50代は、これまでの人生経験が醸し出す深みと大人の余裕が魅力となる年代です。しかし、同時に髪質の変化や白髪、ボリュームダウンといった髪の悩みが増え、どのような髪型が自分に似合うのか分からなくなってしまう方も少なくありません。髪型は、その人の印象を大きく左右する重要な要素です。自分に合ったおしゃれな髪型を選ぶことで、若々しく、清潔感があり、品格のある魅力的な50代を演出できます。
この記事では、50代の男性がより輝くための髪型選びのポイントから、具体的なヘアスタイル25選、さらにはお悩みや顔型別の似合わせのコツまで、網羅的に解説します。長年同じ髪型で過ごしてきた方も、これから新しい自分を発見したい方も、この記事を参考に、自分史上最高のヘアスタイルを見つけてみましょう。自信に満ちた毎日を送るための第一歩は、自分に似合う髪型を知ることから始まります。
目次
50代男性が若々しく見える髪型選びの4つのポイント
50代の男性が髪型を選ぶ際に意識すべきは、単に流行を追うことではありません。年齢を重ねたからこそ似合う、品格と清潔感を両立させたスタイルを目指すことが重要です。ここでは、若々しく魅力的な印象を与えるための4つの基本的なポイントを詳しく解説します。これらのポイントを押さえるだけで、あなたの印象は大きく変わるはずです。
① 清潔感を意識する
50代の男性にとって、最も重要視すべき要素が「清潔感」です。ビジネスシーンでもプライベートでも、清潔感のある人は信頼され、好印象を与えます。加齢に伴い、肌のハリが失われたり、皮脂の分泌バランスが変化したりすることで、若い頃と同じケアでは清潔感を保つのが難しくなることがあります。そのため、髪型を通じて意識的に清潔感を演出することが不可欠です。
清潔感を出すための具体的な方法はいくつかあります。
まず、定期的なメンテナンスを欠かさないことです。髪は1ヶ月に約1cm伸びると言われています。特にショートヘアの場合、数週間でシルエットが崩れ、野暮ったい印象になりがちです。最低でも1ヶ月〜1ヶ月半に一度は美容室や理容室に足を運び、髪を整えることを習慣にしましょう。特に、自分では処理しにくい耳周りや襟足は、プロの手で綺麗に整えてもらうだけで、驚くほどスッキリとした印象になります。
次に、頭皮ケアと毎日のシャンプーです。50代になると頭皮が乾燥しやすくなったり、逆によくある加齢臭の原因となる皮脂(ミドル脂臭)が増えたりすることがあります。フケやかゆみ、べたつきは清潔感を著しく損なう原因です。自分の頭皮の状態に合ったスカルプシャンプーを選び、指の腹で優しくマッサージするように洗いましょう。すすぎ残しがないように、しっかりと洗い流すことも大切です。お風呂上がりには、頭皮用のローションなどで保湿するのも効果的です。
さらに、スタイリングも清潔感を左右します。スタイリング剤のつけすぎは、髪がベタついて見え、不潔な印象を与えかねません。適量を手に取り、しっかりと手のひらで伸ばしてから、髪全体に馴染ませるようにしましょう。特に、ジェルやグリースなどのウェットな質感のスタイリング剤を使う場合は、量に注意が必要です。
清潔感は、髪型そのものだけでなく、日々の細やかなケアの積み重ねによって作られます。「こまめなカット」「丁寧な頭皮ケア」「適切なスタイリング」の3つを常に意識することで、年齢を感じさせない、爽やかで信頼感のある大人の男性像を確立できるでしょう。
② トップにボリュームを出す
年齢とともに髪のハリやコシが失われ、トップ(頭頂部)がぺたんこになりやすいのは、多くの50代男性が抱える悩みの一つです。トップにボリュームがないと、髪全体が寂しい印象になり、疲れて見えたり、実年齢より老けて見えたりする原因となります。逆に、トップに自然なボリュームと高さを出すことで、髪型全体に立体感が生まれ、顔のリフトアップ効果も期待でき、若々しくエネルギッシュな印象を与えられます。
トップにボリュームを出す方法は、主に「カット」「パーマ」「スタイリング」の3つのアプローチがあります。
まず「カット」です。美容師に相談し、トップの髪が立ち上がりやすくなるように、レイヤー(段差)を入れてもらうのが効果的です。髪の重なりを調整することで、髪の重みが軽減され、根元からふんわりと立ち上がりやすくなります。また、サイドや襟足を短く刈り上げるツーブロックスタイルや、全体的に短くするベリーショートも、相対的にトップのボリュームを強調する効果があります。
次に「パーマ」の活用です。髪が細く、ボリュームが出にくい軟毛の方には、部分的にパーマをかけるのが非常におすすめです。トップにだけ緩めのパーマ(ポイントパーマ)をかけることで、スタイリングが格段に楽になり、一日中ふんわりとしたシルエットをキープできます。パーマをかけることで、髪に自然な動きと束感が生まれ、おしゃれな雰囲気もプラスされます。強すぎるパーマは不自然に見える可能性があるため、あくまで「ボリュームアップ」を目的とした、自然なカールのパーマをオーダーしましょう。
そして、日々の「スタイリング」も非常に重要です。特にドライヤーの使い方がボリュームアップの鍵を握ります。髪を乾かす際に、まず根元からしっかりと乾かします。そして、ボリュームを出したいトップの部分は、髪の根元を下から持ち上げるようにして、ドライヤーの風を根元に当てます。こうすることで、髪の根元が立ち上がり、自然なボリュームが生まれます。ある程度乾いたら、冷風を当てて形をキープさせるのもポイントです。スタイリング剤は、マット系のワックスやスプレーなど、軽いテクスチャーのものを選び、根元を潰さないように毛先中心につけると良いでしょう。
