近年、男性の美容意識は高まりを見せ、スキンケアだけでなくメイクを取り入れる男性も増えています。特にファンデーションは、ニキビ跡やクマ、青ひげといった肌悩みを自然にカバーし、清潔感のある健康的な肌を演出するための強力なアイテムとして注目されています。しかし、「ファンデーションは女性が使うもの」「メイクしているとバレそうで恥ずかしい」「種類が多すぎて何を選べばいいかわからない」といった悩みを持つ方も少なくないでしょう。
この記事では、メンズファンデーションの基礎知識から、周囲にバレずに自然な仕上がりを実現するための選び方、基本的な使い方、さらにはアフターケアまで、網羅的に解説します。初心者の方でも安心してファンデーション選びができるよう、具体的なポイントやおすすめの商品を詳しく紹介します。
この記事を読めば、あなたにぴったりのファンデーションが見つかり、肌のコンプレックスを解消して、より自信に満ちた毎日を送るための一歩を踏み出せるはずです。
目次
メンズファンデーションとは
メンズファンデーションは、男性特有の肌質や肌悩みに合わせて開発されたベースメイクアイテムです。肌の色ムラを整え、シミやニキビ跡、毛穴などをカバーすることで、均一でなめらかな肌に見せる効果があります。もはや「メイクで隠す」というネガティブなイメージではなく、「肌を整え、第一印象を向上させる」というポジティブな身だしなみの一つとして、ビジネスシーンやプライベートで活用する男性が増加しています。
ここでは、男性がファンデーションを使うことで得られるメリットや、混同されがちなBBクリーム、コンシーラーとの違いについて詳しく解説し、メンズファンデーションの基本的な役割と可能性について理解を深めていきましょう。
男性がファンデーションを使うメリット
男性がファンデーションを使うことには、見た目の印象アップだけでなく、精神的な充足感にも繋がる多くのメリットがあります。
1. 清潔感が向上し、第一印象が良くなる
ビジネスでもプライベートでも、第一印象は非常に重要です。ファンデーションを使うことで、肌のトーンが均一になり、ニキビ跡やシミ、寝不足によるクマ、気になる毛穴などが目立たなくなります。これにより、肌全体が綺麗に見え、清潔感のある健康的な印象を相手に与えることができます。特に、人と接する機会の多い営業職や接客業の方にとっては、大きなアドバンテージとなるでしょう。また、オンライン会議が主流となった現代では、画面越しに映る自分の顔色を明るく見せるためにも非常に有効です。
2. 青ひげや肌の赤みを自然にカバーできる
男性特有の悩みである青ひげも、ファンデーションでカモフラージュできます。ファンデーションを薄く重ねることで、ひげ剃り後の青みがかった肌の色を自然に補正し、爽やかな印象を演出します。同様に、カミソリ負けによる肌の赤みや、体質的な顔の赤みなども、ファンデーションを使うことで均一な肌色に整えることが可能です。コンプレックスだった部分をカバーすることで、人前で自信を持って振る舞えるようになります。
3. 紫外線や大気汚染などの外的刺激から肌を守る
多くのファンデーションには、紫外線防止効果(SPF/PA)が含まれています。日常的にファンデーションを塗ることで、日焼け止めの塗り忘れを防ぎ、シミやそばかす、しわの原因となる紫外線から肌を守ることができます。また、ファンデーションの膜がフィルターの役割を果たし、花粉やほこり、排気ガスといった大気中の汚染物質が直接肌に付着するのを防ぐ効果も期待できます。これは、肌のバリア機能が低下しがちな敏感肌の方にとっても嬉しいポイントです。
4. 自信が持てるようになり、精神的にポジティブになる
肌のコンプレックスは、知らず知らずのうちに自信を失わせ、内向的にさせてしまうことがあります。ニキビ跡やシミを隠したい、クマを悟られたくない、という思いから人と目を合わせるのが苦手になってしまうケースも少なくありません。ファンデーションでこれらの悩みをカバーすることで、見た目の印象が変わるだけでなく、「肌がきれいになった」という実感が自信に繋がり、精神的にも前向きな気持ちになれます。ファッションやヘアスタイルを楽しむのと同じ感覚で、肌を整えることで自己肯定感を高めることができるのです。
このように、メンズファンデーションは単に肌をきれいに見せるだけでなく、紫外線対策や自信の向上といった多岐にわたるメリットをもたらす、現代の男性にとって非常に有用なツールと言えるでしょう。
ファンデーションとBBクリーム・コンシーラーの違い
メンズメイクのベースアイテムには、ファンデーションの他に「BBクリーム」や「コンシーラー」があります。これらは似たような目的で使われるため混同されがちですが、それぞれに異なる特徴と役割があります。自分の目的や肌の状態に合わせて適切に使い分けることが、理想の肌を実現するための鍵となります。
項目 | ファンデーション | BBクリーム | コンシーラー |
---|---|---|---|
主な役割 | 顔全体の肌色を均一に整える | スキンケア、下地、日焼け止め、ファンデーション等の機能を兼ね備える | シミ、クマ、ニキビ跡など、部分的な肌悩みを集中的にカバーする |
カバー力 | 低~高(製品により様々で、重ね塗りで調整可能) | 中程度(ナチュラルな仕上がりが多い) | 非常に高い |
使用範囲 | 顔全体 | 顔全体 | 部分的(ピンポイント) |
色の選択肢 | 豊富 | 少なめ(1~3色程度が一般的) | ファンデーションよりは少ないが、肌悩み別に色が分かれていることもある |
テクスチャ | リキッド、パウダー、クリーム、スティックなど多様 | クリーム状がほとんど | クリーム状、スティック状、リキッド状など |
こんな人におすすめ | ・自分の肌色にぴったり合わせたい ・カバー力や仕上がりを細かく調整したい ・本格的なベースメイクをしたい |
・メイク初心者で手軽に始めたい ・スキンケアや日焼け止めも同時に済ませたい ・素肌感のあるナチュラルな仕上がりが好み |
・頑固なシミやクマ、ニキビ跡をしっかり隠したい ・ファンデーションだけではカバーしきれない悩みがある |
ファンデーション
ベースメイクの基本となるアイテムです。最大のメリットは、カラーバリエーションが非常に豊富なこと。自分の肌の色にぴったりの色を見つけやすく、白浮きや色ムラのない自然な仕上がりを実現できます。また、リキッド、パウダー、クリームなど様々なテクスチャがあり、肌質や好みの仕上がりに合わせて選べるのも特徴です。カバー力も製品によって様々で、薄付きでナチュラルなものから、しっかりカバーできるハイカバータイプまで選べます。
