30代は、男性にとって仕事やプライベートで大きな変化が訪れる年代です。20代の頃とは異なり、社会的な立場やライフステージの変化に伴って、ファッションにも「年相応の品格」や「大人の落ち着き」が求められるようになります。しかし、急に「大人っぽい服装」と言われても、何から手をつければ良いのか、どのブランドを選べば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、30代の男性がファッションで失敗しないためのブランド選びのポイントから、定番・人気のブランド20選、さらにはワンランク上のおしゃれを実現するための具体的な着こなし術まで、網羅的に解説します。
「若者向けの服は卒業したい」「TPOに合わせた服装ができるようになりたい」「清潔感のある大人の男性を目指したい」といった悩みを抱える30代の男性にとって、この記事がファッションを楽しむための一助となれば幸いです。自分に合ったブランドを見つけ、自信を持って日々を過ごすためのファッション戦略を、ここから一緒に学んでいきましょう。
目次
30代のメンズファッションでブランドを選ぶ際の5つのポイント
30代のファッションは、20代の頃のようにただ流行を追いかけるだけでは、どこか浮いた印象を与えてしまいがちです。ここでは、大人の男性として魅力を高めるために、ブランドを選ぶ際に意識すべき5つの重要なポイントを詳しく解説します。これらのポイントを押さえることで、自分に似合う、長く愛用できる一着に出会えるはずです。
① 年相応の大人っぽいデザインを選ぶ
30代のファッションで最も重要なのが「年相応」というキーワードです。20代の頃に好んで着ていたカジュアルなアイテムも、30代になると「若づくりしている」「TPOをわきまえていない」といったネガティブな印象を与えかねません。
では、「大人っぽいデザイン」とは具体的にどのようなものでしょうか。それは、過度な装飾を排した、洗練されたシンプルさにあります。例えば、大きなブランドロゴがプリントされたTシャツや、派手な柄のシャツ、ダメージ加工が激しいデニムなどは、30代のファッションからは少しずつ卒業していくのが賢明です。
代わりに選びたいのが、無地やストライプ、チェックといったベーシックな柄のアイテムです。色使いも、ネイビー、グレー、ブラック、ホワイト、ベージュといった落ち着いたベーシックカラーを基調にすると、コーディネート全体に統一感が生まれ、上品な印象を与えます。
また、シルエットも重要な要素です。極端にタイトなスキニーパンツや、ルーズすぎるワイドパンツよりも、体型をきれいに見せてくれるジャストサイズや、程よくゆとりのあるテーパードシルエットなどがおすすめです。ジャケットやシャツといった「きれいめ」なアイテムをコーディネートに一つ取り入れるだけでも、ぐっと大人びた雰囲気を演出できます。
例えば、休日にTシャツとデニムを合わせる場合でも、20代の頃はキャラクターもののTシャツに色落ちしたデニムだったかもしれませんが、30代では、上質なコットン素材の無地Tシャツに、濃いインディゴのリジッドデニムを合わせる、といった変化が求められます。このように、アイテム一つひとつの選び方を少し見直すだけで、無理なく年相応の大人っぽさを手に入れることができるのです。
② 長く使える高品質な素材にこだわる
20代はデザインやトレンドを重視し、ワンシーズンで着倒すような服の買い方をしていた方も多いかもしれません。しかし30代からは、「長く愛用できるか」という視点を持つことが大切です。そのためには、素材の品質にこだわる必要があります。
高品質な素材の服は、価格こそ少し高くなる傾向にありますが、それに見合うだけのメリットがあります。まず、見た目の高級感が全く異なります。例えば、同じニットでも、化学繊維100%のものと、ウールやカシミヤを混紡したものでは、光沢感やドレープ(生地の落ち感)の美しさが格段に違います。こうした素材感の違いは、コーディネート全体の上質さを左右する重要な要素です。
次に、着心地の良さが挙げられます。上質な天然素材は肌触りが良く、吸湿性や通気性に優れているため、長時間着用していても快適です。特に、直接肌に触れるTシャツやシャツ、ニットなどは、素材にこだわることで日々の満足度が大きく向上します。
そして最も重要なのが、耐久性の高さです。良質な素材と丁寧な縫製で作られた服は、型崩れしにくく、適切に手入れをすれば何年も着続けることができます。目先の安さで選んだ服が数回の洗濯でヨレてしまうのとは対照的に、良い服は着込むほどに体に馴染み、風合いが増していきます。これは、まさに「服を育てる」という大人の楽しみ方と言えるでしょう。
具体的には、以下のような素材に注目してみるのがおすすめです。
- コットン: スーピマコットンやギザコットンなど、繊維が長い超長綿は、滑らかな肌触りと美しい光沢が特徴です。
- ウール: メリノウールは保温性と吸湿性に優れ、冬のインナーからアウターまで幅広く活躍します。チクチクしにくいのも魅力です。
- カシミヤ: 「繊維の宝石」とも呼ばれる高級素材。軽くて非常に暖かく、極上の肌触りを誇ります。マフラーやニットなど、一点取り入れるだけで格が上がります。
- リネン: 夏の代表的な素材。通気性と速乾性に優れ、清涼感のある着こなしができます。独特のシワ感も魅力の一つです。
目先の価格だけでなく、その服が持つ価値や、将来にわたって得られる満足度を考慮して投資するという考え方が、30代の賢い服選びの基本です。
③ 清潔感のあるシンプルなアイテムを基本にする
年齢を問わず、人から好印象を持たれるファッションの根幹には「清潔感」があります。特に30代の男性にとっては、この清潔感が信頼感や誠実さといったイメージに直結するため、絶対に欠かせない要素です。そして、清潔感を最も手軽に、かつ効果的に演出できるのが、シンプルでベーシックなアイテムです。
なぜシンプルなアイテムが清潔感に繋がるのでしょうか。それは、デザインが簡潔であるほど、服そのものの状態(シワ、汚れ、ヨレ)が目立ちやすくなるためです。逆に言えば、シワのないパリッとしたシャツや、きちんと手入れされた無地のTシャツを着ているだけで、自然と清潔な印象を与えることができます。
ワードローブの基本として揃えておきたいのは、以下のようなアイテムです。
- 無地のTシャツ(白、黒、ネイビー): 何枚あっても困らない基本中の基本。ネックの形(クルーネック、Vネック)や生地の厚みで印象が変わります。