これらの方法を組み合わせることで、気になるトップのボリュームダウンを効果的にカバーし、自信に満ちた若々しいヘアスタイルを手に入れることができます。
③ 白髪をおしゃれに活かす
白髪は、多くの50代男性にとって避けては通れない変化です。しかし、近年では白髪を「隠す」ものから「活かす」ものへと価値観が大きくシフトしています。白髪を無理に黒く染めるのではなく、ありのままを受け入れ、逆におしゃれな要素として取り入れることで、年齢を重ねたからこそ出せる、渋みや品格、そして大人の余裕を演出できます。
白髪を活かす代表的なスタイルが「グレイヘア」です。白髪と黒髪が混ざった状態をそのまま活かし、カットやスタイリングで魅力的に見せるスタイルです。グレイヘアを成功させる秘訣は、「清潔感」と「手入れの行き届いた感」です。白髪は放置すると黄ばみが出やすい性質があるため、紫シャンプー(ムラシャン)などを使って黄ばみを抑え、美しいシルバーの色味を保つことが大切です。また、パサついて見えないように、トリートメントやヘアオイルでツヤを出すことも忘れないようにしましょう。カットは、ベリーショートやツーブロックなど、メリハリのある短髪にすると、白髪がスタイリッシュなアクセントとなり、洗練された印象になります。
もう一つの有効な方法が「白髪ぼかしハイライト」です。これは、白髪を完全に染めるのではなく、白髪の周辺に細かく明るい筋(ハイライト)を入れることで、白髪と黒髪のコントラストを和らげる技術です。白髪がハイライトに溶け込むため、伸びてきても境目が目立ちにくく、メンテナンスの頻度を減らせるという大きなメリットがあります。全体的に髪が明るく見え、立体感も生まれるため、軽やかで若々しい印象になります。真っ黒に染めることに抵抗がある方や、自然な形で白髪を目立たなくしたい方には最適な方法と言えるでしょう。
もちろん、TPOや職場の規定によっては、白髪をしっかりと染める必要がある場合もあります。その際は、真っ黒ではなく、少し明るめのアッシュ系やグレー系のカラーを選ぶと、重たい印象にならず、自然でおしゃれに見えます。
重要なのは、白髪をネガティブなものと捉えないことです。グレイヘアや白髪ぼかしは、今の自分を肯定し、年齢を魅力に変えるためのポジティブな選択肢です。自分に合った方法で白髪と向き合うことで、他にはない自分だけの個性を確立し、深みのある大人の魅力を最大限に引き出すことができるでしょう。
④ 髪にツヤ感を出す
髪のツヤは、若々しさと健康的な印象を象徴する重要な要素です。年齢を重ねると、髪の水分量や油分が減少し、髪がパサついたり、うねりが出やすくなったりします。パサパサで潤いのない髪は、疲れた印象や老けた印象を与えてしまいます。逆に、手入れの行き届いたツヤのある髪は、それだけで清潔感があり、生命力にあふれ、上品で若々しいイメージを見る人に与えます。
髪にツヤを出すためには、日々のヘアケアが基本となります。シャンプー後のトリートメントやコンディショナーは必須です。髪の表面をコーティングし、キューティクルを整えることで、光を均一に反射させ、ツヤを生み出します。週に1〜2回、集中ケア用のヘアマスクやヘアパックを取り入れるのも効果的です。
お風呂上がりのケアも重要です。タオルで髪をゴシゴシと擦るのは、キューティクルを傷つけ、ツヤを失う原因になるため絶対にやめましょう。優しくタオルで押さえるように水分を拭き取った後、洗い流さないトリートメントやヘアオイルを髪の中間から毛先にかけて馴染ませます。これにより、ドライヤーの熱から髪を守り、乾燥を防ぎ、しっとりとしたツヤを与えることができます。
スタイリングの際にもツヤを意識しましょう。ジェルやグリース、ポマードといったウェットな質感のスタイリング剤は、手軽にツヤ感を演出できる便利なアイテムです。特に、オールバックや七三分けといったクラシックなスタイルとの相性は抜群です。ワックスを使う場合でも、ツヤの出るタイプを選んだり、最後に少量のヘアオイルを毛先に馴染ませたりすることで、パサつきを抑え、上品な光沢をプラスできます。
また、髪のツヤは体の中から作ることも大切です。髪の主成分であるタンパク質や、髪の健康をサポートするビタミン、ミネラルなどをバランス良く摂取する食生活を心がけましょう。十分な睡眠や適度な運動といった、健康的な生活習慣も、血行を促進し、健康な髪を育む土台となります。
白髪を活かすスタイルであっても、ツヤがあるかないかで印象は全く異なります。美しいシルバーグレイの髪は、ツヤがあってこそ、その魅力が最大限に引き立ちます。日々の丁寧なケアとスタイリングで髪にツヤを与えることは、若々しく品格のある50代の男性を目指す上で、欠かすことのできない重要な投資と言えるでしょう。
50代男性に似合う髪型25選
ここでは、50代の男性に似合う、若々しくおしゃれなヘアスタイルを25種類厳選してご紹介します。ショートからロングまで、さまざまなレングスとテイストを網羅しました。自分のライフスタイルや好み、髪質に合わせて、理想の髪型を見つける参考にしてください。
① 爽やかベリーショート
清潔感と爽やかさを最も演出しやすいのがベリーショートです。サイドと襟足を短く刈り込み、トップも短めにカットすることで、非常にスッキリとした印象になります。スタイリングが簡単な上、ビジネスシーンでも好印象を与えます。白髪が混じっていてもスタイリッシュに見え、薄毛が気になる方でも全体を短くすることで逆に目立たなくする効果があります。
② おしゃれ坊主
