもつけやすい。
    • 古い角質を穏やかに拭き取る効果も期待できる(拭き取り化粧水の場合)。

コットンを使う場合、化粧水の量が少ないとコットンの繊維が肌をこすってしまい、刺激になることがあります。コットンがひたひたになるくらい、たっぷりの量を使うことが重要です。

基本的には、肌への刺激が最も少ない「手」での塗布が、40代のデリケートになりがちな肌には最適と言えるでしょう。優しくプレスするようになじませることで、肌への負担を最小限に抑えながら、効果的に水分を補給できます。

まとめ

40代という節目は、肌にとって大きな転換期です。長年の紫外線ダメージの蓄積、加齢による水分保持能力の低下、ターンオーバーの乱れなど、様々な変化が肌表面に現れ始めます。乾燥、シミ、シワ、テカリ、肌荒れといった悩みは、もはや見て見ぬふりのできない、清潔感や若々しさを左右する重要な問題です。

しかし、これらの肌悩みに悲観する必要はありません。なぜなら、正しいスキンケア、特に「化粧水」による保湿ケアを始めることで、肌の状態は着実に改善できるからです。

この記事では、40代男性がスキンケアを始めるべき理由から、具体的な肌悩みの原因、そして自分に最適な化粧水を選ぶための4つの視点(①成分、②テクスチャ、③価格、④香り)を詳しく解説しました。

重要なポイントをもう一度振り返りましょう。

  • 自分の肌悩みを正しく知る: 乾燥、シミ、シワ、テカリなど、今最も気になる悩みに合った有効成分(セラミド、ビタミンC誘導体、レチノールなど)を選びましょう。
  • 心地よく続けられるものを選ぶ: 毎日使うものだからこそ、ベタつかない、さっぱりしている、しっとりするなど、好みの使用感(テクスチャ)や価格帯、香りの製品を見つけることが継続の鍵です。
  • 正しい使い方をマスターする: 「洗顔後すぐ」「500円玉大を」「優しくなじませ」「ハンドプレスで仕上げる」という4ステップを実践するだけで、化粧水の効果は最大限に引き出せます。
  • プラスアルファのケアを意識する: 化粧水で補給したうるおいを逃さないための「乳液・クリーム」や、老化の最大原因である紫外線を防ぐ「日焼け止め」は、40代のスキンケアに必須のアイテムです。

今回ご紹介した20選の化粧水は、いずれも40代男性の肌を力強くサポートしてくれる実力派ばかりです。この記事を参考に、ぜひ自分だけの「相棒」となる一本を見つけてください。

40代からのスキンケアは、未来の自分への最高の投資です。 毎日のわずかな時間で肌をいたわる習慣が、5年後、10年後のあなたの見た目と自信に、大きな差を生み出します。さあ、今日から若々しく清潔感あふれる肌を目指す、新しい一歩を踏み出しましょう。