近年、美容への関心は女性だけのものから、性別を問わない自己表現の一環として広く認識されるようになりました。特に、K-POPアイドルの影響もあり、韓国風のメンズメイクに挑戦したいと考える男性が急増しています。彼らのような、清潔感と洗練された雰囲気を併せ持つ、完璧に作り込まれたビジュアルは多くの人々を魅了しています。
しかし、「メイクを始めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」「韓国アイドルみたいになるには、どんなコスメをどう使えばいいの?」といった疑問や不安を抱えている方も少なくないでしょう。日本のナチュラルメイクとは少し異なる、韓国メンズメイク特有のポイントやテクニックがあり、それを知らずに始めると「なんだか不自然になってしまった」ということにもなりかねません。
この記事では、韓国メンズメイクの基本から、アイドル級の目元を作る応用テクニックまで、初心者の方でも分かりやすく、論理的にステップバイステップで解説します。それぞれのメイクの特徴、必要なコスメの選び方、そして具体的な手順を詳しく説明することで、あなたが理想のイメージに近づくための手助けとなることを目指します。
この記事を読めば、韓国メンズメイクの核心を理解し、明日からでも自信を持ってメイクに挑戦できるようになるでしょう。 自己流で試行錯誤する前に、まずは基本の「型」を学び、自分らしいスタイルを見つける第一歩を踏み出してみませんか。
目次
韓国メンズメイクとは?日本との違い
韓国メンズメイクと日本のメンズメイクは、どちらも「清潔感を高める」という共通の目的を持っていますが、そのアプローチや目指すゴールには明確な違いが存在します。日本のメンズメイクが「バレないこと」を重視し、自らの素顔を活かしたミニマムな補正に留まることが多いのに対し、韓国メンズメイクは「より美しく見せるための積極的な作り込み」を特徴とします。それは、まるで彫刻を磨き上げるように、肌、眉、唇といった各パーツを理想の形に近づけていく緻密な作業です。ここでは、その象徴的な3つの違い「透明感のある陶器肌」「ナチュラルな平行眉」「血色感のあるリップ」について深く掘り下げていきます。
透明感のある陶器肌
韓国メンズメイクの最も重要で基礎となる要素が、一切の欠点を感じさせない「陶器肌」です。これは、単に肌を白く見せることではありません。毛穴やニキビ跡、色ムラといった肌のノイズを完璧にカバーし、つるんとなめらかで、内側から発光するような透明感を宿した肌のことを指します。
日本のメンズメイクでは、BBクリームやコンシーラーを使い、気になる部分を「隠す」ことに主眼が置かれます。目指すのはあくまで「元から肌が綺麗な人」という印象であり、メイクしていることを悟らせない自然さが求められます。そのため、使用するアイテムも薄付きのものが選ばれがちです。
一方、韓国の「陶器肌」は、より意図的に作り上げられるアートの領域に近いと言えるでしょう。そのプロセスは、入念なスキンケアから始まります。メイク前の保湿を徹底し、肌の土台を最高のコンディションに整えることが大前提です。その上で、毛穴を埋めるプライマー(化粧下地)、肌色を均一にするファンデーション、細かなアラを消すコンシーラー、そしてそれらを固定しサラサラの質感に仕上げるフェイスパウダーといった複数のアイテムを駆使します。各ステップを丁寧に重ねることで、まるでフィルターをかけたかのような非の打ち所のない肌が完成するのです。
この陶器肌がなぜ重要かというと、清潔感や若々しさを最大限に引き出し、後から加えるアイメイクやリップメイクをより際立たせるキャンバスとしての役割を果たすからです。特に、強い照明が当たるステージに立つK-POPアイドルのメイクでは、この完璧なベースメイクがなければ、その魅力は半減してしまうでしょう。彼らにとって陶器肌は、プロフェッショナルとしての意識の表れでもあるのです。
ナチュラルな平行眉