単なる坊主ではなく、長さに濃淡をつけた「おしゃれ坊主(デザイン坊主)」は、個性的で潔い大人のスタイルです。トップを少し長めに残したり、フェードカットを取り入れたりすることで、立体感とデザイン性が生まれます。手入れが非常に楽で、ヒゲとの相性も抜群。自分らしいスタイルを確立したい方におすすめです。
③ ソフトモヒカン
トップに高さを出し、サイドを短く抑えるソフトモヒカンは、50代男性に若々しさとシャープな印象を与えてくれる定番スタイルです。トップのボリュームを自然に強調できるため、髪が細くなってきた方にもおすすめです。ワックスでトップを軽く立ち上げるだけで簡単にスタイリングが完成します。やりすぎ感のない、あくまで「ソフト」なシルエットが大人っぽく見せるポイントです。
④ アップバングショート
前髪を上げる「アップバング」は、顔周りを明るく見せ、活発でポジティブな印象を与えます。おでこを出すことで清潔感がアップし、自信に満ちた雰囲気を演出できます。ビジネスシーンにも対応できるきちんと感がありながら、休日は少しラフに崩すこともできる、オンオフ両用の万能スタイルです。
⑤ ビジネスショート
ビジネスシーンでの信頼感を第一に考えるなら、王道のビジネスショートが最適です。サイドと襟足はスッキリと整え、トップは動きをつけられる程度の長さを残します。七三分けや軽く流すスタイリングで、誠実かつ知的な印象を与えられます。ジェルやグリースでツヤ感を出すと、よりフォーマルな雰囲気になります。
⑥ ナチュラルショート
作り込みすぎない、自然な質感を活かしたスタイルです。全体の長さを残しつつ、毛量調整で軽さを出すことで、柔らかく優しい印象になります。くせ毛を活かしたい方や、硬い髪質を柔らかく見せたい方にもおすすめです。ヘアバームや軽いワックスを揉み込むだけで、こなれ感のあるスタイルが作れます。
⑦ 大人のマッシュショート
若者向けのイメージが強いマッシュスタイルも、50代男性が取り入れるなら「大人仕様」にアップデート。全体的に重さを残しつつ、前髪は目にかからない長さに設定し、サイドは耳周りをスッキリさせるのがポイントです。柔らかく知的な雰囲気を演出し、優しい人柄を印象付けます。白髪混じりの髪とも相性が良いスタイルです。
⑧ 刈り上げショート
サイドや襟足を短く刈り上げるスタイルは、清潔感があり、メリハリの効いた印象を与えます。刈り上げる高さやグラデーションの付け方(フェード)によって、クラシックにもモダンにも見せることができます。トップの髪とのコントラストで、薄毛が気になる部分をカバーしやすいというメリットもあります。
⑨ ツーブロック・ショート
サイドを刈り上げ、上の髪を被せるツーブロックは、今やメンズヘアの定番です。サイドの膨らみを抑える効果が高く、どんな髪質の人でもスタイリングしやすくなります。トップにボリュームを残し、サイドはタイトにすることで、理想的なひし形シルエットを作りやすいのが特徴。清潔感とデザイン性を両立したい方におすすめです。
⑩ 七三分けスタイル
クラシックで知的な印象を与える七三分けは、50代の品格を引き立てるのに最適なスタイルです。ジェルやグリース、ポマードでかっちりとスタイリングすればフォーマルな印象に、ワックスでラフに分ければカジュアルな雰囲気になります。白髪混じりの髪を七三分けにすると、ロマンスグレーの紳士的な魅力が際立ちます。
⑪ クラシックオールバック
全ての髪を後ろに流すオールバックは、男らしさと色気を同時に演出できるスタイルです。顔がはっきりと見えるため、自信のある表情を引き立てます。ウェットなスタイリング剤でツヤを出し、ビシッと固めるのが王道。ある程度の長さと髪の量が必要ですが、決まれば圧倒的な存在感を放ちます。
⑫ 白髪を活かすグレイヘア・ショート
白髪を染めずに、そのままの色を活かすスタイルです。白髪の比率が高い方におすすめ。ベリーショートやツーブロックなど、デザイン性の高い短髪にすることで、白髪がシルバーアッシュカラーのように見え、非常におしゃれです。黄ばみを抑える紫シャンプーなどでケアすると、より美しいグレイヘアを維持できます。
⑬ 白髪ぼかしハイライト
白髪が気になり始めたけれど、真っ黒に染めるのは不自然で嫌だ、という方におすすめなのが白髪ぼかしです。細かくハイライトを入れることで白髪をカモフラージュし、黒髪と自然に馴染ませます。立体感と軽やかさが出て、若々しい印象になります。根元が伸びてきても目立ちにくいのが最大のメリットです。
⑭ くせ毛風ニュアンスパーマ
直毛で髪に動きが出にくい方や、トップにボリュームが欲しい方には、緩めのニュアンスパーマがおすすめです。スタイリングが非常に楽になり、ワックスを揉み込むだけで、まるでくせ毛のような自然な動きと束感が生まれます。柔らかく、おしゃれな雰囲気を手軽に演出できます。
⑮ スパイラルパーマ
ロッドに髪を螺旋状に巻きつけてかけるスパイラルパーマは、立体的で躍動感のあるカールが特徴です。他の人とは一味違う、個性的なスタイルを求める50代の方に似合います。ショートヘアに合わせると、程よいボリュームと動きが出て、華やかな印象になります。
⑯ ツイストスパイラルパーマ
ねじった毛束をさらに螺旋状に巻くツイストスパイラルパーマは、シャープな束感とランダムな動きが魅力です。男らしく、少しエッジの効いたスタイルにしたい場合に最適。ボリュームも出やすく、スタイリングも簡単です。大人の色気と遊び心を両立させたい方におすすめです。
⑰ センターパート・ミディアム