BBクリーム
BBクリームの「BB」は「Blemish Balm(傷を補修する軟膏)」の略で、元々はピーリング後の敏感な肌を保護し、欠点をカバーするために作られました。現在では、美容液、保湿クリーム、日焼け止め、化粧下地、ファンデーションなどの機能が一つになったオールインワンアイテムとして人気です。最大の魅力はその手軽さ。スキンケア後、これ一本でベースメイクが完了するため、忙しい朝やメイク初心者の方に特におすすめです。ただし、ファンデーションに比べると色の選択肢が少なく、カバー力も比較的マイルドな製品が多い傾向にあります。
コンシーラー
「隠す」という意味の「conceal」が語源の通り、部分的な肌悩みをピンポイントで隠すためのアイテムです。ファンデーションやBBクリームよりもカバー力が格段に高く、濃いシミやクマ、赤みの強いニキビ跡など、ベースメイクだけでは隠しきれない悩みに使います。スティックタイプやリキッドタイプなどがあり、悩みの種類や部位によって使い分けます。ファンデーションと併用することで、厚塗り感なく完璧なベースメイクを目指すことができます。
これらの違いを理解し、「顔全体のトーンアップにはBBクリームやファンデーションを使い、特に気になる部分にはコンシーラーを重ねる」といったように、目的やシーンに応じて使い分けることが、バレずに自然な美肌を作るための重要なポイントです。
バレずに自然に仕上がるメンズファンデーションの選び方
ファンデーション選びは、メンズメイク成功の9割を占めると言っても過言ではありません。自分に合わないものを選ぶと、「塗っている感」が出てしまったり、時間が経つと崩れて清潔感が損なわれたりする原因になります。ここでは、「種類」「色」「肌質」「肌悩み」「仕上がり」「機能性」という6つの視点から、バレずに自然な仕上がりを叶えるメンズファンデーションの選び方を徹底的に解説します。
ファンデーションの種類で選ぶ
ファンデーションには様々な種類(剤形)があり、それぞれテクスチャ、カバー力、仕上がり、使い勝手が異なります。自分のライフスタイルやメイクの習熟度に合わせて最適なタイプを選びましょう。
種類 | 特徴 | メリット | デメリット | おすすめの肌質 |
---|---|---|---|---|
リキッド | 液状で伸びが良い。水分量が多く、保湿力が高い。 | ・カバー力の調整がしやすい ・ツヤ肌もマット肌も作れる ・密着度が高い |
・手を汚さずに塗るにはスポンジやブラシが必要 ・油分が多いものは崩れやすいことがある |
乾燥肌、混合肌 |
クリーム | リキッドより固めのテクスチャ。油分が多く、カバー力と保湿力が非常に高い。 | ・高いカバー力でシミやニキビ跡をしっかり隠せる ・保湿力が高く、乾燥しにくい |
・厚塗りになりやすい ・脂性肌には重すぎることがある |
乾燥肌、年齢肌 |
スティック | 固形で繰り出して使うタイプ。手軽でカバー力が高い。 | ・ピンポイントで塗りやすい ・持ち運びに便利 ・高いカバー力 |
・ムラなく伸ばすのにテクニックが必要な場合がある ・広範囲に塗ると厚塗り感が出やすい |
すべての肌質(部分使いに便利) |
クッション | スポンジにリキッドファンデーションが染み込んでいる。専用パフで塗る。 | ・手が汚れず、手軽に塗れる ・ツヤ感のある仕上がり ・化粧直しが簡単 |
・パフが汚れやすい(こまめな洗浄が必要) ・リキッド等に比べると内容量が少ない傾向 |
乾燥肌、初心者 |
パウダー | 粉状のファンデーションを固めたもの。 | ・さらっとした軽い付け心地 ・テカリや皮脂を抑える ・手軽にお直しできる |
・カバー力は比較的低い ・乾燥肌だと粉っぽくなることがある |
脂性肌、混合肌 |
リキッドファンデーション
最もスタンダードで製品数も多いタイプです。液状で伸びが良く、指でもスポンジでもブラシでも塗ることができます。薄く伸ばせばナチュラルに、気になる部分には重ね付けしてカバー力を高めるなど、仕上がりを自由にコントロールしやすいのが最大のメリットです。保湿力が高い製品が多く、乾燥肌の方でもしっとりとした仕上がりを保ちやすいでしょう。ツヤタイプとマットタイプがあり、好みの質感を選べます。
クリームファンデーション
リキッドよりもこっくりと固めのテクスチャで、油分を多く含みます。カバー力と保湿力に非常に優れており、濃いシミやニキビ跡、凹凸などもしっかりと隠したい方におすすめです。乾燥が厳しい冬の季節や、肌の乾燥が気になる方に適しています。ただし、その分厚塗りになりやすく、量を間違えると不自然な印象になりがちなので、少量ずつ丁寧に伸ばすことがポイントです。
スティックファンデーション
口紅のように繰り出して使う固形タイプです。肌に直接滑らせて使える手軽さが魅力。カバー力が高く、コンシーラーのように部分的に使うことも可能です。気になる部分に直接塗って指やスポンジでぼかすだけで、手軽に肌悩みをカバーできます。持ち運びにも便利なため、外出先での化粧直し用としても重宝します。
クッションファンデーション
コンパクトケースに入ったスポンジに、リキッド状のファンデーションが染み込ませてあるタイプです。付属のパフでポンポンと肌に叩き込むだけでベースメイクが完了するため、テクニック要らずで、メイク初心者の方に最もおすすめです。手を汚さずにスピーディーに仕上げられ、みずみずしいツヤ肌を演出しやすいのが特徴。化粧直しも簡単です。
パウダーファンデーション
粉をプレスして固めたもので、スポンジやブラシで塗布します。さらっとした軽い付け心地で、肌のテカリやベタつきを抑えてくれるのが特徴です。皮脂の分泌が多い脂性肌の方や、マットな仕上がりが好きな方に適しています。リキッドタイプの上から仕上げのパウダーとして使ったり、化粧直しに使ったりと、一つ持っていると便利なアイテムです。
肌の色に合ったカラーで選ぶ
ファンデーション選びで最も重要かつ難しいのが「色選び」です。色が合っていないと、顔だけが白く浮いて見えたり、逆にくすんで見えたりして、いかにも「塗っている感」が出てしまいます。
首の色に合わせて選ぶのが基本