顔の印象を大きく左右するパーツである眉毛にも、日韓で顕著な違いが見られます。日本のメンズメイクでは、自眉の形を活かし、眉山の角度をやや強調した、男性的でキリッとした眉が好まれる傾向にあります。毛流れを整え、足りない部分を少し描き足す程度で、シャープな印象を目指すことが多いです。
それに対して、韓国メンズメイクの眉は「平行眉」が圧倒的な主流です。平行眉とは、その名の通り、眉頭から眉尻にかけてのラインが地面とほぼ平行になるような、角度の少ないストレートな形の眉を指します。眉山を意図的に作らない、もしくは非常になだらかにすることで、シャープさよりも優しく、中性的な雰囲気を醸し出すのが特徴です。
この平行眉が好まれる理由はいくつかあります。第一に、若々しく、柔和な印象を与える効果です。角度のある眉は大人っぽく、時には厳しい印象を与えがちですが、平行眉は童顔のようなあどけなさや、親しみやすさを演出します。第二に、顔の横幅を穏やかに強調することで、視覚的に顔の長さを短く見せ、小顔効果が期待できる点も挙げられます。
平行眉を作るには、自眉の形をある程度無視して、理想のラインを描き足していく技術が必要です。眉下のラインをペンシルでまっすぐに描き、眉上のラインもそれに合わせて整えます。眉頭は濃くしすぎず、パウダーでふんわりとぼかし、眉全体の色ムラをなくすことで、作り込んでいるのに自然に見える、洗練された平行眉が完成します。これは、日本の「自眉を活かす」アプローチとは対極にある、「理想の形をデザインする」という韓国メイクならではの発想と言えるでしょう。
血色感のあるリップ
リップメイクにおいても、両者のスタンスは異なります。日本のメンズメイクでは、リップケアは重要視されるものの、色を乗せることにはまだ抵抗がある人が多いのが実情です。使用するとしても、無色のリップクリームか、ごくわずかに血色感を補う程度の、塗っていることがほとんどわからないレベルのものが中心です。
しかし、韓国メンズメイクにおいてリップは、顔全体の生命感を司る重要なパーツと位置づけられています。完璧に作り上げた陶器肌は、ともすると血色がなく不健康に見えてしまう危険性もはらんでいます。そこで、唇に自然な赤みやピンクみを加えることで、生き生きとした健康的なイメージをプラスするのです。
ここで言う「血色感」とは、べったりと口紅を塗るようなものではありません。まるで内側からじゅわっと滲み出たかのような、ごく自然な潤いと色味が理想とされます。この表現を可能にするのが「ティントリップ」です。ティントは唇の角質層を染めるため、色が落ちにくく、グロスのようにテカテカしすぎない自然な仕上がりになります。
その塗り方にも特徴があり、「グラデーションリップ」というテクニックが多用されます。唇の中央にティントを乗せ、それを指や綿棒で外側に向かってポンポンとぼかしていくことで、輪郭が曖昧な、自然な血色のグラデーションを生み出します。このひと手間が、ただリップクリームを塗るだけでは得られない、計算された「元から唇の色が綺麗な人」という印象を演出し、肌の透明感を一層引き立てる効果を持ちます。血色感のあるリップは、陶器肌を完成させるための最後のピースなのです。
このように、韓国メンズメイクは各パーツにおいて明確な「理想形」を持ち、それを実現するためにメイク技術を積極的に用いる点が、日本のメンズメイクとの大きな違いです。
韓国メンズメイクで揃えたい基本のコスメ
韓国メンズメイクを始めるにあたり、どのような化粧品(コスメ)を揃えれば良いのか、迷う方も多いでしょう。ここでは、前章で解説した「陶器肌」「平行眉」「血色感リップ」を実現するために最低限必要となる基本的なアイテムを、カテゴリー別に詳しく解説します。それぞれの役割と、初心者でも失敗しにくい選び方のポイントを押さえて、自分に合ったコスメを見つけましょう。
カテゴリ | アイテム名 | 主な役割 | 初心者向けの選び方 |
---|---|---|---|
ベースメイク | 化粧下地 | ファンデーションの密着度向上、肌の凹凸や色ムラ補正、皮脂コントロール | 肌悩みに合わせて選ぶ(皮脂崩れ防止、保湿、毛穴カバー、トーンアップなど) |