前髪を真ん中で分けるセンターパートは、知的で落ち着いた大人の雰囲気を醸し出します。ミディアムレングスと組み合わせることで、色気とリラックス感が同居したスタイルに。顔周りの骨格をカバーする効果もあり、特に面長の方によく似合います。
⑱ 無造作パーマ・ミディアム
ミディアムレングスに無造作なパーマをかけると、アンニュイで芸術家のような雰囲気に。決めすぎないラフさが、大人の余裕を感じさせます。スタイリングは、ヘアバームなどを軽く揉み込むだけでOK。休日のリラックスしたファッションと相性抜群です。
⑲ ビジネスミディアム
ミディアムヘアでも、ビジネスシーンに対応できるスタイルは作れます。全体的にレイヤーを入れて軽さを出し、前髪は流すか、上げておでこを見せることで清潔感をキープ。耳周りや襟足はスッキリと整えるのがポイントです。信頼感と柔らかさを両立できます。
⑳ 大人のウルフカット
トップは短く、襟足は長めに残すウルフカットは、トレンド感と個性を両立できるスタイルです。50代が取り入れるなら、過度なレイヤーは避け、襟足を長すぎない「ネオウルフ」に仕上げるのがポイント。首元がスッキリ見え、スタイリッシュな印象になります。
㉑ サイドパートミディアム
髪を七三や八二のサイドで分けるスタイル。センターパートよりもフォーマルで落ち着いた印象を与えます。片方のサイドを耳にかけるなど、アシンメトリーな動きを出すことで、おしゃれ度がアップします。ミディアムレングスならではの優雅さが魅力です。
㉒ ミディアムレイヤー
髪全体にレイヤー(段)を入れることで、軽さと動きを出したスタイルです。髪の量が多い方や、重く見えがちな髪質の方におすすめ。自然な毛流れが生まれ、スタイリングも簡単になります。柔らかく、優しい雰囲気を演出したい場合に最適です。
㉓ テクノカット
襟足を一直線に切りそろえるテクノカットは、モードで洗練された印象を与えます。バックの潔いラインと、フロントのデザインとの対比が特徴的。個性的なスタイルを好む、ファッション感度の高い50代の方におすすめです。
㉔ センターパート・ロング
長髪に挑戦したいなら、まずはセンターパートのロングから。清潔感を保つことが絶対条件で、日々のトリートメントやオイルケアで髪のツヤとまとまりを維持することが重要です。ワイルドでありながら、どこか知的な雰囲気を醸し出せる、上級者向けのスタイルです。
㉕ 大人のまとめ髪(マンバン)
ロングヘアを後頭部でまとめるマンバンは、海外でも人気のスタイル。顔周りがスッキリするため、清潔感と男らしさを両立できます。特に、サイドを刈り上げたツーブロックと組み合わせると、現代的でスタイリッシュな印象に。ヒゲとの相性も抜群で、ワイルドな魅力を引き立てます。
【お悩み・コンプレックス別】似合う髪型を見つけるコツ
50代になると、薄毛や髪質の変化といった、若い頃にはなかった髪の悩みに直面することが増えます。しかし、これらの悩みはコンプレックスとして隠すのではなく、髪型の工夫次第で魅力的な個性として活かすことが可能です。ここでは、代表的なお悩み別に、似合う髪型を見つけるための具体的なコツを解説します。
薄毛が気になる場合のカバー方法
薄毛が気になり始めると、「髪で隠そう」としてしまいがちですが、これは逆効果になることが多いです。中途半半端に長い髪で薄い部分を隠そうとすると、風で髪が乱れたときに余計に目立ってしまったり、汗で髪が割れて地肌が透けて見えたりして、不潔な印象を与えかねません。50代の薄毛カバーの鉄則は「隠す」のではなく「活かす」ことです。短く潔いスタイルにすることで、清潔感を出し、視線をコントロールするのがポイントです。
ベリーショートやおしゃれ坊主
薄毛対策として最も効果的で、かつ潔くかっこいいのが、思い切って短くするという選択です。ベリーショートや、長さに濃淡をつけたおしゃれ坊主は、薄い部分と濃い部分の差が分かりにくくなるため、全体的な薄毛感をカモフラージュできます。
例えば、M字型の薄毛が気になる場合、前髪を長く残して隠そうとすると、逆にM字部分が強調されてしまいます。それよりも、全体をベリーショートにして前髪も短くすることで、M字部分がデザインの一部として馴染み、自然に見えます。頭頂部(O字型)の薄毛が気になる場合も同様で、全体を短く刈り込むことで、地肌とのコントラストが弱まり、薄さが目立たなくなります。
このスタイルのメリットは、何と言っても清潔感が出て、手入れが非常に楽なことです。スタイリングもほとんど不要で、爽やかで活動的な印象を与えられます。年齢を重ねた男性のベリーショートや坊主スタイルは、渋みや貫禄を感じさせ、大人の魅力を引き立てます。
ツーブロックでサイドをスッキリ
トップのボリュームが減ってきた、あるいは頭頂部の薄毛が気になるという方に効果的なのがツーブロックスタイルです。サイドや後頭部の髪を短く刈り上げることで、相対的にトップに残した髪の毛のボリューム感が強調されます。
人間の視線は、ボリュームのある部分に集まる傾向があります。サイドがタイトに収まっていると、自然と視線がトップに向かうため、トップの薄さを感じさせにくくなるのです。これは、視覚的な錯覚を利用した非常に有効なテクニックです。
また、日本人の髪質はサイドが横に広がりやすい(ハチが張っている)方が多いですが、ツーブロックにすることで、この膨らみを抑え、全体のシルエットを綺麗なひし形に整えることができます。清潔感があり、スタイリッシュに見えるため、ビジネスシーンでもプライベートでも好印象を与えられるでしょう。
オールバックやソフトモヒカンで視線を上に
M字型の薄毛が気になる場合、前髪を上げておでこを出すスタイルも非常に有効な選択肢です。オールバックやソフトモヒカンは、前髪を上げることで視線を顔の上部、特に高さのあるトップに集める効果があります。