- オックスフォードシャツ(白、サックスブルー): オン・オフ問わず使える万能選手。洗いざらしでカジュアルに、アイロンをかけてきれいめに着こなせます。
- ネイビーのジャケット: 羽織るだけでコーディネートが引き締まる魔法のアイテム。休日のきれいめスタイルから、オフィスカジュアルまで対応可能です。
- グレーのスラックスや黒のチノパン: どんなトップスとも合わせやすく、上品な印象を与えます。センタープレスが入っているものを選ぶと、より脚が長くきれいに見えます。
- きれいめなレザースニーカー(白、黒): カジュアルなスニーカーとドレッシーな革靴の中間的な存在。幅広いコーディネートに馴染みます。
これらのベーシックなアイテムを軸にコーディネートを組み立てることで、突飛な印象になることを防ぎ、安定感のある「大人のおしゃれ」が完成します。柄物や色物のアイテムを取り入れたい場合は、全体のコーディネートの中で1〜2点に留めるのがバランス良く見せるコツです。例えば、ネイビーのジャケットと白シャツ、グレースラックスという基本の組み合わせに、柄物のネクタイやカラーソックスをアクセントとして加える、といった具合です。
まずは、自分のワードローブの土台となる、上質でシンプルな基本アイテムを揃えることから始めてみましょう。それが、30代のファッションを成功させるための最も確実な近道です。
④ 自分の体型に合ったサイズ感を意識する
どんなに高価でデザインの良い服を着ていても、サイズが合っていなければ台無しです。服におけるサイズ感は、その人の印象を決定づける最も重要な要素の一つと言っても過言ではありません。30代のメンズファッションにおいては、特に「ジャストサイズ」を意識することが、清潔感や大人っぽさを演出する上で不可欠です。
ジャストサイズとは、大きすぎず、小さすぎず、自分の体にぴったりと沿うサイズ感のことです。チェックすべき主なポイントは以下の通りです。
- 肩幅: ジャケットやシャツの肩の縫い目(ショルダーポイント)が、自分の肩の先端に合っているか。これより内側だと窮屈に見え、外側だとだらしなく見えます。
- 着丈: トップスの裾の長さ。ジャケットであればお尻が半分隠れる程度、Tシャツやシャツはベルトが隠れる程度の長さが一般的です。長すぎると胴が長く見え、短すぎると子供っぽい印象になります。
- 袖丈:腕を下ろした時に、シャツなら手首の骨が隠れるくらい、ジャケットならそこからシャツが1〜1.5cm覗くくらいが理想的です。
- 身幅: ボタンを留めた時に、胸や胴回りに不自然なシワが寄らず、かといって生地が余りすぎていないか。適度なゆとりがある状態がベストです。
- パンツのウエストと丈: ウエストはベルトなしでもずり落ちない程度。丈は、裾が靴の甲に軽く触れる「ワンクッション」か、それより短い「ノークッション」がすっきり見えておすすめです。
最近はオーバーサイズのトレンドもありますが、30代の男性が取り入れる場合は注意が必要です。全身をルーズなアイテムでまとめると、だらしない印象や若づくりの印象を与えがちです。もしオーバーサイズのアイテムを着るなら、トップスかボトムスのどちらか一方に留め、もう一方はジャストサイズや細身のシルエットのものを選ぶなど、メリハリをつけることが大切です。例えば、オーバーサイズのシャツには細身のテーパードパンツを合わせると、バランスの取れた大人のリラックススタイルが完成します。
自分の正確なサイズを知るためには、一度、お店のスタッフに採寸してもらうのが最も確実です。また、試着は絶対に欠かせません。鏡の前で正面だけでなく、横や後ろからの見え方もチェックしましょう。自分の体型を最も美しく見せてくれるサイズ感を追求することが、ワンランク上の着こなしへの第一歩です。
⑤ TPOに合わせたブランドを選ぶ
TPOとは、Time(時)、Place(場所)、Occasion(場合)の頭文字を取った言葉で、その時々の状況に合わせた服装を心がけることを意味します。30代になると、仕事での重要な会議、恋人との記念日ディナー、家族との週末のアウトドア、友人とのカジュアルな集まりなど、多様なシーンに対応できる服装が求められます。そのため、それぞれのシーンに合ったテイストのブランドを知っておくと、服装選びが非常にスムーズになります。
例えば、以下のようにシーンごとにブランドを使い分けるのがおすすめです。
- ビジネス・オフィスカジュアル:
- 特徴: きちんとした印象を与える、上質でドレッシーなアイテムが中心。
- 代表的なブランド: TOMORROWLAND, EDIFICE, MACKINTOSH PHILOSOPHY, LARDINI
- 選び方のポイント: 上質な素材のジャケットやスラックス、きれいめなシャツなどを展開するブランドが中心。信頼感を与えたい場面で活躍します。
- きれいめカジュアル(デート、街歩き):
- 特徴: 上品さとリラックス感を両立した、洗練されたデザイン。
- 代表的なブランド: UNITED ARROWS, SHIPS, A.P.C., nano・universe
- 選び方のポイント: セレクトショップのオリジナルアイテムは、トレンドを適度に取り入れつつも、大人向けのきれいめなデザインが多く、まさにこのカテゴリにぴったりです。
- リラックスカジュアル(友人との集まり、近所への外出):
- 特徴: 着心地が良く、動きやすいが、だらしなく見えないデザイン。
- 代表的なブランド: BEAMS, JOURNAL STANDARD, Polo Ralph Lauren, LACOSTE
- 選び方のポイント: 少し遊び心のあるデザインや、アメカジやフレンチカジュアルをベースにしたブランドが適しています。
- アウトドア・スポーツ:
- 特徴: 機能性とデザイン性を兼ね備えたアイテム。
- 代表的なブランド: THE NORTH FACE, Patagonia
- 選び方のポイント: 機能性ウェアを、あえてタウンユースで着こなすのが今のトレンド。悪天候の日や、アクティブに過ごす休日に重宝します。
- ベーシック・高コストパフォーマンス:
- 特徴: シンプルで汎用性が高く、手頃な価格帯。
- 代表的なブランド: UNIQLO, 無印良品, green label relaxing