ファンデーションの色を選ぶ際、手の甲や顔の色で合わせる方が多いですが、これは間違いのもとです。顔は日焼けや赤みなどで首と色が違うことが多いため、顔の色に合わせると首との境界線がくっきりと分かれ、不自然な印象になります。正しくは、顔と首の境目であるフェイスラインの色に合わせて選びます。実際にフェイスラインにファンデーションを少量塗り、首の色と自然に馴染むかどうかを確認するのが最も確実な方法です。この時、蛍光灯の下と自然光の下では色の見え方が違うため、できれば自然光の入る場所でチェックするのが理想です。
色選びに迷ったら標準色か少し暗めを選ぶ
多くのブランドでは、ファンデーションの色展開を「明るめ」「標準色」「暗め」のように設定しています。日本人男性の肌色は、標準的な色味か、日焼けによって少し暗めになっていることが多いです。色選びに迷った場合は、まず「標準色」を試してみるのがセオリーです。
また、明るすぎる色を選ぶと、顔が膨張して大きく見えたり、青ひげが逆にグレーっぽく浮き出て悪目立ちしたりすることがあります。一方で、自分の肌色よりワントーン暗めの色を選ぶと、顔全体が引き締まってシャープに見える効果があり、健康的で精悍な印象を与えられます。白浮きするリスクを考えれば、迷った時は少し暗めの色を選ぶ方が失敗が少ないと言えるでしょう。
肌質に合わせて選ぶ
ファンデーションは、自分の肌質に合ったものを選ぶことで、仕上がりの美しさや化粧持ちが格段に変わります。
乾燥肌
肌の水分量が少なく、カサつきやすい乾燥肌の方は、保湿成分が豊富に含まれたファンデーションがおすすめです。具体的には、ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、グリセリンといった成分が配合されているかチェックしましょう。種類としては、水分と油分をバランス良く含むリキッドタイプやクリームタイプ、クッションタイプが適しています。逆に、パウダータイプは肌の水分を奪い、粉っぽく仕上がってしまうことがあるため、使用する場合は保湿力の高い下地をしっかり塗るなどの工夫が必要です。
脂性肌・オイリー肌
皮脂の分泌が活発で、テカリやベタつきが気になる脂性肌の方は、油分の少ない「オイルフリー」処方のファンデーションや、皮脂を吸着してくれるパウダーが配合されたものがおすすめです。種類としては、さらっとした仕上がりになるパウダータイプや、マットに仕上がるリキッドタイプが良いでしょう。「皮脂崩れ防止」「テカリ防止」といった機能性を謳った製品を選ぶのも効果的です。メイク前に、皮脂コントロール効果のある化粧下地を使うと、さらに崩れにくくなります。
混合肌
額や鼻のTゾーンはテカるのに、頬や口周りのUゾーンは乾燥するなど、部分によって肌質が異なる混合肌。ファンデーション選びが最も難しいタイプですが、基本的には保湿力がありながらも、仕上がりがサラッとするタイプのものがおすすめです。リキッドファンデーションを顔全体に薄く塗り、テカリが気になるTゾーンにだけ皮脂吸着効果のあるパウダーを重ねる、といった使い分けも有効なテクニックです。
隠したい肌悩みに合わせて選ぶ
ファンデーションを使う目的の多くは、肌悩みのカバーです。自分の悩みに合ったカバー力や機能を持つファンデーションを選びましょう。
ニキビ跡・シミ
色素沈着してしまったニキビ跡やシミを隠したい場合は、ある程度カバー力の高いファンデーションが必要です。種類としては、クリームタイプやスティックタイプが適しています。ファンデーションだけで隠そうとすると厚塗りになりがちなので、まずはファンデーションを顔全体に薄く塗り、隠したい部分にだけコンシーラーを重ねるのが自然に見せるコツです。
青ひげ・クマ
青ひげや目の下の青クマは、青黒い色味をしています。これをファンデーションだけで隠そうとすると、厚塗りしてもグレーっぽく透けてしまい、かえって不自然になることがあります。このような青系の色ムラには、補色であるオレンジ系のコントロールカラーやコンシーラーを先に仕込むのが効果的です。青みをオレンジで打ち消した上から、自分の肌色に合ったファンデーションを薄く重ねることで、自然にカバーできます。
毛穴の開き・黒ずみ
毛穴の開きや黒ずみが気になる場合は、毛穴の凹凸を埋めてなめらかに見せる効果のあるファンデーションがおすすめです。特に、光を乱反射させる効果のある「ソフトフォーカス効果」のあるパウダーが配合された製品は、毛穴を目立たなくしてくれます。また、メイク前に「ポアプライマー」と呼ばれる毛穴専用下地を使うと、よりフラットな肌に整えることができます。ファンデーションを塗る際は、擦るのではなく、スポンジで軽く叩き込むようにすると毛穴落ちしにくくなります。
肌の赤み
ニキビやカミソリ負け、肌荒れによる顔の赤みが気になる場合は、赤みを補正するグリーン系のコントロールカラーを下地に使うのがおすすめです。その上からファンデーションを重ねることで、色ムラのない均一な肌色に仕上がります。また、肌が敏感になっている可能性も考えられるため、低刺激処方や、抗炎症成分(グリチルリチン酸2Kなど)が配合された薬用タイプのファンデーションを選ぶと、肌に負担をかけずにメイクできます。
好みの仕上がりで選ぶ
ファンデーションによって作られる肌の質感は、大きく「ツヤ肌」と「マット肌」に分けられます。どちらが良いというわけではなく、なりたい印象やシーンに合わせて選びましょう。
ナチュラルなツヤ肌
肌の内側から発光するような、みずみずしく潤った質感が「ツヤ肌」です。若々しく、健康的で、いきいきとした印象を与えます。リキッドファンデーションやクッションファンデーションは、特にツヤ肌を作りやすいアイテムです。カジュアルな服装や、プライベートなシーンによく合います。
さらっとしたマット肌
ツヤを抑えた、陶器のようなさらさらとした質感が「マット肌」です。知的で落ち着いた印象や、清潔感のある上品な雰囲気を演出します。ビジネスシーンやフォーマルな場に適しています。パウダーファンデーションや、マットタイプのリキッドファンデーションで作ることができます。皮脂を抑える効果も高いため、テカリが気になる方にもおすすめです。
機能性で選ぶ
最近のファンデーションは、肌をきれいに見せるだけでなく、様々な付加機能を持っています。ライフスタイルに合わせて、必要な機能が備わった製品を選びましょう。
紫外線対策(SPF/PA値)
日焼けはシミやしわ、たるみの最大の原因です。ファンデーションに紫外線カット機能があれば、毎日のメイクで手軽に紫外線対策ができます。
- SPF (Sun Protection Factor): 主に肌に赤みや炎症を起こさせるUV-B波を防ぐ効果の指標。数値が大きいほど効果が高い。