オールバックは、生え際の後退を隠さずに堂々と見せることで、逆に男らしさや自信を演出します。ジェルやグリースでウェットな質感に仕上げれば、大人の色気も漂います。
ソフトモヒカンは、トップの中央部分に高さを出すスタイルです。視線が自然と中央の最も高い部分に集まるため、サイドのM字部分から視線を逸らすことができます。スタイリングも、ワックスでトップを軽くつまんで立ち上げるだけと簡単です。
これらのスタイルは、薄毛を気にしている素振りを見せず、堂々としていることが、かえって魅力的に映るという心理的な効果も狙えます。コンプレックスを武器に変える、ポジティブなヘアスタイルと言えるでしょう。
髪質に合わせたスタイリングの工夫
髪質は人それぞれ異なり、剛毛で広がりやすい、軟毛でぺたんこになる、強いくせ毛でまとまらないなど、悩みも多様です。自分の髪質を正しく理解し、その特徴を活かす、あるいはコントロールする髪型を選ぶことが、スタイリングのしやすさと満足度に直結します。
剛毛・くせ毛を活かす髪型
剛毛やくせ毛は、扱いにくいと感じるかもしれませんが、見方を変えれば「ボリュームが出やすい」「パーマをかけなくても動きが出る」という大きなメリットを持っています。この特性を活かさない手はありません。
おすすめなのは、サイドを短く刈り上げたツーブロックスタイルです。広がりやすいサイドを刈り込むことで、全体のボリュームをコントロールしやすくなり、トップの自然な動きやボリュームを活かせます。トップはある程度の長さを残し、くせをパーマのように見せることで、スタイリングも非常に楽になります。
また、ベリーショートも剛毛やくせ毛の方に適しています。短くカットすることで、髪のうねりや広がりが気にならなくなり、スタイリング剤を軽くつけるだけでまとまります。
スタイリング剤は、髪を抑える力のあるジェルやグリース、あるいは硬めのワックスがおすすめです。無理にストレートにしようとせず、髪の持つ自然な流れや動きを活かすことを意識すると、こなれ感のあるおしゃれなスタイルが完成します。
軟毛・猫っ毛にボリュームを出す髪型
軟毛や猫っ毛の方は、髪が細く柔らかいため、トップがぺたんこになりやすく、ボリュームが出にくいのが悩みです。このタイプの髪質の場合、いかにして髪にハリと立体感を出すかがポイントになります。
カットにおいては、トップにレイヤーを入れて、軽くすることが有効です。髪の重さを取り除くことで、根元が立ち上がりやすくなります。また、ソフトモヒカンやアップバングのように、トップに高さを出すデザインの髪型は、視覚的にボリュームがあるように見せることができます。
最も効果的な解決策の一つがパーマです。トップや後頭部など、ボリュームが欲しい部分にだけポイントパーマをかけると、乾かすだけでふんわりとしたシルエットが作れます。スタイリングが格段に楽になり、一日中ボリュームをキープしやすくなります。
スタイリングの際は、ドライヤーの使い方が鍵です。髪の根元を下から持ち上げるようにして、温風を当てて乾かしましょう。スタイリング剤は、重さで髪が潰れてしまわないように、軽い質感のマットワックスや、セット力のあるヘアスプレーを選ぶのがおすすめです。つける際も、根元にはつけず、毛先中心に揉み込むようにして空気感を含ませるのがコツです。
【顔型別】50代男性に似合う髪型の選び方
自分に似合う髪型を見つける上で、顔の形(輪郭)を考慮することは非常に重要です。顔型と髪型のバランスを整えることで、コンプレックスをカバーし、全体の印象を格上げできます。メンズヘアスタイルの基本は、全体のシルエットが「ひし形」になるように意識することです。ひし形シルエットは、顔の縦と横のバランスが最も美しく見える黄金比とされています。ここでは、代表的な4つの顔型別に、似合う髪型の選び方を解説します。
丸顔に似合う髪型
丸顔の方は、顔の縦と横の長さがほぼ同じで、あごや頬に丸みがあるのが特徴です。優しく親しみやすい印象を与える一方で、幼く見えたり、顔が大きく見えたりすることが悩みになる場合があります。
丸顔の方に似合う髪型は、「縦のライン」を強調して、丸みをシャープに見せるスタイルです。
- トップに高さを出す: ソフトモヒカンやアップバング、オールバックのように、トップにボリュームと高さを出す髪型がおすすめです。縦のシルエットが強調され、顔の丸みが緩和されます。
- サイドはタイトに: サイドの髪が膨らむと、顔の横幅がさらに強調されてしまいます。ツーブロックや刈り上げでサイドをスッキリと抑え、タイトなシルエットを作りましょう。
- 前髪: 前髪を下ろす場合は、おでこが透けて見えるシースルーバングや、斜めに流して隙間を作るスタイルが良いでしょう。前髪を上げておでこを出すアップバングは、顔の縦幅を長く見せる効果が最も高いので特におすすめです。
避けるべきスタイル: 重めのマッシュヘアや、あごのラインで切りそろえたボブなど、顔の丸いラインを強調するようなシルエットは避けた方が無難です。
面長に似合う髪型
面長の方は、顔の横幅に比べて縦の長さが目立つのが特徴です。知的でクール、大人っぽい印象を与えますが、間延びして見えたり、顔が大きく見えたりすることを気にされる方もいます。
面長の方に似合う髪型は、「横のボリューム」を意識して、顔の縦横のバランスを整えるスタイルです。理想のひし形シルエットに近づけることを目指します。