BBクリーム/クッションファンデ | 肌の色を均一に整え、肌悩みをカバーする | BBクリーム:手軽で多機能。クッションファンデ:ツヤ肌を簡単に作れる。首の色に合うカラーを選ぶ。 | |
コンシーラー | ニキビ跡やクマなど、部分的な肌悩みを強力にカバーする | 悩みに合わせてテクスチャを選ぶ(クマには液体、ニキビ跡には固形)。ファンデより少し明るい色。 | |
フェイスパウダー | メイクの仕上げに使い、テカリを抑え、崩れを防ぐ | 色のつかない「トランスルーセントタイプ」のルースパウダーが万能でおすすめ。 | |
アイブロウ | アイブロウペンシル | 眉の輪郭を描いたり、一本一本毛を描き足したりする | 細芯で硬めのものが描きやすい。色は髪色より少し明るめを選ぶ。 |
アイブロウパウダー | 眉の隙間を埋め、ふんわりと自然な立体感を出す | 2〜3色がセットになったパレットタイプが濃淡をつけやすく便利。 | |
アイブロウマスカラ | 眉毛の色を変え、毛流れを整える | 髪色よりワントーン明るい色を選ぶと垢抜ける。黒髪ならダークブラウンでもOK。 | |
リップ | リップクリーム | 唇を保湿し、乾燥や縦ジワを防ぐ | メイク前に使用。高保湿タイプやUVカット効果のあるものがおすすめ。 |
ティントリップ | 唇の角質層を染め、自然な血色感を長時間キープする | 自然な血色感が出せるコーラルやローズ系。ツヤのあるウォータータイプが使いやすい。 |
ベースメイク用品
ベースメイクは、韓国メンズメイクの土台となる最も重要な部分です。ここで手を抜くと、全体の仕上がりに大きく影響します。
化粧下地
化粧下地は、ファンデーションを塗る前に使用し、肌表面を整える役割を担います。ファンデーションのノリや持ちを良くするだけでなく、様々な機能を持った製品があります。
- 役割: 肌の凹凸(毛穴など)を滑らかにする、皮脂の過剰な分泌を抑えてテカリや化粧崩れを防ぐ、肌色を補正して透明感を出す、などがあります。
- 選び方: 自分の肌悩みに特化した下地を選ぶことが、理想の陶器肌への近道です。 例えば、脂性肌で日中テカリやすい人は「皮脂崩れ防止」を謳った下地を、乾燥が気になる人はヒアルロン酸などの保湿成分が配合された下地を選びましょう。また、顔の赤みが気になるならグリーン系、黄ぐすみや血色の悪さが気になるならパープルやピンク系の「コントロールカラー」機能を持った下地を使うと、ファンデーションを厚塗りしなくても肌トーンが整います。
BBクリーム・クッションファンデーション
肌全体の色ムラをカバーし、均一な肌色を作り出すアイテムです。初心者には、特にこの2種類がおすすめです。
- 役割: BBクリームは、美容液、日焼け止め、化粧下地、ファンデーションなどの機能が一つになったオールインワンタイプのアイテムで、手軽さが魅力です。一方、クッションファンデーションは、液体状のファンデーションがスポンジに染み込ませてあり、付属のパフで叩き込むように塗るタイプ。手を汚さずに使え、簡単にツヤ肌を作れるのが特徴です。
- 選び方: どちらを選ぶかは、求める仕上がりと手軽さで決めると良いでしょう。 スピーディーに仕上げたいならBBクリーム、トレンドのツヤ感を重視するならクッションファンデが適しています。最も重要なのは「色選び」です。顔だけで色を判断せず、フェイスラインから首にかけて試し塗りし、首の色と自然に馴染むカラーを選びましょう。白すぎる色は顔だけが浮いて見え、不自然な印象を与える原因になります。
コンシーラー
ファンデーションだけでは隠しきれない、局所的な肌悩みをカバーするための強力な味方です。
- 役割: 濃いニキビ跡やシミ、目の下のクマ、小鼻の赤みなどをピンポイントで隠します。
- 選び方: カバーしたい悩みの種類によって、テクスチャー(質感)を使い分けるのが上級者ですが、初心者はまず1本、自分の肌色よりワントーンだけ明るいリキッドタイプのコンシーラーを持っておくと万能です。青みがかったクマにはオレンジ系のコンシーラーが効果的ですが、まずは基本的な色から試してみましょう。コンシーラーを上手に使えれば、ファンデーションを厚塗りする必要がなくなり、より自然な陶器肌に近づけます。