- 選び方のポイント: インナーやベーシックなアイテムを揃えるのに最適。他のブランドのアイテムと組み合わせることで、賢くおしゃれを楽しめます。
一つのブランドに固執するのではなく、それぞれのブランドが持つ得意なテイストや世界観を理解し、TPOに応じて使い分けることが、幅広いシーンでおしゃれを楽しめる30代のファッションの秘訣です。
30代メンズにおすすめのファッションブランド20選
ここでは、30代の男性にぜひ知っておいてほしい、定番から人気までのおすすめファッションブランドを20個厳選して紹介します。それぞれのブランドが持つ特徴やテイストを理解し、自分のスタイルに合ったブランドを見つけるための参考にしてください。
ブランド名 | 主なテイスト | 特徴 |
---|---|---|
UNITED ARROWS | きれいめ・トラッド | 上質さと豊かさをテーマにした、大人向けのセレクトショップ。 |
BEAMS | カジュアル・アメカジ | トレンドとベーシックを融合させた、遊び心のあるスタイルが魅力。 |
SHIPS | きれいめ・トラッド | 「Stylish Standard」をコンセプトに、上品で質の良いアイテムを提案。 |
nano・universe | きれいめ・モード | 洗練された都会的なデザイン。特に機能性素材のアイテムに定評あり。 |
TOMORROWLAND | きれいめ・エレガント | オリジナルからインポートまで、エレガントで上質なアイテムが揃う。 |
EDIFICE | フレンチ・きれいめ | フレンチシックをベースにした、上品で知的なスタイルが特徴。 |
green label relaxing | きれいめ・カジュアル | 「ちょうど良い」がコンセプト。手頃な価格で品の良いアイテムが豊富。 |
JOURNAL STANDARD | アメカジ・ベーシック | アメリカンカジュアルを軸に、国内外の旬なブランドをミックス。 |
Polo Ralph Lauren | トラッド・アメカジ | 時代を超えて愛されるアメリカントラッドの代表格。 |
LACOSTE | フレンチ・スポーツ | ポロシャツが象徴。上品さとスポーティーさを兼ね備える。 |
THE NORTH FACE | アウトドア・スポーツ | 高機能素材と都会的なデザインで、タウンユースにも絶大な人気。 |
Patagonia | アウトドア・カジュアル | 環境に配慮した製品作り。機能的でシンプルなデザインが魅力。 |
A.P.C. | フレンチ・シンプル | ミニマルで洗練されたフレンチカジュアルの代名詞。デニムが有名。 |
MACKINTOSH PHILOSOPHY | トラッド・きれいめ | 英国の伝統に現代的な解釈を加えた、品格のあるスタイル。 |
BARNEYS NEW YORK | ラグジュアリー・モード | 世界中から選び抜かれた、ハイセンスなアイテムが揃うスペシャリティストア。 |
LARDINI | クラシック・エレガント | イタリアを代表するファクトリーブランド。特にジャケットは評価が高い。 |
Dcollection | きれいめ・シンプル | 「オシャレの教科書」をコンセプトに、大人向けのベーシックアイテムを提案。 |
DoCLASSE | きれいめ・コンフォート | 40代・50代がメインターゲットだが、30代にも合う上質で機能的なアイテムが豊富。 |
UNIQLO | ベーシック・高コスパ | 機能性とデザイン性を両立した「LifeWear」。圧倒的な品質と価格。 |
無印良品 | シンプル・ナチュラル | 着心地の良い天然素材にこだわった、ミニマルなデザインが特徴。 |
① UNITED ARROWS
「豊かさ・上質感」をキーワードに、大人の男女に向けたライフスタイルを提案する日本の代表的なセレクトショップ。トラディショナルマインドをベースにしながら、国内外からセレクトしたブランドと、クオリティの高いオリジナルウェアを展開しています。きれいめで品のあるアイテムが多く、ビジネスシーンから休日のドレスアップまで、幅広いTPOに対応できるのが魅力。30代がまず押さえておきたい、信頼と実績のブランドです。
② BEAMS
1976年創業のセレクトショップの草分け的存在。アメリカンカジュアルをベースに、世界中のトレンドアイテムやカルチャーを発信し続けています。「BEAMS F」のようなドレスラインから、ストリート色の強いレーベルまで、多様なテイストを扱っているのが特徴。30代なら、ベーシックながらも少し遊び心のある「BEAMS PLUS」などがおすすめです。ファッションに楽しさを求める人にぴったりです。
③ SHIPS
「Stylish Standard」をコンセプトに掲げ、トラディショナルな要素を現代的に解釈した、上品で質の良いアイテムを提案するセレクトショップ。特にネイビーのアイテムに定評があり、「SHIPS NAVY」と呼ばれるほど。ビジネスシーンで活躍するドレスウェアから、休日にぴったりのカジュアルウェアまで、バランス良く揃っています。知的で誠実な印象を与えたい30代におすすめです。
④ nano・universe
ヨーロピアンテイストを基調とした、都会的で洗練されたアイテムが揃うセレクトショップ。トレンドを巧みに取り入れたシャープなデザインが特徴で、特にシルエットの美しさには定評があります。近年は「NANO GUARD」といった独自の機能性素材を開発するなど、ファッション性と実用性の両立にも力を入れています。スマートで現代的な着こなしを目指す人に支持されています。
⑤ TOMORROWLAND
オリジナルウェアのクオリティの高さで知られるセレクトショップ。世界中から厳選された上質な素材を使用し、エレガントで洗練されたアイテムを数多く生み出しています。インポートブランドのセレクトも秀逸で、店内はまるでヨーロッパのブティックのような雰囲気。価格帯はやや高めですが、その分、長く愛用できる確かな一着が見つかります。本物志向の30代にふさわしいブランドです。
⑥ EDIFICE
フレンチシックをベースにした、上品で知的なスタイルを提案するセレクトショップ。「日常のあらゆるシーンで、自分らしく、品良く過ごしたい」と考える大人の男性がターゲットです。きれいめなジャケットやシャツ、細身のパンツなど、フレンチらしいエスプリの効いたアイテムが豊富。休日のデートスタイルからオフィスカジュアルまで、品格のあるコーディネートを組むことができます。