- サイドにボリュームを出す: サイドに膨らみや動きを持たせることで、視線を横に広げ、顔の長さをカバーできます。パーマをかけてサイドにカールをつけたり、ツーブロックでも被せる髪を長めにして丸みを持たせたりするのが効果的です。
- 前髪を作る: 前髪を下ろすことで、おでこが隠れ、顔の見える面積(縦の長さ)を短くすることができます。重めの前髪や、センターパート・サイドパートでおでこを半分ほど隠すスタイルも似合います。
- トップのボリュームは控えめに: トップに高さを出しすぎると、さらに顔の長さが強調されてしまいます。トップは高くしすぎず、自然なボリュームに抑えるのがポイントです。
避けるべきスタイル: 完全に髪を後ろに流したタイトなオールバックや、サイドを極端に短く刈り上げてトップの高さだけを強調するようなスタイルは、顔の長さを助長してしまう可能性があります。
ベース顔に似合う髪型
ベース顔(エラ張り顔)の方は、エラやハチ(頭の側面上部)が張っており、直線的で骨格がしっかりしているのが特徴です。男性的で意志の強そうな印象を与えますが、顔が大きく見えたり、硬い印象に見られたりすることがあります。
ベース顔の方に似合う髪型は、「丸み」と「曲線」を加えて、骨格の角張った印象を和らげるスタイルです。
- パーマで柔らかさをプラス: 直線的なショートヘアよりも、パーマでカールや動きをつけたスタイルがおすすめです。髪に柔らかな曲線が加わることで、エラの角張った印象が中和されます。ニュアンスパーマやスパイラルパーマなどが似合います。
- 顔周りに動きをつける: 顔周りの髪を長めに残し、エラにかかるように毛流れを作ることで、輪郭を自然にカバーできます。マッシュショートやミディアムレイヤースタイルで、顔周りに動きを出すのが効果的です。
- トップに高さを出す: トップにボリュームを出すことで、視線を上に誘導し、エラから注意をそらす効果があります。ひし形シルエットを意識し、ハチ周りは抑えつつトップに高さを出すのが理想的です。
避けるべきスタイル: エラのラインが強調されるような、あごのラインで切りそろえたスタイルや、顔周りがタイトすぎるベリーショートは、骨格の力強さが目立ちすぎてしまうことがあります。
逆三角形顔に似合う髪型
逆三角形顔の方は、ハチが張っていて、あごに向かってシャープに細くなっているのが特徴です。シャープで知的な印象を与えますが、ハチが張っていることで頭が大きく見えたり、あごの細さから冷たい印象に見られたりすることがあります。
逆三角形顔の方に似合う髪型は、ハチ周りのボリュームを抑え、あごのラインに動きとボリュームをプラスするスタイルです。
- トップのボリュームは抑えめに: ハチが張っているため、トップにボリュームを出しすぎると、頭がさらに大きく見えてしまいます。トップは自然な高さに抑えるか、少しタイトにするのがポイントです。
- サイドや襟足に動きを: 視線を下げるために、耳下から襟足にかけてボリュームや動きを出すのが効果的です。襟足を少し長めに残したウルフカットや、パーマをかけてサイドに丸みを持たせたミディアムスタイルが似合ります。
- 前髪でハチ張りをカバー: 前髪を長めに設定し、サイドに流すことで、気になるハチ周りを自然にカバーできます。センターパートやサイドパートも、顔の横幅を分割してくれるのでおすすめです。
避けるべきスタイル: ハチ周りのボリュームを強調するようなスタイルや、トップだけにボリュームが集中するような髪型は、顔のバランスが悪く見えがちなので注意が必要です。
これは避けたい!50代男性のNGな髪型3つの特徴
若々しく魅力的な印象を目指す上で、自分に似合う髪型を知ることと同じくらい、避けるべきNGな髪型を理解しておくことも重要です。良かれと思ってやっていることが、実は周りから見て「残念な印象」を与えているかもしれません。ここでは、50代の男性が特に注意したい3つのNGな髪型の特徴を解説します。
① 清潔感に欠けるスタイル
年齢に関わらず、清潔感の欠如は最も避けたいNGポイントです。特に50代の男性の場合、清潔感がないと「だらしない」「疲れている」「自己管理ができていない」といったネガティブな印象に直結し、ビジネスやプライベートでの信頼を損なう原因にもなりかねません。
具体的には、以下のような状態が挙げられます。
- 伸びっぱなしでボサボサの髪: 定期的なカットを怠り、髪型が崩れてしまっている状態です。襟足や耳周りが伸びていると、一気に野暮ったく見えます。
- フケや頭皮のべたつき: 肩にフケが落ちていたり、髪が皮脂でベタついて束になっていたりするのは、不潔な印象の最たるものです。頭皮ケアの見直しが急務です。
- 寝ぐせがついたまま: 朝起きて、髪を整えずにそのまま外出するのは言語道断です。最低限、ブラッシングや水で濡らして寝ぐせを直す習慣をつけましょう。
- 過度な無精髭とのアンバランス: おしゃれな無精髭なら良いのですが、手入れされていないただの剃り残しのような髭と、手入れされていない髪の組み合わせは、清潔感を著しく損ないます。
これらのNGポイントを避けるためには、最低でも1ヶ月半に一度は散髪に行く、毎日のシャンプーと頭皮ケアを丁寧に行う、朝は必ず鏡を見て髪を整えるといった基本的な習慣を徹底することが何よりも大切です。清潔感は、少しの心がけで誰でも手に入れることができます。
② 年齢不相応な若作りヘア
「若々しく見せたい」という気持ちが強すぎるあまり、20代や30代の若者向けの流行をそのまま取り入れてしまうのは、50代の男性が陥りやすい罠の一つです。年齢に合わない髪型は、本人の意図とは裏腹に、周りからは「痛々しい」「無理をしている」と見えてしまい、かえって品位を損なってしまう可能性があります。