- PA (Protection Grade of UVA): 肌の奥深くまで届き、しわやたるみの原因となるUV-A波を防ぐ効果の指標。「+」の数が多いほど効果が高い。
日常生活なら「SPF20~30 PA++~+++」程度、屋外でのレジャーなどでは「SPF50+ PA++++」といったように、シーンに合わせて選ぶのがおすすめです。
保湿成分配合
前述の通り、乾燥肌の方や、エアコンの効いた室内で長時間過ごす方は、保湿成分が配合されたファンデーションを選ぶと、日中の乾燥を防ぎ、化粧崩れしにくくなります。ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、植物エキスなどが代表的な保湿成分です。
テカリ・皮脂崩れ防止成分
脂性肌の方や、汗をかきやすい夏場には、テカリや化粧崩れを防ぐ機能が重要です。皮脂吸着パウダー(シリカなど)が配合されているものや、「オイルコントロール」「ロングラスティング」といった表記のある製品を選ぶと、長時間さらっとしたきれいな肌をキープしやすくなります。
【2024年最新】メンズファンデーションのおすすめ15選
ここからは、これまでの選び方のポイントを踏まえ、数あるメンズコスメの中から特におすすめのファンデーション(BBクリーム、カラーコントローラー等を含む)を15アイテム厳選してご紹介します。初心者でも使いやすいものから、本格的な仕上がりを求める方向けのものまで幅広くピックアップしました。
※価格は税込み表記を基本とし、公式サイトの情報を参考にしていますが、購入場所によって異なる場合があります。
① NULL BBクリーム
- 特徴: メンズBBクリームの先駆け的存在で、多くの男性から支持されています。伸びの良いテクスチャで肌にスッと馴染み、クマやニキビ跡、青ひげを自然にカバー。7種のオーガニックエキス配合で、メイクしながらスキンケアも叶えます。SPF30 PA++で日常の紫外線対策も万全です。
- 選び方のポイント: BBクリームタイプなので、これ1本でベースメイクが完了する手軽さが魅力。メイク初心者の方や、忙しい朝に時間をかけたくない方におすすめです。自然な仕上がりでバレにくいため、初めてのメンズメイクに最適です。
- 基本情報:
- 価格: 1,915円
- 内容量: 20g
- カラー: 標準的な肌色 / 明るい肌色
- SPF/PA: SPF30 PA++
- 参照: NULL 公式サイト
② ORBIS Mr.(オルビス ミスター) ベースカラー コントローラー
- 特徴: ファンデーションを塗っている感を出さずに、光の効果で肌を自然にトーンアップさせる新発想のベースカラーコントローラー。皮脂吸着成分がテカリを防ぎ、さらさらな肌をキープします。洗顔料だけで落とせる手軽さも魅力です。
- 選び方のポイント: 「ファンデーションは抵抗があるけれど、肌はきれいに見せたい」という方にぴったり。カバー力は控えめですが、肌のくすみや色ムラを補正し、清潔感のある素肌のような仕上がりを求める方におすすめです。
- 基本情報:
- 価格: 2,640円
- 内容量: 35g
- カラー: 1色
- SPF/PA: SPF20 PA++
- 参照: ORBIS Mr. 公式サイト
③ SHISEIDO メン ヴァイブラント BBモイスチャライザー
- 特徴: 資生堂のメンズラインが手掛ける高機能BBクリーム。色ムラや毛穴、青ひげなどをしっかりカバーしながら、厚塗り感のない自然な仕上がりを実現。独自の保湿成分が肌に潤いを与え、乾燥による小じわを目立たなくします。
- 選び方のポイント: 高いカバー力とスキンケア効果を両立させたい30代以上の男性におすすめ。デパートコスメならではの上質な使用感と、洗練された仕上がりを求める方に。色展開も複数あり、自分の肌色に合わせやすいのもポイントです。
- 基本情報:
- 価格: 4,400円
- 内容量: 40g
- カラー: 3色
- SPF/PA: SPF30 PA+++
- 参照: SHISEIDO MEN 公式サイト
④ FIVEISM × THREE(ファイブイズム × スリー) ネイキッドタッチ モイスチャライザー
- 特徴: 人気コスメブランドTHREEから生まれたメンズ総合コスメブランド。バータイプのファンデーションで、肌に直接塗って指で伸ばすだけの手軽さが魅力です。植物由来成分を配合し、まるでスキンケアのようなみずみずしい使用感。健康的なツヤ肌を演出します。
- 選び方のポイント: スティックタイプなので、持ち運びにも便利。高いカバー力がありながら、素肌感を損なわない仕上がりは特筆もの。ファッション感度の高い方や、質の高いナチュラルメイクを目指す方におすすめです。
- 基本情報:
- 価格: 5,720円
- 内容量: 30g
- カラー: 5色
- SPF/PA: SPF21 PA++
- 参照: FIVEISM × THREE 公式サイト
② LIPPS BOY(リップスボーイ) フェイスジェル
- 特徴: 人気ヘアサロン「LIPPS」がプロデュースするメンズコスメ。ジェル状のテクスチャが特徴で、ベタつかずに肌にフィット。毛穴やテカリをカバーし、さらっとした清潔感のある肌に仕上げます。洗顔料で簡単にオフできるのも嬉しいポイント。
- 選び方のポイント: 脂性肌や混合肌の方、特にTゾーンのテカリが気になる学生や20代の男性におすすめです。カバー力はナチュラルなので、素肌を活かしつつ、肌トラブルを軽く補正したいというニーズに応えます。
- 基本情報:
- 価格: 2,420円
- 内容量: 25g
- カラー: 3色
- SPF/PA: –
- 参照: LIPPS BOY 公式サイト
⑥ BULK HOMME(バルクオム) THE IMPRESSION
- 特徴: “塗る”のではなく”なじませる”という発想のノンウォッシュタイプの美容液ファンデーション。スキンケアの延長線上で使える軽い付け心地で、肌の凹凸や色ムラを自然にカバー。肌の水分と油分のバランスを整え、健康的な印象へと導きます。
- 選び方のポイント: スキンケアにこだわりがある方や、ファンデーションの閉塞感が苦手な方におすすめ。極めてナチュラルな仕上がりなので、ごく自然に肌印象をアップさせたい方に最適です。
- 基本情報:
- 価格: 3,300円
- 内容量: 20g
- カラー: 1色
- SPF/PA: SPF29 PA++
- 参照: BULK HOMME 公式サイト