フェイスパウダー
ベースメイクの最終工程で、仕上がりを格上げし、持続させるための重要なアイテムです。
- 役割: ベースメイクの油分を抑え、表面をサラサラの状態に仕上げます。これにより、マスクへの付着や皮脂によるメイク崩れを防ぎ、陶器のような質感を長時間キープします。
- 選び方: パウダーには、粉状の「ルースパウダー」と、固形の「プレストパウダー」があります。自宅で使うなら大容量のルースパウダー、持ち運び用にはプレストパウダーが便利です。初心者には、ファンデーションの色味を邪魔しない、色のつかない「トランスルーセント(半透明)」タイプが最も使いやすくおすすめです。
アイブロウ(眉毛)用品
平行眉を作るためには、複数のアイテムを使い分けることで、より自然で立体的な仕上がりになります。
アイブロウペンシル
眉の形を整え、足りない部分を描き足すための基本アイテムです。
- 役割: 眉毛の輪郭(アウトライン)を決めたり、毛が薄い部分に一本一本描き足したりするのに使います。
- 選び方: 芯が細く、やや硬めのペンシルは、繊細なラインが描きやすく失敗が少ないため初心者に適しています。繰り出し式が手軽で便利です。色は、自分の髪色よりも少しだけ明るい色を選ぶと、垢抜けた印象になります。黒髪の人でも、真っ黒ではなくダークブラウンやグレーを選ぶと自然です。
アイブロウパウダー
眉全体にふんわりと色を乗せ、立体感を出すためのアイテムです。
- 役割: ペンシルで描いた輪郭の内側を埋め、眉に色の濃淡をつけることで、のっぺりとした印象になるのを防ぎます。
- 選び方: 2〜3色がセットになったパレットタイプを選びましょう。眉頭は薄い色、眉の中央から眉尻にかけては中間色や濃い色、と使い分けることで、簡単に自然なグラデーションが作れます。
アイブロウマスカラ
眉毛そのものの色を変え、毛流れを整える仕上げのアイテムです。
- 役割: 地毛の黒さを和らげ、ペンシルやパウダーで描いた色と馴染ませることで、眉全体に統一感を出します。また、毛流れを固定する効果もあります。
- 選び方: 平行眉をより洗練された印象に見せるためのキーアイテムです。 ペンシルと同様に、髪色よりワントーン明るい色を選ぶのが基本です。ブラシが小さいもののほうが地肌に付きにくく、初心者でも扱いやすいでしょう。
リップ用品
健康的な血色感を演出し、顔全体の印象を明るく見せるためのアイテムです。
リップクリーム
リップメイクの基本であり、土台となる唇のコンディションを整えるために不可欠です。
- 役割: 唇に潤いを与え、乾燥によるカサつきや縦ジワを防ぎます。リップカラーのノリを良くし、美しい仕上がりを助けます。
- 選び方: 保湿成分(シアバター、ヒアルロン酸など)が豊富なものを選びましょう。日中にメイクをするなら、紫外線から唇を守るUVカット機能付きのものがおすすめです。
ティントリップ
韓国メンズメイクの「血色感リップ」を再現するのに最も適したアイテムです。
- 役割: 唇の角質層を染めることで、飲食しても色が落ちにくく、自然な発色が長時間続きます。
- 選び方: べったり色が付く口紅とは違い、内側から滲むような質感が特徴です。 初心者は、まず自分の唇の色に近い、ナチュラルなコーラルピンクやローズ系のカラーから試してみるのが良いでしょう。質感も、マットなものより、みずみずしいツヤの出る「ウォーターティント」や「オイルティント」のほうが、潤い感を演出しやすく、扱いやすいです。
これらの基本コスメを揃えれば、あなたも韓国メンズメイクを始める準備が整います。次の章では、いよいよこれらのアイテムを使った具体的なメイク方法を解説していきます。
【初心者向け】基本の韓国メンズメイクのやり方3ステップ
コスメを揃えたら、いよいよ実践です。ここでは、韓国メンズメイクの基本となる「陶器肌」「平行眉」「血色感リップ」の作り方を、初心者でも迷わないよう3つの大きなステップに分けて、写真や動画を見ているかのように具体的に解説します。各工程のちょっとしたコツが、仕上がりの差を生みます。焦らず、一つ一つのステップを丁寧に行いましょう。