具体的には、以下のようなスタイルが挙げられます。
- 過度に明るいヘアカラー: ブリーチを伴うような金髪や、奇抜な原色系のカラーは、50代の肌の色やファッションと馴染みにくく、浮いて見えがちです。若々しさを出すなら、自然なアッシュ系や、白髪ぼかしハイライト程度に留めるのが賢明です。
- 奇抜すぎるアシンメトリーや刈り上げ: デザイン性の高いスタイルは魅力的ですが、過度に左右非対称なスタイルや、ラインを入れるような派手な刈り上げは、大人の落ち着きや品格を損なう恐れがあります。
- 流行の最先端すぎるスタイル: 若者の間で流行している特定のアイドルやモデルの髪型をそのまま真似するのは避けましょう。大人の男性は、トレンドを程よく取り入れつつも、あくまで自分らしさと品格をベースにしたスタイルを目指すべきです。
若々しさを演出することと、無理な若作りは全く違います。50代の魅力は、人生経験からにじみ出る落ち着きや余裕です。トレンドを追いかけるのではなく、清潔感をベースにした上で、自分に似合う定番スタイルを少しだけ現代風にアップデートするくらいのバランス感覚が、最も洗練されて見えます。
③ ボリュームのないぺたんこ髪
加齢による髪質の変化で、髪にハリやコシがなくなり、トップがぺたんとしてしまうのは自然なことです。しかし、それを何も対策せずに放置してしまうと、一気に老けた印象や疲れた印象を与えてしまいます。
具体的には、以下のような状態です。
- 分け目がくっきりとついている: 長年同じ分け目にしていると、その部分の髪が薄くなり、地肌が目立ちやすくなります。分け目がパックリと割れていると、髪全体のボリュームが失われて見えます。
- トップが潰れて、サイドだけが膨らんでいる: いわゆる「カッパ」のようなシルエットは、最も老けて見える髪型の一つです。ハチが張ってサイドが膨らみやすい髪質の方は特に注意が必要です。
- スタイリング剤を使わず、乾かしただけの状態: 髪が細くなると、スタイリング剤なしでは重力に負けてすぐにぺたんこになってしまいます。
これを避けるためには、「50代男性が若々しく見える髪型選びの4つのポイント」で解説した「トップにボリュームを出す」ための工夫が不可欠です。ドライヤーで根元を立ち上げる、ボリュームアップ効果のあるスタイリング剤を使う、分け目を定期的に変える、あるいは思い切ってパーマをかけるといった対策を取り入れましょう。
ボリュームのある生き生きとした髪は、それだけでエネルギッシュで若々しい印象を与えます。髪のボリュームを制する者が、50代の若々しさを制すると言っても過言ではありません。
50代の髪型に関するよくある質問
ここでは、50代の男性から特によく寄せられる髪型に関する質問とその回答をまとめました。日々のスタイリングやケアの参考にしてください。
50代メンズにおすすめの整髪料は?
髪質や目指すヘアスタイルによって、最適な整髪料(スタイリング剤)は異なります。それぞれの特徴を理解し、使い分けることがおしゃれ上級者への近道です。
整髪料の種類 | 特徴 | セット力 | ツヤ感 | おすすめのヘアスタイル |
---|---|---|---|---|
ワックス | 最も一般的で種類が豊富。束感や動きを出しやすい。ファイバー系、クレイ(マット)系、クリーム系などがある。 | 弱〜強 | 無〜強 | ナチュラルショート、マッシュ、パーマスタイルなど、動きのある髪型全般。 |
ジェル | 水分を多く含み、濡れたようなツヤ感と強い固定力が特徴。パリッと固まる。 | 強 | 強 | ベリーショート、ソフトモヒカン、オールバック、七三分けなど、カチッと決めたいスタイル。 |
グリース・ポマード | 油性が主成分で、強いツヤとまとまりを出す。再整髪が可能。水性のグリースは洗い流しやすい。 | 中〜強 | 強 | 七三分け、オールバック、サイドパートなど、クラシックで艶やかなスタイル。 |
ヘアオイル・ヘアバーム | 髪に潤いと自然なツヤを与える。セット力は弱いが、まとまりが出てパサつきを抑える。 | 弱 | 中〜強 | ナチュラルなミディアム〜ロングヘア、パーマの質感出し、グレイヘアのツヤ出し。 |
ワックス
非常に汎用性が高く、一つ持っておくと便利です。50代の男性には、ベタつきが少なく自然な仕上がりになるマット系(クレイ系)ワックスや、程よいツヤとセット力のあるクリーム系ワックスがおすすめです。髪のボリュームを出したい場合は、軽い質感のワックスを少量ずつ毛先につけるのがコツです。
ジェル
ビジネスシーンやフォーマルな場で、清潔感ときちんと感を演出したい場合に最適です。ベリーショートや刈り上げスタイルとの相性は抜群で、ジェルをつけるだけで一気に引き締まった印象になります。速乾性が高いものが多いので、手早くスタイリングする必要があります。
グリース・ポマード
クラシカルで紳士的なスタイルを目指すなら、グリースやポマードが欠かせません。白髪混じりのグレイヘアにツヤを与え、渋い大人の色気を演出するのに最適です。近年は水性でシャンプーで簡単に落とせるタイプが主流なので、使いやすくなっています。
ヘアオイル・ヘアバーム
セット力はほとんどありませんが、髪のパサつきを抑え、上品なツヤとまとまりを与えてくれます。髪が乾燥しやすい方や、グレイヘアのケア、パーマスタイルで潤いのあるカールを表現したい場合におすすめです。スタイリングの最後に少量なじませるだけでも、仕上がりの質感が大きく向上します。
白髪染めと白髪ぼかしの違いは?