⑦ green label relaxing
ユナイテッドアローズが展開するレーベルの一つで、「Be happy ~ココロにいいオシャレな毎日~」をコンセプトにしています。品の良いきれいめなアイテムを、比較的手の届きやすい価格で提供しているのが最大の魅力。トレンドを程よく取り入れつつも、あくまでベーシックで着回しやすいデザインが中心なので、30代のワードローブの強い味方になります。「ちょうど良い」が見つかるブランドです。
⑧ JOURNAL STANDARD
アメリカンカジュアルやヴィンテージ感をベースに、国内外の旬なブランドをミックスして提案するセレクトショップ。少しラフでこなれた雰囲気のアイテムが多く、古着好きやこだわり派の男性から人気を集めています。30代が取り入れるなら、上質なきれいめアイテムとミックスして、大人ならではのカジュアルスタイルを楽しむのがおすすめです。
⑨ Polo Ralph Lauren
アメリカントラッドの象徴的なブランド。ポニーロゴの刺繍が入ったポロシャツやオックスフォードシャツは、あまりにも有名です。時代に流されない普遍的なデザインと、確かな品質が魅力で、親子二代で愛用するファンも少なくありません。流行とは一線を画した、オーセンティックなスタイルを好む30代に最適。一着持っているだけで、コーディネートに品格と安心感を与えてくれます。
⑩ LACOSTE
元テニスプレイヤーのルネ・ラコステが創業した、フランスのプレミアムカジュアルブランド。ワニのロゴが入ったポロシャツは、ブランドのアイコンとして世界中で愛されています。フレンチブランドならではの上品さと、スポーツ由来の機能性を兼ね備えているのが特徴。ポロシャツだけでなく、Tシャツやスニーカーなども人気で、清潔感のある大人の休日スタイルを演出してくれます。
⑪ THE NORTH FACE
アメリカ発の世界的なアウトドアブランド。厳しい自然環境に対応するための高い機能性と、都会に馴染む洗練されたデザインを両立させているのが人気の理由です。特にダウンジャケットの「ヌプシ」や「バルトロ」、マウンテンパーカーなどは、冬の定番アウターとして不動の地位を築いています。タウンユースから本格的なアウトドアまで、シーンレスで活躍します。
⑫ Patagonia
こちらもアメリカを代表するアウトドアブランド。高品質で機能的な製品はもちろんのこと、環境保護活動に熱心な企業姿勢でも知られています。ロゴTシャツやフリースの「レトロX」などは、ファッションアイテムとしても絶大な人気を誇ります。シンプルで飽きのこないデザインは、長く使い続けることができ、サステナブルな価値観を持つ30代にフィットします。
⑬ A.P.C. (Atelier de Production et de Création)
フランス・パリ発のファッションブランド。「生産と創造の工房」を意味するブランド名の通り、デザイナーのジャン・トゥイトゥの美学が貫かれた、ミニマルで知的なアイテムを展開しています。特に、美しい色落ちが楽しめるリジッド(未洗い)デニムはブランドの代名詞的存在。シンプルながらも、計算され尽くしたシルエットと上質な素材感は、着る人を洗練された印象に見せてくれます。
⑭ MACKINTOSH PHILOSOPHY
英国を代表するアウターウェアブランド「MACKINTOSH」のセカンドライン。本家のオーセンティックな世界観はそのままに、より現代的で幅広いシーンに対応できるコレクションを展開しています。コートやジャケットはもちろん、シャツやニット、小物に至るまで、英国らしい品格と機能性を兼ね備えたアイテムが揃います。ビジネスマンからの支持も厚いブランドです。
⑮ BARNEYS NEW YORK
ニューヨーク発のスペシャリティストア(高級専門店)。世界中から選び抜かれた、最先端のデザイナーズブランドから、上質なオリジナルアイテムまで、ハイセンスな商品が並びます。ウェアだけでなく、バッグや財布、シューズなどのレザーグッズも充実しており、ギフト選びにも最適。ワンランク上の、洗練されたラグジュアリーな世界観を体験したい30代におすすめです。
⑯ LARDINI
イタリア中東部のアドリア海に面した港町、アンコーナで創業したファクトリーブランド。世界の名だたるメゾンの製品を30年以上作り続けてきた技術力は折り紙付きです。特にテーラードジャケットの評価は非常に高く、美しいシルエットと快適な着心地を両立しています。フラワーホールにあしらわれたブートニエールがブランドのアイコン。本物のクラシックを知る大人の男性に選ばれるブランドです。
⑰ Dcollection
「オシャレの教科書」という独自のウェブメディアを運営し、理論に基づいたコーディネート術や、大人向けのベーシックアイテムを提案しているブランドです。ターゲットは30代〜40代の男性で、「何を着れば良いか分からない」という悩みに寄り添ったアイテム展開が特徴。特に、シルエットにこだわった「黒スキニー」や「テーパードパンツ」は、着回し力が高く人気を集めています。
⑱ DoCLASSE
メインターゲットは40代・50代ですが、「実年齢で輝く」をテーマに作られる上質で機能的なアイテムは、30代の男性にも十分フィットします。特に、ストレッチ性の高いジャケットや、体型をカバーしてくれるパターン設計のシャツなど、大人の男性が抱える悩みを解決してくれるような工夫が凝らされています。コストパフォーマンスの高さも魅力の一つです。
⑲ UNIQLO
もはや説明不要の、日本が世界に誇るアパレルブランド。「LifeWear」というコンセプトのもと、あらゆる人の生活を豊かにするための、シンプルで質の良い日常着を提供しています。ヒートテックやエアリズムといった機能性インナーから、上質なカシミヤニット、デザイン性の高いコラボアイテムまで、そのラインナップは圧巻。30代のファッションにおいても、ワードローブの土台を支える不可欠な存在です。
⑳ 無印良品
「わけあって、安い」をキャッチコピーに、素材の選択、工程の点検、包装の簡略化という3つの視点を守りながら、品質の良い商品を適正価格で提供しています。衣料品においては、オーガニックコットンやリネンといった着心地の良い天然素材にこだわった、シンプルで飽きのこないデザインが特徴。そのミニマルな世界観は、流行に左右されない自分らしいスタイルを築きたい30代にマッチします。
【系統・テイスト別】30代におすすめのメンズブランド