⑦ Magnifique(マニフィーク) BBクリーム
- 特徴: コーセーとマンダムが共同開発したブランド。植物由来の保湿成分を配合し、乾燥を防ぎながら気になる肌悩みをカバーします。なめらかなクリームが肌に均一に広がり、自然な仕上がりを実現。SPF28 PA++で紫外線からも肌を守ります。
- 選び方のポイント: ドラッグストアなどで手軽に購入できるのが魅力。保湿力とカバー力のバランスが良く、幅広い肌質の方に対応します。コストパフォーマンスを重視しつつ、質の良いBBクリームを探している方におすすめです。
- 基本情報:
- 価格: 1,650円
- 内容量: 30g
- カラー: 1色
- SPF/PA: SPF28 PA++
- 参照: Magnifique 公式サイト
⑧ UNO(ウーノ) フェイスカラークリエイター
- 特徴: 塗布すると、白いクリームが自分の肌色に合わせて変化する不思議なBBクリーム。色選びに迷う必要がなく、誰でも自然な仕上がりを手に入れられます。肌の赤みやクマ、ニキビ跡を補正し、なめらかな肌に。
- 選び方のポイント: 「ファンデーションの色選びが難しい」と感じる全ての男性におすすめ。特にメイク初心者の方が最初に試す一本として最適です。SPF30 PA+++と紫外線対策もばっちり。
- 基本情報:
- 価格: オープン価格(参考価格 1,000円前後)
- 内容量: 30g
- カラー: 1色
- SPF/PA: SPF30 PA+++
- 参照: UNO 公式サイト
⑨ WAR PAINT.(ウォーペイント) ファンデーション
- 特徴: 「男性がメイクをすることへの固定観念を打ち破る」というコンセプトを持つイギリス発のメンズメイクアップブランド。ヴィーガン、クルエルティフリーにこだわって作られています。リキッドタイプのファンデーションで、少量でよく伸び、肌悩みをしっかりカバー。マットな仕上がりで、洗練された印象を与えます。
- 選び方のポイント: カバー力を重視する方や、マットな仕上がりが好きな方におすすめ。ブランドの哲学に共感する方や、海外のトレンドを取り入れたい方にも。
- 基本情報:
- 価格: 4,180円
- 内容量: 30ml
- カラー: 5色
- SPF/PA: –
- 参照: WAR PAINT. FOR MEN JAPAN 公式サイト
⑩ BOTCHAN(ボッチャン) スキンパーフェクター マット
- 特徴: 「男らしく」を脱け出す、をコンセプトにしたユニセックスコスメブランド。肌のテカリやベタつきを抑え、毛穴の目立たないさらりとした肌に仕上げる化粧下地兼ファンデーション。天然の植物エキスが肌を健やかに保ちます。
- 選び方のポイント: 脂性肌の方や、とにかくテカリを抑えたい方におすすめ。ファンデーションというよりは、肌を整える下地に近い感覚で使えます。ユニセックスなデザインもおしゃれです。
- 基本情報:
- 価格: 2,530円
- 内容量: 20g
- カラー: 1色(クリアカラー)
- SPF/PA: SPF11 PA+
- 参照: BOTCHAN 公式サイト
⑪ MULC(ムルク) ナチュラルBBクリーム
- 特徴: インフルエンサー「M」がプロデュースするメンズコスメブランド。男性の肌悩みに特化し、青ひげやクマ、ニキビ跡を徹底カバー。汗や水に強いウォータープルーフ処方ながら、石鹸でオフできる手軽さも兼ね備えています。
- 選び方のポイント: カバー力を最優先したい方、特に青ひげに悩む方におすすめ。夏場やスポーツシーンなど、汗をかく場面でも崩れにくいファンデーションを探している方に最適です。
- 基本情報:
- 価格: 2,980円
- 内容量: 30g
- カラー: 2色
- SPF/PA: SPF30 PA++
- 参照: MULC 公式サイト
⑫ CHANEL(シャネル) ボーイ ドゥ シャネル ファンデーション N
- 特徴: ファッション界をリードするシャネルが提案するメンズメイクアップライン。軽やかなつけ心地で肌に溶け込み、素肌のような自然な仕上がりを長時間キープします。高いスキンケア効果で、肌を健やかに保ちます。
- 選び方のポイント: 一流ブランドの品質を求める方、特別な日のために上質なファンデーションを探している方におすすめ。価格は高めですが、それに見合う満足感と洗練された仕上がりを得られます。自分への投資やプレゼントにも。
- 基本情報:
- 価格: 10,450円
- 内容量: 30ml
- カラー: 9色
- SPF/PA: SPF25 PA++
- 参照: CHANEL 公式サイト
⑬ Dior(ディオール) ディオールスキン フォーエヴァー フルイド マット
- 特徴: 女性にも絶大な人気を誇るディオールの名品リキッドファンデーション。豊富なカラーバリエーションで、どんな肌色にも完璧にマッチする色が見つかります。高いカバー力と崩れにくさを両立し、なめらかなマット肌が一日中続きます。
- 選び方のポイント: 本格的なベースメイクを追求したい方におすすめ。女性用ですが、その性能の高さから男性の愛用者も多数。特に、色選びに妥協したくない方や、皮脂による崩れに悩む脂性肌の方に試してほしい逸品です。
- 基本情報:
- 価格: 7,700円
- 内容量: 30ml
- カラー: 11色
- SPF/PA: SPF20 PA+++
- 参照: Dior 公式サイト
⑭ POLA(ポーラ) マージェンス スキンプロテクター
- 特徴: POLAのメンズラインから出ている、美容液・日焼け止め・下地・ライトメーク効果を兼ね備えた日中用クリーム。男性の肌のニオイやベタつきに着目し、爽やかな状態をキープ。光の効果で肌を明るく見せ、自然なカバー力を発揮します。
- 選び方のポイント: スキンケア感覚で使える多機能アイテムを求める方におすすめ。特に加齢による肌の変化や、日中のベタつきが気になる30代以上の男性に適しています。
- 基本情報:
- 価格: 4,180円
- 内容量: 60g
- カラー: 1色
- SPF/PA: SPF20 PA++
- 参照: POLA 公式サイト
⑮ ITRIM(イトリン) エレメンタリー エッセンシャルEEクリーム
- 特徴: 大人のためのオーガニックコスメブランドITRIMが手掛ける高機能クリーム。環境ストレスからの保護、エイジングケア、ベースメイク効果を一本で実現します。天然由来成分98%で、肌に負担をかけずに、ハリとツヤのある洗練された肌へ。