① ベースメイク:陶器肌の作り方
完璧な陶器肌は、韓国メンズメイクの成功の9割を占めると言っても過言ではありません。厚塗りに見せず、素肌から美しいかのような質感を目指すための5つの工程を見ていきましょう。
スキンケアで肌を保湿する
メイクは、スキンケアから始まっています。 乾燥してカサカサの肌や、皮脂でベタベタの肌の上では、どんなに良いファンデーションを使っても綺麗に乗りません。
- 手順:
- まず洗顔で顔の汚れや余分な皮脂を落とし、清潔なタオルで優しく水分を拭き取ります。
- 次に、化粧水をコットンまたは手のひらにたっぷりと取り、顔全体に優しく馴染ませます。肌がひんやりとするまで、数回に分けて重ね付けするのがおすすめです。
- 最後に、乳液やジェル状のクリームを顔全体に薄く伸ばし、化粧水で与えた水分が蒸発しないように蓋をします。メイク前は、油分が多すぎる重いクリームよりも、さっぱりとした使用感のものを選ぶと、後のメイクがヨレにくくなります。
化粧下地で肌の凹凸を整える
下地は、肌とファンデーションの間の「接着剤」兼「補正フィルター」です。
- 手順:
- 化粧下地をパール1粒大ほど、手の甲に出します。
- 額、両頬、鼻、顎の5点に置きます。
- 顔の中心から外側に向かって、指の腹を使い、ムラなく薄く伸ばしていきます。特に毛穴が気になる小鼻の周りや頬は、指でくるくると円を描くように、毛穴を埋め込むイメージで塗り込むと、表面が滑らかになります。
ファンデーションで色ムラをカバーする
ここが肌作りのメイン工程です。BBクリームまたはクッションファンデーションを使います。
- 手順(BBクリームの場合):
- 下地と同様に5点置きし、指やスポンジを使って中心から外側へ伸ばします。
- 一度に全顔に塗るのではなく、頬などの広い面から塗り始め、少量ずつ足していくのが厚塗りを防ぐコツです。
- 手順(クッションファンデの場合):
- 付属のパフにファンデーションを軽く1〜2回押し付けて取ります。取りすぎに注意してください。
- 肌に対して滑らせるのではなく、ポンポンと優しく叩き込む(タッピングする)ように塗布します。 この方法により、ファンデーションが肌にしっかり密着し、毛穴もカバーされ、美しいツヤが生まれます。
コンシーラーでニキビ跡やクマを隠す
ファンデーションでカバーしきれなかった部分を、ピンポイントで消していきます。
- 手順:
- 隠したいニキビ跡やシミには、コンシーラーを直接ちょんとのせます。
- 目の下のクマには、クマの最も濃い部分に線状にコンシーラーを置きます。
- コンシーラーを乗せた部分の「周り」を、薬指の腹で優しくトントンと叩き込み、肌との境目をぼかします。コンシーラーを乗せた中心部分はあまり触らず、輪郭だけを馴染ませるのが、カバー力を維持するポイントです。
フェイスパウダーでサラサラに仕上げる
ベースメイクの最後は、パウダーで仕上げて、陶器のような質感を完成させ、崩れを防ぎます。
- 手順:
- 大きめのブラシ、または付属のパフにパウダーを適量含ませます。
- 一度、手の甲やティッシュの上で余分な粉をトントンと軽くはらいます。
- 顔全体に、力を入れずにふんわりと乗せていきます。特に皮脂が出やすいTゾーン(おでこ、鼻)や、マスクが擦れる頬の部分は、パフで軽く押さえるようにすると、より崩れにくくなります。 これで、触りたくなるようなサラサラの陶器肌の完成です。
② アイブロウメイク:平行眉の作り方
優しく知的な印象を与える平行眉。正しい手順を踏めば、誰でも理想の形に近づけます。
スクリューブラシで毛流れを整える
まずは下準備。眉毛の絡まりをほどき、本来の毛流れを確認します。
- 手順: スクリューブラシ(眉毛用のコーム)を使って、眉頭は上に向かって、眉の中央から眉尻にかけては毛の流れに沿ってとかします。これだけで、どこを描き足すべきかが見えやすくなります。
アイブロウペンシルで眉の輪郭を描く