自分のなりたいスタイルや好みのテイストからブランドを探すのも、おしゃれへの近道です。ここでは、先ほど紹介した20のブランドを「きれいめ・シンプル」「カジュアル・アメカジ」「ビジネス・オフィスカジュアル」「アウトドア・スポーツ」の4つの系統に分類し、それぞれの特徴と代表的なブランドを紹介します。
きれいめ・シンプル系
特徴:
上品さ、清潔感、洗練された雰囲気を重視するスタイルです。無地やベーシックカラーを基調とし、上質な素材と美しいシルエットで魅せるのが基本。過度な装飾を排したミニマルなデザインが多く、デートや少しフォーマルな場にも対応できる汎用性の高さが魅力です。30代のファッションの軸として、最も取り入れやすいテイストと言えるでしょう。
このテイストに合うブランド:
- UNITED ARROWS: トラッドをベースにした、品の良い大人のきれいめスタイルの王道。
- TOMORROWLAND: エレガントで素材にこだわった、ワンランク上のきれいめを実現。
- EDIFICE: フレンチシックなエスプリが効いた、知的で上品なスタイル。
- A.P.C.: ミニマルで洗練された、フレンチカジュアルの代表格。
- MACKINTOSH PHILOSOPHY: 英国らしい品格と機能性を兼ね備えたスタイル。
- Dcollection: 理論に基づいた、失敗しない大人のきれいめベーシック。
コーディネートのポイント:
ネイビーのジャケット、白のオックスフォードシャツ、グレーのスラックス、レザーシューズといった王道の組み合わせが基本です。ニットやTシャツを合わせる場合も、ハイゲージのウールニットや、光沢のあるスーピマコットンのTシャツなど、素材感で大人っぽさを演出するのがおすすめです。
カジュアル・アメカジ系
特徴:
デニム、スウェット、チェックシャツ、ミリタリージャケットといった、アメリカのワークウェアやカレッジスタイルにルーツを持つファッションです。リラックス感や親しみやすさが魅力ですが、30代が取り入れる際は、だらしなく見えないようにサイズ感や素材感、そして「きれいめ」な要素をミックスすることが重要になります。
このテイストに合うブランド:
- BEAMS: トレンド感を加味した、現代的なアメカジスタイルが得意。
- JOURNAL STANDARD: ヴィンテージ感やワークテイストの強い、本格派も満足させるセレクト。
- Polo Ralph Lauren: 時代を超えて愛される、アメカジ・アイビーの王道。
- Patagonia: アウトドア由来の機能性と、レトロな雰囲気がアメカジにマッチ。
コーディネートのポイント:
例えば、ロゴスウェットを着るなら、ボトムスはきれいめなスラックスを合わせ、足元はレザースニーカーで引き締める。あるいは、デニムジャケットのインナーには、BDシャツやハイネックニットを合わせるなど、カジュアルなアイテムの中に必ず一つはきれいめな要素を加える「ドレスとカジュアルのバランス」を意識することが、大人っぽく見せる秘訣です。
ビジネス・オフィスカジュアル系
特徴:
職場での服装規定に対応しつつ、おしゃれを楽しむスタイルです。信頼感や誠実さを与える「きちんと感」が第一ですが、堅苦しくなりすぎない、程よいリラックス感も求められます。機能性(ストレッチ、防シワなど)を備えたアイテムも人気です。
このテイストに合うブランド:
- SHIPS: 「Stylish Standard」を体現する、知的で誠実なビジネススタイル。
- LARDINI: 本格的なイタリアンクラシコを体現。勝負ジャケットならここ。
- MACKINTOSH PHILOSOPHY: 英国の品格と機能性を両立。ビジネスマンからの信頼が厚い。
- DoCLASSE: 大人の体型をきれいに見せる、機能的なビジネスウェアが豊富。
- green label relaxing: コストパフォーマンスに優れた、オフィスカジュアルの強い味方。
- UNIQLO: 「感動ジャケット」「感動パンツ」など、高機能で使いやすいアイテムが揃う。
コーディネートのポイント:
基本はジャケット+パンツのジャケパンスタイルです。インナーはシャツが基本ですが、よりカジュアルな職場ならハイゲージのニットやきれいめなカットソーでも良いでしょう。ネイビー、グレー、ベージュといった基本色で揃え、サイズ感に徹底的にこだわることが、好印象を与える鍵となります。
アウトドア・スポーツ系
特徴:
アウトドアブランドやスポーツブランドが持つ高い機能性(防水、防風、保温、速乾など)と、都会的なデザインを融合させたスタイルです。アスレジャー(Athletic+Leisure)とも呼ばれ、ここ数年の大きなトレンドとなっています。快適な着心地と、アクティブな印象が魅力です。
このテイストに合うブランド:
- THE NORTH FACE: 機能性とファッション性を高次元で両立させた、アウトドアスタイルの筆頭。
- Patagonia: 環境に配慮したサステナブルな背景も魅力。レトロなデザインが人気。
- LACOSTE: スポーツ由来の上品さが、クリーンなスタイルを演出。
- nano・universe: 機能素材を用いた、シャープで都会的なスポーツミックスが得意。
コーディネートのポイント:
マウンテンパーカーやダウンジャケットといった機能性アウターを、あえてスラックスや革靴といったきれいめなアイテムと合わせるのが、大人っぽく見せるテクニックです。全身をアウトドアブランドで固めるのではなく、あくまでコーディネートの主役やアクセントとして1〜2点取り入れるのがバランス良くまとめるコツです。悪天候の日や、アクティブに過ごす休日に特に活躍します。
【価格帯別】30代におすすめのメンズブランド
ファッションにかける予算は人それぞれです。ここでは、無理なくおしゃれを楽しむために、価格帯別にブランドを分類しました。自分の予算に合わせて、賢くブランドを使い分ける参考にしてください。
1万円以下で買える高コスパブランド
特徴:
この価格帯は、主にインナーや消耗しやすいTシャツ、靴下などのベーシックアイテムを揃えるのに適しています。デザインはシンプルで汎用性が高く、機能性に優れたものも多いのが魅力です。全身をこの価格帯で固めるのではなく、後述する中〜高価格帯のブランドと組み合わせることで、コストを抑えつつもおしゃれなコーディネートが完成します。
代表的なブランド:
- UNIQLO: 圧倒的な品質と価格で、ワードローブの土台を支える存在。エアリズムのインナーやスーピマコットンのTシャツ、エクストラファインメリノのニットなどはマストバイ。
- 無印良品: オーガニックコットンを使ったTシャツやシャツ、疲れにくいスニーカーなど、着心地とシンプルさにこだわったアイテムが豊富。ナチュラルでクリーンな印象を与えます。
活用のヒント:
見えにくいインナーや、トレンドが強く反映されるアイテムなどをこれらのブランドで揃え、アウターやシューズ、バッグといったコーディネートの印象を決定づけるアイテムに投資するのが、賢いお金の使い方です。
1万円~3万円の手が届きやすいブランド
特徴:
この価格帯は、セレクトショップのオリジナルアイテムや、中堅のカジュアルブランドが中心となります。トレンドを程よく取り入れつつ、品質やデザインにもこだわった、コストパフォーマンスの高いアイテムが見つかります。30代のファッションの主力を担う価格帯と言えるでしょう。シャツ、ニット、パンツなど、コーディネートの核となるアイテムを探すのに最適です。
代表的なブランド:
- green label relaxing: きれいめで品の良いアイテムが、まさにこの価格帯の中心。
- nano・universe: シャープで都会的なデザインのアイテムが手頃な価格で見つかる。
- BEAMS: 幅広いテイストの、程よくトレンド感のあるアイテムが揃う。
- JOURNAL STANDARD: こなれた雰囲気のカジュアルウェアが豊富。
- Dcollection: 大人の男性向けのベーシックアイテムが、計算された価格設定で提供されている。
- DoCLASSE: 大人の体型をカバーする機能的なアイテムが、驚きのコストパフォーマンスで手に入る。
活用のヒント:
シャツやニット、パンツといった使用頻度の高いアイテムをこの価格帯で揃えるのがおすすめです。デザインや色、素材のバリエーションも豊富なので、自分のワードローブに新しい風を吹き込む一着が見つかるはずです。
3万円以上の高品質なブランド
特徴:
この価格帯には、インポートブランドや、素材・縫製に徹底的にこだわった国内ブランド、ファクトリーブランドなどが含まれます。特に、アウター(コート、ジャケット)、シューズ、バッグ、腕時計といった、長く愛用することを前提としたアイテムへの投資に適しています。一見高価に感じられますが、その品質とデザインは、コーディネート全体を格上げし、持ち主に自信を与えてくれます。
代表的なブランド:
- TOMORROWLAND: オリジナルウェアからインポートまで、エレガントで上質なアイテムが揃う。
- UNITED ARROWS: 上位ラインや別注アイテムなど、特別な一着が見つかる。
- SHIPS: こだわりの素材を使ったドレスウェアやアウターは投資の価値あり。
- LARDINI: 本格的な仕立てのジャケットは、まさに大人のための逸品。
- MACKINTOSH PHILOSOPHY: 英国伝統のコートは、一生モノとして愛用できる。
- A.P.C.: こだわりのデニムやコートなど、ブランドの世界観が詰まったアイテム。
- BARNEYS NEW YORK: 世界中からセレクトされた、ラグジュアリーなアイテム。
活用のヒント:
ボーナスが出た時や、何かを達成した記念など、自分への投資として一点豪華主義で取り入れてみるのがおすすめです。特に、上質なコートや革靴は、手入れをしながら長く使うことで、自分だけの一着に育っていきます。こうしたアイテムが一つあるだけで、普段のコーディネートが格段に引き締まります。
【アイテム別】30代におすすめのメンズブランド
具体的にどのアイテムをどのブランドで探せば良いのか、という視点で解説します。アイテムごとに重視すべきポイントと、それを得意とするブランドを知っておくことで、効率的に良いものを見つけることができます。
トップス(Tシャツ・ニットなど)
重視すべきポイント:
直接肌に触れることも多いトップスは、素材の質と着心地が最も重要です。また、一枚で着ることも多いため、だらしなく見えないネック周りの仕立てや、体のラインをきれいに見せるシルエットも大切になります。
- UNIQLO / 無印良品: ベーシックな無地Tシャツやニットの品揃えは圧巻。スーピマコットンやエクストラファインメリノ、カシミヤなど、価格以上の高品質な素材を手軽に試せます。まずはここで基本を揃えるのが定石です。
- A.P.C.: シンプルながらも計算されたシルエットのTシャツやスウェットは、一枚で着ても様になります。ブランドロゴがさりげなく入ったデザインも人気です。
- LACOSTE / Polo Ralph Lauren: ポロシャツの代名詞的存在。鹿の子素材のしっかりとした生地感と、上品なデザインは、夏のきれいめカジュアルに欠かせません。
アウター(ジャケット・コートなど)
重視すべきポイント:
コーディネートの印象を最も大きく左右するアウターは、シルエットの美しさ、素材の上質さ、そして機能性が求められます。価格は高くなりがちですが、長く使うことを考えて慎重に選びたいアイテムです。
- MACKINTOSH PHILOSOPHY / LARDINI: ビジネスでも使えるきれいめなジャケットやコートを探すなら、これらのブランドが筆頭です。英国の品格やイタリアの色気といった、ブランドの持つ個性を纏うことができます。
- THE NORTH FACE / Patagonia: 機能性を重視するならアウトドアブランドが最適。防水・防風性に優れたマウンテンパーカーや、保温性の高いダウンジャケットは、一着あると非常に便利です。
- UNITED ARROWS / TOMORROWLAND: トレンド感と品質を両立させたいなら、セレクトショップのオリジナルアウターがおすすめ。様々なブランドの良いところを研究して作られているため、完成度が高いものが多く見つかります。
ボトムス(パンツ・デニムなど)
重視すべきポイント:
ボトムスは、コーディネートの土台となるシルエットが命です。自分の体型に合った、脚をきれいに見せてくれる一本を見つけることが重要です。センタープレス入りのスラックスや、テーパードシルエットのパンツは、大人っぽさを演出しやすい定番です。
- Dcollection / UNIQLO: 「大人向け」に設計されたシルエットのパンツが豊富。特にテーパードパンツやスマートアンクルパンツは、どんなトップスとも合わせやすく、着回し力が抜群です。