白髪へのアプローチとして代表的な「白髪染め」と「白髪ぼかし」。両者は目的も仕上がりも大きく異なります。自分に合った方法を選ぶために、違いをしっかり理解しておきましょう。
項目 | 白髪染め | 白髪ぼかし |
---|---|---|
目的 | 白髪を黒髪(または他の色)に完全に染めること。 | 白髪を活かしながら、黒髪とのコントラストを和らげて目立たなくすること。 |
仕上がり | 均一な色に染まる。白髪は完全に見えなくなる。 | 白髪は薄いグレーなどに染まり、黒髪と自然に馴染む。立体感のある仕上がり。 |
メリット | ・白髪をしっかり隠せる。 ・清潔感や若々しい印象を強く出せる。 |
・根元が伸びてきても境目が目立ちにくい。 ・ダメージが少ない傾向にある。 ・自然で上品な仕上がり。 ・メンテナンスの頻度が少なくて済む。 |
デメリット | ・根元が伸びると「プリン」状態になり、境目が目立つ。 ・頻繁なメンテナンスが必要(3〜4週間に一度)。 ・不自然な真っ黒になりやすい。 |
・白髪を完全になくすことはできない。 ・白髪の量が少ないと効果を感じにくい場合がある。 |
こんな人におすすめ | ・職場の規定などで、白髪がNGな方。 ・白髪を一本も見せたくない方。 ・若々しい印象を重視する方。 |
・白髪を活かしておしゃれを楽しみたい方。 ・自然な仕上がりを好む方。 ・美容室に行く頻度を減らしたい方。 ・真っ黒に染めるのに抵抗がある方。 |
白髪染めは「隠す」アプローチ、白髪ぼかしは「活かす」アプローチと考えると分かりやすいでしょう。近年は、自然な仕上がりとメンテナンスの楽さから、50代男性の間で「白髪ぼかし」の人気が非常に高まっています。
髪のボリュームを簡単に出す方法は?
髪のボリュームは、日々の少しの工夫で大きく改善できます。美容室でのカットやパーマも重要ですが、自宅でできる簡単な方法をいくつかご紹介します。
- ドライヤーの使い方をマスターする
最も即効性があり、効果的な方法です。ボリュームを出したいトップや後頭部の髪は、髪の根元に指を入れ、少し持ち上げながら、下からドライヤーの風を当てます。髪は熱が冷める時に形がつくので、温風で形を作った後、最後に冷風を当ててキープするのがプロの技です。 - 分け目を定期的に変える
いつも同じ場所で髪を分けていると、その部分の髪にクセがつき、地肌が見えやすくなります。いつもと逆側で分けてみたり、ジグザグに分け目を取ってみたりするだけで、根元が立ち上がり、トップにふんわりとしたボリュームが生まれます。 - スタイリング剤を正しく使う
ボリュームを出したいのに、ワックスなどを根元からベッタリつけてしまうと、その重みで逆に髪が潰れてしまいます。スタイリング剤は、まず手のひら全体に薄く伸ばし、髪の内側から空気を入れるように、毛先中心に揉み込みます。最後に、指先に残ったスタイリング剤で毛束をつまんで形を整えます。 - 根元用のスタイリングスプレーを活用する
ドライヤーで乾かした後、ボリュームを出したい部分の根元に、根元専用のボリュームアップスプレーを軽く吹きかけます。これにより、根元の立ち上がりを長時間キープできます。
これらの簡単なテクニックを組み合わせることで、気になるぺたんこ髪を解消し、若々しくエネルギッシュなヘアスタイルを手に入れることができます。
まとめ:自分に似合う髪型で魅力的な50代を演出しよう
50代という年代は、男性として最も深みと魅力が増す時期です。そして、その魅力を最大限に引き出す上で、髪型は非常に重要な役割を果たします。この記事では、若々しく見えるための髪型選びの4つの基本ポイントから、具体的なヘアスタイル25選、お悩みや顔型別の似合わせのコツまで、幅広く解説してきました。
改めて、50代の髪型選びで成功するための鍵を振り返ってみましょう。
- 何よりも「清潔感」を最優先する
- 「トップのボリューム」で若々しさを演出する
- 白髪は隠さず、おしゃれに「活かす」という選択肢を持つ
- 「髪のツヤ」で品格と健康的な印象を与える
これらのポイントを押さえた上で、ご自身の薄毛や髪質といったお悩み、そして丸顔や面長といった顔型に合わせたスタイルを選ぶことが大切です。コンプレックスは隠すのではなく、髪型の工夫でチャームポイントに変えることができます。
50代のヘアスタイルに「こうでなければならない」という決まりはありません。ベリーショートで活動的に見せるのも、グレイヘアのミディアムで大人の色気を出すのも、すべてが正解です。大切なのは、今の自分を肯定し、自分に似合うスタイルを知り、自信を持つことです。
髪型を変えることは、新しい自分に出会うための第一歩です。この記事が、あなたがより魅力的で、自信に満ちた毎日を送るためのきっかけとなれば幸いです。信頼できる美容師に相談しながら、ぜひあなただけの最高のヘアスタイルを見つけてください。