平行眉の設計図を描く、最も重要な工程です。
- 手順:
- 平行眉の最大のポイントは、眉下のラインです。 鏡を正面に見て、眉頭の下から眉尻に向かって、地面と平行になるようにまっすぐな線を引くイメージで、足りない部分を描き足します。
- 次に、眉上のラインを描きます。この時、眉山に角度をつけず、下のラインと平行になるよう、なだらかな線を描きます。
- 眉尻は、小鼻と目尻を結んだ延長線上に来るのが理想的な長さです。長すぎず、短すぎず、自然にスッと消えるように描きます。
アイブロウパウダーで眉の隙間を埋める
ペンシルで描いた枠の中を、パウダーで自然に埋めていきます。
- 手順:
- アイブロウパレットの薄い色と中間色をブラシに混ぜて取ります。
- 眉の中央(一番濃くしたい部分)から色を乗せ始め、眉尻に向かってぼかしていきます。
- 眉頭は、ブラシに新たパウダーを足さず、残った粉で下から上に向かってぼかす程度にします。 ここを濃くすると、非常に不自然な「描きました感」が出てしまうので注意が必要です。
アイブロウマスカラで色と毛流れを整える
最後の仕上げで、眉全体の完成度を高めます。
- 手順:
- ボトルの口でブラシをしごき、余分な液を落とします。
- まず、眉尻から眉頭に向かって、毛の流れに逆らうようにブラシを動かします。これにより、眉毛の根元からしっかりと色が付きます。
- 次に、眉頭から眉尻に向かって、毛流れを整えるようにとかします。眉頭は上向きに、中央は横向きに、と毛の流れを意識すると、立体感が出ます。
③ リップメイク:血色感の出し方
仕上げは、顔色をパッと明るく見せるリップメイクです。やりすぎない、自然な血色感が鍵です。
リップクリームで唇を保湿する
カサカサの唇では、ティントは綺麗に発色しません。
- 手順: ベースメイクの最初の段階、またはリップメイクの直前に、リップクリームを塗って唇をしっかりと保湿しておきます。ティッシュで軽く押さえて、余分な油分を取っておくと、ティントの色が乗りやすくなります。
ティントを唇の中央にのせてぼかす
韓国風グラデーションリップのテクニックです。
- 手順:
- ティントのアプリケーターを使い、上下の唇の「内側半分」あたりに、ちょん、ちょんと3点ほど置きます。
- 唇を「んー、ぱっ」と数回合わせ、色を軽く広げます。
- 最後に、指の腹(または綿棒)を使って、色の境目を外側に向かってポンポンと優しく叩き込むようにぼかします。唇の輪郭をくっきりと取らないことが、じゅわっと内側から滲み出るような自然な血色感を出す最大のコツです。
以上の3ステップで、清潔感と洗練された雰囲気を併せ持つ、基本的な韓国メンズメイクの完成です。慣れるまでは少し時間がかかるかもしれませんが、繰り返すうちに必ず上達します。
【応用編】韓国アイドルのような目元を作るメイク術
基本のメイクをマスターしたら、次は一歩進んで、K-POPアイドルのような、より印象的で魅力的な目元を作るための応用テクニックに挑戦してみましょう。基本メイクが「清潔感」の土台作りだとすれば、この応用編は「表現力」をプラスするステージです。アイシャドウ、アイライン、涙袋、そして顔全体の立体感を操るシェーディングとハイライト。これらの技術を少し加えるだけで、あなたの印象は劇的に変わります。
アイシャドウで自然な陰影をつくる
アイシャドウと聞くと、女性のメイクというイメージが強く、抵抗を感じる男性もいるかもしれません。しかし、メンズメイクにおけるアイシャドウの目的は、色を主張することではなく、まぶたに自然な陰影(影)を作り、目の彫りを深く見せることにあります。これにより、目が大きく、奥行きのある印象になります。
- 色選びのポイント: 最も重要なのは色選びです。派手なラメやパールが入ったものではなく、肌色に溶け込むようなマットな質感のブラウン系やベージュ系のパレットを選びましょう。自分の肌色より少し濃い程度のブラウンは、自然な影として機能し、メイクしている感を出すことなく目元を印象付けられます。
- 手順:
- ベースカラーを塗る: アイシャドウパレットの中で一番明るいベージュ系の色を指またはブラシに取り、アイホール全体(まぶたの骨のくぼみの内側まで)に薄く広げます。これにより、まぶたのくすみが補正され、次に乗せる色が綺麗に発色します。
- ミディアムカラーで影を作る: パレットの中間色にあたるブラウンを、二重幅より少し広いくらいの範囲に乗せます。一重や奥二重の人は、目を開けた時に色が少し見えるくらいの幅が目安です。
- 締め色で引き締める: 最も濃いダークブラウンを、細いチップやブラシに取り、まつ毛の生え際に沿って、アイラインのように細く入れます。これにより、目の輪郭が自然に引き締まります。
- 下まぶたにも陰影を: 上まぶたに使った締め色を、下まぶたの目尻側3分の1にも細く入れます。こうすることで目の縦幅と横幅が強調され、デカ目効果が生まれます。
- 成功の鍵: 各ステップで乗せた色の境目を、何もついていない綺麗なブラシで丁寧にぼかす(ブレンディングする)こと。 色の境界線がはっきりしていると不自然に見えてしまいます。あくまで「元から彫りが深い」ように見せることがゴールです。
アイラインを引いて目力を強調する
アイラインは、目のフレームをくっきりとさせ、目力をアップさせるための強力なツールです。しかし、太く描きすぎたり、色が濃すぎたりすると、一気に不自然になってしまいます。ここでも「さりげなさ」が重要です。
- 色と種類の選び方: ブラックのリキッドアイライナーは線がシャープに出すぎてしまい、男性には難易度が高めです。初心者には、失敗しても修正しやすく、自然に仕上がる「ダークブラウン」や「アッシュブラウン」のペンシルアイライナーが断然おすすめです。
- 手順:
- インラインを引く(まつ毛の隙間を埋める): アイラインで最も重要なのがこの工程です。鏡を顔の下に持ち、顎を上げて上からまぶたを覗き込むようにすると、まつ毛の生え際の粘膜部分が見やすくなります。ペンシルで、まつ毛とまつ毛の間の隙間をちょんちょんと点で埋めていきます。これだけでも、目の輪郭が格段に際立ちます。
- 目尻のラインを延長する: 目尻のラインは、目の形に沿って自然にスッと流すように描きます。長さは2〜3mm程度で十分です。K-POPアイドルのようなクールな切れ長の目を目指すなら、ラインを跳ね上げるのではなく、真横に引くのがポイント。 これにより、シャープで洗練された印象になります。
涙袋をぷっくりさせて優しい印象にする
涙袋(目の下のぷっくりとした膨らみ)をメイクで作ることは、韓国アイドルメイクの象徴的なテクニックの一つです。涙袋を強調することで、目が大きく見えるだけでなく、若々しく、優しげで愛嬌のある表情を演出できます。
- 必要なアイテム: 涙袋の影を描くための「ごく薄いブラウンのアイブロウリキッドや専用ライナー」と、涙袋を立体的に見せるための「マットな質感の明るいベージュのアイシャドウやコンシーラーペンシル」を用意します。ラメ入りはギラギラして見えるので避けましょう。
- 手順:
- 影を描く: まず、鏡の前で軽くにこっと笑ってみましょう。その時にぷっくりと膨らむ部分があなたの涙袋です。その膨らみのすぐ下に、影用のライナーで細く薄い線をスッと描きます。
- 影をぼかす: 描いた線をそのままにすると不自然な「線」になってしまうので、すぐに綿棒や指の腹で優しくポンポンと叩いてぼかします。あくまで「影」に見えるように、肌に溶け込ませることが重要です。
- 光で立体感を出す: 影を描いた部分の上、つまりぷっくりさせたい涙袋本体に、マットな明るいベージュのアイシャドウやコンシーラーペンシルを乗せます。目頭から黒目の下あたりまでが目安です。
- 成功の鍵: 光と影のコントラストによって、何もない場所に立体的な涙袋が生まれます。 影の色は濃すぎず、光の色は白すぎない、肌馴染みの良い色を選ぶことが自然に見せるための秘訣です。
シェーディングとハイライトで立体感を演出する
最後の仕上げは、顔全体の骨格を操るシェーディングとハイライトです。これにより、のっぺりしがちなアジア人の顔立ちにメリハリがつき、よりシャープで立体的なK-POPアイドルのような小顔に近づけます。