- A.P.C.: きれいめなデニムを探しているなら、まず候補に挙がるブランド。リジッド(未洗い)から育てるデニムは、ファッション好きなら一度は通る道です。
- green label relaxing / nano・universe: オン・オフ問わず使える、きれいめなチノパンやスラックスが見つかります。ストレッチ性などの機能素材を使ったものも多く、快適な穿き心地です。
シューズ(スニーカー・革靴など)
重視すべきポイント:
「おしゃれは足元から」という言葉があるように、シューズは非常に重要なアイテムです。コーディネート全体のテイストを決定づけるだけでなく、手入れの状態が清潔感を左右します。汎用性の高いベーシックなデザインを、いくつか揃えておくと便利です。
- セレクトショップ(UNITED ARROWS, SHIPSなど): オリジナルの革靴や、有名ブランドへの別注スニーカーなどを展開。トレンドとベーシックのバランスが良く、幅広いスタイルに対応できる一足が見つかります。
- LACOSTE / Polo Ralph Lauren: ブランドロゴがさりげないアクセントになった、きれいめなレザースニーカーが人気。カジュアルすぎず、上品な足元を演出できます。
- 無印良品: 「疲れにくい 撥水スニーカー」は、シンプルなデザインと快適な履き心地で隠れた名品。コストパフォーマンスも非常に高いです。
バッグ・小物(財布・腕時計など)
重視すべきポイント:
バッグや財布、腕時計といった小物は、その人の個性やこだわりが表れる部分です。面積は小さいですが、コーディネートの印象を格上げする効果は絶大。上質な素材のものを選ぶと、長く愛用でき、経年変化も楽しめます。
- BARNEYS NEW YORK: 上質なレザーグッズのセレクションは随一。財布やカードケースなど、ワンランク上の小物を探すのに最適です。
- TOMORROWLAND / UNITED ARROWS: オリジナルからインポートまで、デザイン性の高いバッグやアクセサリーを展開。ウェアとトータルでコーディネートする楽しみがあります。
- MACKINTOSH PHILOSOPHY: 傘やマフラー、手袋など、英国ブランドらしいトラッドで品の良い小物が揃います。ギフトにもおすすめです。
ワンランク上のおしゃれを実現する30代の着こなし術
良いブランドの服を揃えるだけでは、おしゃれは完成しません。それらをどう組み合わせ、どう着こなすかが重要です。ここでは、30代の男性が実践すべき、ワンランク上のおしゃれを実現するための4つの着こなし術を紹介します。
きれいめとカジュアルのバランスを意識する
30代のファッションで最も重要なテクニックが、「きれいめ」と「カジュアル」のバランスを取ることです。これはよく「ドレスとカジュアルのバランス」とも言われます。全身をきれいめなアイテム(スーツ、ドレスシャツ、革靴など)で固めるとビジネスライクになりすぎ、逆に全身をカジュアルなアイテム(Tシャツ、パーカー、スニーカーなど)で固めると子供っぽく見えてしまいます。
そこでおすすめなのが、この両者をミックスさせることです。例えば、
- テーラードジャケット(きれいめ) + Tシャツ(カジュアル) + デニム(カジュアル) + 革靴(きれいめ)
- スウェット(カジュアル) + スラックス(きれいめ) + レザースニーカー(中間)
- ステンカラーコート(きれいめ) + パーカー(カジュアル) + チノパン(中間) + スニーカー(カジュアル)
このように、コーディネートの中にきれいめな要素とカジュアルな要素を意図的に混在させることで、「堅すぎず、ラフすぎない」絶妙な大人の休日スタイルが完成します。比率としては、きれいめ7:カジュアル3くらいから始めると、品良くまとまりやすいのでおすすめです。手持ちのアイテムを見渡し、どちらの要素が強いかを考えながら組み合わせる癖をつけると、着こなしの幅がぐっと広がります。
ベーシックカラーを中心に3色以内でまとめる
色使いは、コーディネートの印象を大きく左右します。ごちゃごちゃと多くの色を使うと、まとまりがなく、洗練されていない印象を与えてしまいます。そこで意識したいのが、コーディネート全体で使う色を3色以内(多くても4色)に絞るというルールです。
基本となるのは、ホワイト、ブラック、グレー、ネイビー、ベージュ、カーキといったベーシックカラーです。これらの色を全体の70%〜90%を占めるベースとして使うと、コーディネートに安定感が生まれます。
具体的な色の組み合わせとしては、以下の3つの役割を意識すると簡単です。
- ベースカラー(70%): コート、ジャケット、パンツなど、面積の大きい部分に使う基本色。ネイビーやグレーが使いやすいです。
- アソートカラー(20%): ベースカラーと相性の良い色。インナーのシャツやニットなどに使います。白やベージュ、サックスブルーなどが代表的です。
- アクセントカラー(10%): 全体を引き締める差し色。靴下やネクタイ、バッグなどの小物で、赤や緑、黄色といった鮮やかな色を少量取り入れると、一気におしゃれな雰囲気になります。
まずは「ネイビー×ホワイト×グレー」や「ブラック×ホワイト×ベージュ」といった、失敗の少ない色の組み合わせから試してみるのがおすすめです。色数を絞るだけで、驚くほどコーディネートがすっきりと洗練されて見えます。
ジャストサイズで清潔感を演出する
「30代のメンズファッションでブランドを選ぶ際の5つのポイント」でも触れましたが、サイズ感は清潔感を演出する上で最も重要な要素です。どんなに良い服でも、サイズが合っていなければだらしなく見え、清潔感が損なわれます。
特に意識すべきは、肩幅、着丈、袖丈の3点です。
- ジャケットやシャツの肩のラインが、自分の肩の骨の頂点にぴったり合っているか。
- トップスの裾が長すぎて、だらしなく見えていないか。
- 袖が長すぎて、手が隠れてしまっていないか。
これらのポイントを意識して、常にジャストサイズを選ぶように心がけましょう。もし購入した服のサイズが微妙に合わない場合は、お直しに出すことも検討してください。数千円の投資で、服は見違えるほど体にフィットし、既製品とは思えないほどの仕上がりになります。特にジャケットの袖丈やパンツの裾丈は、お直しによる効果が非常に高い部分です。