- 選び方のポイント: オーガニックや天然由来成分にこだわりたい方、エイジングケアも同時に行いたい方におすすめ。肌が本来持つ美しさを引き出すような、上質でナチュラルな仕上がりを求める本物志向の男性に。
- 基本情報:
- 価格: 11,000円
- 内容量: 28g
- カラー: 1色
- SPF/PA: SPF50 PA++++
- 参照: ITRIM 公式サイト
バレない!メンズファンデーションの基本的な使い方・塗り方
せっかく自分にぴったりのファンデーションを選んでも、塗り方が自己流だと厚塗りになったり、ムラになったりしてしまいます。「メイクしてます感」を出さず、まるで元から肌が綺麗な人のように見せるためには、正しい手順とちょっとしたコツが必要です。ここでは、初心者でも簡単に実践できる、バレないファンデーションの基本的な使い方をステップごとに解説します。
ファンデーションを塗る前にやること
ファンデーションの仕上がりは、メイク前の「土台作り」で8割が決まります。このひと手間をかけるだけで、ファンデーションのノリや持ちが格段にアップします。
洗顔・シェービングで肌を清潔にする
まずは、朝の洗顔で寝ている間にかいた汗や余分な皮脂、ホコリなどをしっかりと洗い流しましょう。肌が汚れたままだと、ファンデーションがうまくのらず、毛穴詰まりや肌荒れの原因になります。
ひげを剃る方は、洗顔後、シェービング剤を使って丁寧に剃りましょう。剃り残しがあるとファンデーションがダマになる原因になります。シェービング後は肌が敏感になっているため、低刺激の洗顔料を使い、ぬるま湯で優しく洗い流すことが大切です。
化粧水・乳液でしっかり保湿する
洗顔後の保湿は、バレないベースメイクにおいて最も重要な工程です。肌が乾燥していると、それを補おうと皮脂が過剰に分泌され、テカリや化粧崩れの原因になります。また、ファンデーションがうまく肌に密着せず、粉っぽく浮いてしまうこともあります。
洗顔後はすぐに、たっぷりの化粧水で肌に水分を補給します。手のひらで優しく顔を包み込むようにして、肌にじっくりと浸透させましょう(ハンドプレス)。その後、水分が蒸発しないように、乳液やクリームで油分のフタをします。肌がしっかりと潤い、手のひらに吸い付くようなもちっとした感触になれば、保湿完了のサインです。
化粧下地を塗って肌を整える
化粧下地は、ファンデーションの前に塗ることで、肌とファンデーションの密着度を高める「接着剤」のような役割を果たします。それだけでなく、以下のような様々な効果があります。
- 毛穴の凹凸をカバーし、肌をなめらかにする
- 皮脂をコントロールし、テカリや崩れを防ぐ
- 肌の色ムラ(赤み、くすみなど)を補正する
- 紫外線や乾燥から肌を守る
自分の肌悩み(テカリ、乾燥、毛穴など)に合った下地を選ぶことで、ファンデーションの仕上がりが格段に向上し、長時間きれいな状態をキープできます。BBクリームなど下地機能が含まれているものを使う場合は、この工程は省略しても構いません。
ファンデーションの塗り方4ステップ
スキンケアと下地で土台が整ったら、いよいよファンデーションを塗っていきます。ポイントは「少量ずつ」「中心から外側へ」です。
① ファンデーションを5点置きする
まず、ファンデーションの適量(リキッドならパール1粒大が目安)を手の甲に出します。製品によって適量は異なるため、パッケージの表示を確認しましょう。
そして、指先を使って、おでこ・両頬・鼻先・あごの5点にファンデーションを置きます。こうすることで、顔全体にファンデーションを均一に配分でき、塗りムラを防ぐことができます。
② 顔の中心から外側に向かって伸ばす
次に、5点置きしたファンデーションを、顔の中心から外側に向かって、指の腹で優しく伸ばしていきます。
- おでこ: 中心から髪の生え際に向かって
- 頬: 内側から外側(こめかみ)に向かって
- 鼻: 鼻筋を上から下に
- あご: 中心からフェイスラインに沿って
人の視線が集まりやすい顔の中心部(頬や鼻周り)はしっかりめに、フェイスラインなどの外側は薄付きにするのが、立体的で自然な仕上がりにするコツです。
③ スポンジや指で叩き込んでなじませる
ファンデーションを伸ばし終えたら、清潔なメイクスポンジ、もしくは指の腹を使って、肌を優しくポンポンと叩き込み(タッピング)ます。この工程には2つの重要な目的があります。
- 余分なファンデーションを吸収し、厚塗りを防ぐ
- ファンデーションを肌にしっかりと密着させ、崩れにくくする
擦るように動かすと、せっかく塗ったファンデーションがヨレてしまうので、あくまで優しく叩き込むのがポイントです。小鼻の周りや目のキワなど、細かい部分もスポンジの角を使って丁寧になじませましょう。
④ フェイスパウダーで仕上げる
これは必須ではありませんが、より完成度を高めたい方にはぜひ取り入れてほしい工程です。フェイスパウダー(お粉)をブラシやパフに取り、顔全体にふんわりとのせます。
これにより、リキッドやクリームタイプのファンデーションのベタつきを抑え、サラサラの肌触りになります。また、皮脂を吸着してテカリや崩れを防ぎ、マスクにもファンデーションが付きにくくなるというメリットがあります。特に脂性肌の方や、長時間メイクをきれいに保ちたい方には効果絶大です。
自然に見せるためのポイント
上記の基本ステップに加えて、以下の2点を意識するだけで、さらに「バレない」仕上がりに近づきます。
一度にたくさん塗らず少量ずつ重ねる
メイクに慣れていないと、つい肌悩みを隠そうとして一度にたくさんの量を塗ってしまいがちです。しかし、厚塗りは「メイクバレ」の最大の原因です。
基本は「薄く、均一に」。まずは少量で顔全体に塗り、それでもカバーしきれないニキビ跡やクマなどがあれば、その部分にだけ少量を指先でトントンと重ね付けしましょう。「足りなければ足す」という意識が大切です。
髪の生え際やフェイスラインをぼかす
ファンデーションを塗った部分と塗っていない部分の境界線がくっきりしていると、非常に不自然に見えます。特に、髪の生え際、もみあげ周り、あご下のフェイスラインは要注意です。
ファンデーションをなじませる最後のステップで、スポンジに残ったごく少量のファンデーションで、これらの境界線を外側に向かってぼかすように優しくなじませます。もしくは、スポンジの何もついていない綺麗な面を使ってぼかすと、より自然なグラデーションになります。
あると便利なメイク道具
指だけでもファンデーションは塗れますが、専用のツールを使うと、より手軽に、より美しく仕上げることができます。