自分の体に完璧にフィットした服を着ることは、自信に繋がり、立ち居振る舞いまで美しく見せる効果があります。
上質な小物をワンポイントで加える
洋服のコーディネートが完璧でも、合わせる小物がチープだと、全体の印象が台無しになってしまうことがあります。逆に、服装はシンプルでも、上質な小物を一点加えるだけで、コーディネート全体が格上げされます。
30代の男性が特にこだわりたい小物は以下の通りです。
- 腕時計: 時間を確認するツール以上の、ステータスや個性を表現するアイテム。クラシックな機械式時計や、ミニマルなデザインのクオーツ時計など、自分のスタイルに合った一本を見つけましょう。
- 革靴: きちんと手入れされた美しい革靴は、大人の男性の象徴です。一足良いものを持っておくと、ビジネスから冠婚葬祭、きれいめな休日スタイルまで幅広く活躍します。
- レザーバッグ: ナイロンやキャンバス地のバッグも便利ですが、休日のデートなどには上質なレザーのトートバッグやクラッチバッグを合わせると、ぐっと大人っぽい印象になります。
- 財布・カードケース: 人前で出す機会の多いアイテムだからこそ、質にこだわりたい部分。使い込むほどに味の出る、上質なレザーのものがおすすめです。
- ベルト: パンツと色や素材を合わせるのが基本。意外と見られている部分なので、バックルがシンプルで上質なものを選びましょう。
これらの小物は、服と比べて買い替える頻度が少ない分、少し奮発してでも質の良いものを選ぶ価値があります。長く使える良い小物は、最高の自己投資の一つです。
知らないと損する!30代メンズが避けるべきNGファッション
ここまで30代におすすめのファッションについて解説してきましたが、逆に「これをやると一気に残念に見えてしまう」というNGなファッションも存在します。知らず知らずのうちにやってしまっていないか、チェックしてみましょう。
若者向けの派手すぎるデザインや大きなロゴ
20代の頃に流行したストリートファッションの流れで、大きなブランドロゴがプリントされたTシャツやパーカー、ドクロや十字架といったハードなモチーフ、過度なダメージ加工が施されたデニムなどを好んで着ていた方もいるかもしれません。
しかし、これらのアイテムは30代の男性が着ると「若づくり」「痛い」といった印象を与えてしまいがちです。特に、ファストファッションブランドで安価に作られた、トレンド色の強いグラフィックTシャツなどは避けるのが賢明です。
ロゴを取り入れる場合でも、Polo Ralph LaurenのポニーやLACOSTEのワニのように、小さくワンポイントで入っている、歴史と品格のあるブランドのものを選ぶようにしましょう。基本は無地をベースに、柄物を取り入れるならストライプやチェック、小紋柄といったクラシックで落ち着いたものを選ぶのが、大人の品格を保つコツです。
体型に合わないサイズ感の服
これは何度もお伝えしている重要なポイントですが、体型に合っていない服は、年齢に関わらずNGファッションの代表格です。
- ピチピチすぎる服: 体のラインが露わになり、見ていて窮屈な印象を与えます。特に、お腹周りが気になってくる30代にとっては、体型の欠点を強調してしまうことにもなりかねません。
- ダボダボすぎる服: 清潔感がなく、だらしない印象を与えます。オーバーサイズのトレンドを取り入れる場合でも、どこかに引き締める部分を作るメリハリが不可欠です。だらしなく見えるルーズさと、計算されたオーバーサイズは全くの別物です。
特に、20代の頃に買った服をそのまま着続けていると、体型の変化によってサイズが合わなくなっているケースがよくあります。定期的に自分のワードローブを見直し、今の自分の体型に本当に合っているかをチェックする習慣をつけましょう。
全身ファストファッションで固めたコーディネート
UNIQLOや無印良品といったブランドは、非常に高品質でコストパフォーマンスに優れており、30代のファッションに欠かせない存在です。しかし、頭からつま先まで、全身をこれらのブランドだけで固めてしまうのは避けた方が良いでしょう。
なぜなら、多くの人が利用しているブランドであるため、どうしても「量産型」の印象が強くなり、個性やこだわりが感じられにくくなってしまうからです。また、アイテムによっては安っぽく見えてしまうリスクもあります。
解決策はシンプルで、コーディネートの中に1点か2点、セレクトショップやこだわりのブランドのアイテムをミックスすることです。例えば、インナーとパンツはUNIQLOでも、ジャケットはUNITED ARROWSのものにする。あるいは、服装はシンプルにまとめて、シューズだけはA.P.C.のきれいめなスニーカーにする。
このように、どこか一つに「自分のこだわり」や「投資したポイント」を作るだけで、全身ファストファッションのコーディネートとは一線を画した、深みのあるスタイルが完成します。賢く組み合わせて、自分らしい着こなしを楽しみましょう。
まとめ
30代は、ファッションにおいても自分らしい「軸」を確立するのに最適な時期です。20代の若々しさも残しつつ、大人の落ち着きや品格を身につけることで、仕事でもプライベートでも、より魅力的な男性として映るはずです。
この記事で解説してきたポイントを、最後にもう一度おさらいしましょう。
30代のブランド選びで重要な5つのポイント:
- 年相応の大人っぽいデザインを選ぶ
- 長く使える高品質な素材にこだわる
- 清潔感のあるシンプルなアイテムを基本にする
- 自分の体型に合ったサイズ感を意識する
- TPOに合わせたブランドを選ぶ
これらのポイントを押さえた上で、今回ご紹介した20のブランドの中から、自分の好みやライフスタイルに合ったものを見つけてみてください。
そして、ただ服を揃えるだけでなく、
- きれいめとカジュアルのバランス
- 3色以内のカラーコーディネート
- ジャストサイズの徹底
- 上質な小物の活用
といった着こなし術を実践することで、あなたのおしゃれは間違いなくワンランク上のレベルに到達します。
ファッションは、自分を表現するための強力なツールです。自分に似合う服を着ることは、自信をもたらし、日々の生活をより豊かにしてくれます。 最初は難しく感じるかもしれませんが、まずは一着、この記事を参考に「これだ」と思えるアイテムを手に入れてみてください。その一着が、あなたの新しいファッションライフの扉を開いてくれるはずです。