メイクスポンジ
ファンデーションを均一に薄く伸ばし、肌への密着度を高めてくれる必須アイテムです。余分なファンデーションを吸い取ってくれるので、厚塗り防止にも役立ちます。様々な形がありますが、しずく型やひし形のものは、広い面と細かい角を使い分けられて便利です。
ファンデーションブラシ
ブラシを使うと、薄付きでツヤのあるプロのような仕上がりを実現できます。毛穴の凹凸を埋めるように、クルクルと円を描きながら塗ると、毛穴が目立ちにくくなります。スポンジよりもテクニックが必要ですが、使いこなせればメイクのレベルが一段上がります。
これらのツールは、常に清潔に保つことが重要です。汚れたまま使うと、雑菌が繁殖して肌荒れの原因になったり、ファンデーションが綺麗に塗れなくなったりします。定期的に専用のクリーナーや中性洗剤で洗いましょう。
ファンデーションを塗った日の夜に必須のケア
ファンデーションを使って肌をきれいに見せたら、その日の夜には必ず「落とす」ケアが必要です。このアフターケアを怠ると、せっかくのメイクが肌トラブルの原因になってしまいます。ここでは、なぜクレンジングが必要なのか、そして正しいケアの方法について解説します。
ファンデーションはクレンジングで落とす必要がある
「洗顔料で顔を洗えば、ファンデーションも落ちるのでは?」と思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。
一般的な洗顔料は、汗やホコリ、古い角質といった「水性の汚れ」を落とすのが得意です。一方で、ファンデーションや日焼け止めは、肌への密着度を高め、汗や皮脂で崩れにくくするために、油分をベースに作られています。
水と油が混ざりにくいように、水性の汚れを得意とする洗顔料だけでは、油性のファンデーションを完全に落としきることはできません。
ファンデーションが肌に残ったままだと、皮脂や角質と混ざり合って毛穴を塞いでしまいます。これが、ニキビ、黒ずみ、肌のゴワつき、くすみといった様々な肌トラブルを引き起こす直接的な原因となるのです。
したがって、ファンデーションを塗った日には、必ず「クレンジング料」を使ってメイクを落とす必要があります。クレンジング料は、油性の汚れを浮かせて落とすことに特化したアイテムです。「メイクは、クレンジングで落とすまでがワンセット」と心に刻みましょう。
メンズにおすすめのクレンジングの種類
クレンジング料にも様々なタイプがあり、それぞれ洗浄力や肌への優しさが異なります。自分の肌質やメイクの濃さに合わせて選びましょう。
種類 | 洗浄力 | 肌への優しさ | 特徴 | おすすめの肌・メイク |
---|---|---|---|---|
オイル | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | 最も洗浄力が高い。素早くメイクとなじみ、しっかり落とせる。 | しっかりメイク、脂性肌 |
バーム | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | オイルを固形にしたもの。肌の上でとろけてオイル状に変化。洗浄力と保湿力のバランスが良い。 | 普通肌、乾燥肌、しっかりメイク |
ジェル | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 厚みのあるジェルがクッションとなり、摩擦を軽減。さっぱりタイプとしっとりタイプがある。 | 普通肌、混合肌、ナチュラルメイク |
ミルク | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | 水分量が多く、肌に優しい。洗い上がりがしっとりする。 | 敏感肌、乾燥肌、ごく薄いメイク |
シート | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | 拭き取るだけで手軽にメイクオフできる。 | 旅行や緊急時向け(摩擦が起きやすいので常用は非推奨) |
メイク初心者やナチュラルメイクの男性には、肌への負担が少なく、適度な洗浄力を持つ「ジェルタイプ」や「バームタイプ」から試してみるのがおすすめです。特に、最近ではダブル洗顔(クレンジング後に洗顔料を使うこと)が不要なタイプのクレンジングも多く、手軽で人気があります。
正しいクレンジングの方法
クレンジングも、ゴシゴシこするのはNGです。肌に負担をかけずに、メイク汚れだけをしっかり落とすための正しい方法をマスターしましょう。
- 乾いた手と顔で使う
クレンジング料は、手や顔が濡れていると効果が半減してしまいます。必ず、メイクをしたままの乾いた状態の肌に使いましょう。 - 適量を手に取る
量が少ないと、肌をこする摩擦が大きくなり、肌ダメージの原因になります。製品に記載されている推奨量を必ず守りましょう。 - 優しくなじませる
クレンジング料を顔全体に広げ、指の腹を使って、くるくると円を描くように優しくメイクとなじませます。ゴシゴシこするのではなく、あくまで「なじませる」感覚です。皮脂の多いTゾーンから始め、最後に皮膚の薄い目元や口元になじませるのが基本です。 - 乳化させる(オイル、バームの場合)
オイルタイプやバームタイプのクレンジングを使った場合、「乳化」という工程が非常に重要です。メイクとなじんだら、少量のぬるま湯(32〜34℃程度)を手に取り、顔全体のクレンジング料と混ぜ合わせます。すると、オイルが白く濁り、サラサラの液体に変化します。これが乳化のサインです。このひと手間を加えることで、油性の汚れが水で洗い流しやすくなり、肌にオイルが残るのを防ぎます。 - ぬるま湯でしっかりすすぐ
乳化が終わったら、ぬるま湯で丁寧にすすぎます。熱すぎるお湯は肌の潤いを奪い、冷たすぎる水は毛穴が閉じて汚れが落ちにくくなります。髪の生え際やフェイスラインにすすぎ残しがないよう、20〜30回を目安にしっかりと洗い流しましょう。 - 洗顔・保湿
ダブル洗顔が必要なタイプのクレンジングを使った場合は、この後に洗顔料で洗顔します。クレンジング後は肌が乾燥しやすい状態なので、すぐに化粧水や乳液で保湿ケアを行いましょう。
正しいクレンジングを習慣にすることで、ファンデーションによる肌トラブルを防ぎ、健やかな素肌を保つことができます。
メンズファンデーションに関するよくある質問
最後に、メンズファンデーションに関して多くの方が抱く疑問にお答えします。
ファンデーションはどこで買える?
以前は男性がコスメカウンターへ行くのは勇気がいりましたが、現在では様々な場所でメンズファンデーションを購入できます。
- ドラッグストア: 手軽に購入でき、価格帯も手頃なものが多いです。テスターが置いてあることも多く、気軽に試せます。
- バラエティショップ(ロフト、ハンズなど): トレンドのメンズコスメブランドが豊富に揃っています。様々なブランドを比較検討したい方におすすめです。
- 百貨店のコスメカウンター: 専門のビューティーアドバイザーに相談しながら、自分にぴったりの色や種類を選んでもらえます。タッチアップ(実際に肌につけてもらうこと)も可能で、失敗のない買い物ができます。
- ブランド公式サイト/ECサイト: ブランドの全製品が揃っており、限定品やお得なキャンペーンがあることも。口コミを参考にしながら自宅でゆっくり選べます。
- 総合通販サイト(Amazon、楽天市場など): 幅広いブランドを比較でき、ポイントも活用できます。ただし、偽物や非正規品のリスクもゼロではないため、信頼できる出品者から購入することが重要です。
初心者の方は、まずドラッグストアやバラエティショップでテスターを試してみるか、思い切って百貨店のカウンターでプロに相談してみるのがおすすめです。
女性用のファンデーションを使ってもいい?
結論から言うと、自分の肌に合えば女性用のファンデーションを使っても全く問題ありません。 実際に、カバー力やカラーバリエーションの豊富さから、あえて女性用の製品を選ぶ男性も多くいます。
ただし、一般的に男性と女性の肌には以下のような違いがあることを知っておくと、製品選びの参考になります。
- 皮脂量: 男性は女性の約2〜3倍皮脂量が多いと言われており、テカりやすい。
- 水分量: 男性の肌は水分量が少なく、乾燥しやすい(インナードライ)。
- 肌の色: 男性は日焼けや血色の影響で、女性よりも赤黒い、または黄みがかった色味の傾向がある。
メンズファンデーションは、こうした男性特有の肌質(テカリ防止、青ひげカバーなど)や肌色に合わせて作られているため、初心者の方や何を選べば良いか分からない方は、まずメンズ用から試してみるのが失敗が少なくおすすめです。
ファンデーションで肌荒れしない?
ファンデーションが原因で肌荒れを起こす可能性はゼロではありませんが、その多くは「間違った使い方」や「不十分なケア」が原因です。
肌荒れを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
- 必ずクレンジングでしっかり落とす: 最も重要なポイントです。メイク汚れが残っていると、確実に肌トラブルに繋がります。
- パフやスポンジを清潔に保つ: 汚れたツールは雑菌の温床です。こまめに洗いましょう。
- 保湿を徹底する: メイク前の保湿が不十分だと、肌のバリア機能が低下し、刺激を受けやすくなります。
- 肌に合わない場合は使用を中止する: かゆみや赤み、ヒリヒリ感などが出た場合は、その製品が肌に合っていない可能性があります。すぐに使用をやめましょう。
心配な方は、「パッチテスト済み」「アレルギーテスト済み」「ノンコメドジェニックテスト済み(ニキビのもとになりにくい処方)」といった記載のある、肌への優しさに配慮された製品を選ぶのがおすすめです。
ニキビがあっても使って大丈夫?
ニキビの状態によります。
炎症を起こして赤く腫れていたり、膿を持っていたりする「赤ニキビ」「黄ニキビ」の上にファンデーションを塗るのは避けるべきです。ファンデーションの油分や刺激で、ニキビが悪化する可能性があります。
一方で、炎症が治まった後の「ニキビ跡」であれば、ファンデーションでカバーしても問題ありません。
もしニキビがある状態でどうしても使いたい場合は、以下の点に注意してください。
- 薬用(医薬部外品)のファンデーションを選ぶ: グリチルリチン酸2Kなどの抗炎症成分や、殺菌成分が配合されているものがあります。
- ニキビを刺激しないように優しく塗る: こすらず、軽く叩き込むように塗りましょう。
- 必ずクレンジングで落とし、清潔に保つ。
基本的には、ニキビがひどい場合はメイクを休み、皮膚科医に相談するのが最も安全で確実な方法です。
まとめ
この記事では、メンズファンデーションの選び方から使い方、アフターケアまでを包括的に解説しました。
メンズファンデーションは、もはや特別なものではなく、清潔感を高め、自信を与えてくれる、現代男性の新たな身だしなみツールです。ニキビ跡やクマ、青ひげといった肌悩みを自然にカバーすることで、ビジネスやプライベートにおける第一印象を格段に向上させることができます。
バレずに自然な仕上がりを目指すためのファンデーション選びの鍵は、以下のポイントを総合的に考慮することです。
- 種類: 自分のメイクスキルやライフスタイルに合わせて、リキッド、クッション、スティックなどを選ぶ。
- 色: 顔の色ではなく「首の色」に合わせ、迷ったら「少し暗め」を選ぶ。
- 肌質: 乾燥肌なら保湿タイプ、脂性肌なら皮脂崩れ防止タイプを選ぶ。
- 肌悩み: 自分の隠したい悩みに合ったカバー力や機能を持つものを選ぶ。
そして、選んだファンデーションの効果を最大限に引き出すためには、「メイク前の保湿」「少量ずつ薄く塗る」「フェイスラインをぼかす」といった使い方の基本を守り、「使った日は必ずクレンジングで落とす」というアフターケアを徹底することが不可欠です。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、スキンケアの延長としてファンデーションを取り入れることで、きっと新しい自分に出会えるはずです。この記事を参考に、あなたにぴったりの一本を見つけ、自信に満ちた毎日をお過ごしください。