- シェーディング(影を入れる):
- 役割: 顔の余白を削り、引き締めて見せる効果があります。
- 入れる場所: 主に「鼻筋の脇(ノーズシャドウ)」「フェイスライン」「髪の生え際」です。
- 手順: 自分の肌色より2トーンほど暗い、グレーがかったブラウンのパウダーを選びます。ブラシにパウダーを取り、余分な粉を払ってから、まずは鼻筋。眉頭の下のくぼみから鼻の側面に沿って、スッと影を入れます。次に、エラが気になる部分や顎のラインに沿って影を入れると、輪郭がシャープに見えます。
- ハイライト(光を集める):
- 役割: 顔の高い部分に光を集め、立体感とツヤ感を出す効果があります。
- 入れる場所: 主に「鼻筋(鼻根から鼻先まで)」「Cゾーン(眉下から目尻を囲むCの形の部分)」「顎の先」「唇の山の上」です。
- 手順: ギラギラした大粒ラメではなく、繊細なパール感のある、肌に濡れたようなツヤを与えるパウダータイプやクリームタイプを選びます。鼻筋に細くスッと入れると鼻が高く見え、Cゾーンに入れると、顔全体が明るく、生き生きとした印象になります。
これらの応用テクニックは、全てを一度に行う必要はありません。まずはアイシャドウだけ、次は涙袋も、というように、少しずつ自分のメイクに取り入れて、その変化を楽しんでみてください。
韓国メンズメイクにおすすめのコスメブランド8選
韓国メンズメイクを成功させるには、テクニックだけでなく、適切なコスメを選ぶことも非常に重要です。しかし、市場には無数の韓国コスメブランドがあり、どれを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。そこで、ここでは特にメンズメイク初心者から上級者まで幅広く支持され、品質と使いやすさに定評のある8つのブランドを厳選して紹介します。各ブランドの特徴と代表的なアイテムを知り、あなたのコスメ選びの参考にしてください。
ブランド名 | 特徴 | 代表的なアイテムカテゴリ |
---|---|---|
TIRTIR(ティルティル) | カバー力と持続力に優れたベースメイクが人気。スタイリッシュなデザイン。 | クッションファンデーション、コンシーラー |
LAKA(ラカ) | ジェンダーニュートラルがコンセプト。洗練された絶妙なカラーが魅力。 | ティントリップ、アイシャドウ |
ETUDE(エチュード) | 手頃な価格と豊富な品揃え。トレンドからベーシックまで網羅。 | アイブロウペンシル、アイシャドウパレット |
rom&nd(ロムアンド) | 「MLBBカラー」のリップティントで絶大な人気。絶妙な色と質感が豊富。 | ティントリップ、アイシャドウパレット |
innisfree(イニスフリー) | 肌に優しい自然派コスメ。皮脂コントロールパウダーは男女問わず定番。 | フェイスパウダー、スキンケア |
BBIA(ピアー) | 高品質・低価格を実現した実力派。プロも愛用する機能性。 | アイライナー、リップティント |
Dr.G(ドクタージー) | 皮膚科医開発のドクターズコスメ。敏感肌でも使える低刺激処方。 | スキンケア(水分クリーム)、日焼け止め |
LANEIGE(ラネージュ) | 水分科学に基づいた高機能コスメ。潤いとメイクアップ効果を両立。 | クッションファンデーション、リップケア |
① TIRTIR(ティルティル)
TIRTIRは、今や韓国コスメのベースメイクを語る上で欠かせない存在となったブランドです。 特に、卵のような形のパッケージが特徴的な「マスクフィットクッション」シリーズは、日本でも大ヒットを記録しました。その人気の理由は、圧倒的なカバー力と、マスクをしていても崩れにくい驚異的な持続力にあります。赤のパッケージの「レッドクッション」は高いカバー力とセミマットな仕上がり、黒の「マスクフィットクッション」は薄付きでナチュラルな仕上がりなど、求める肌質に合わせて選べるラインナップも魅力。完璧な陶器肌を目指すなら、まずチェックすべきブランドと言えるでしょう。 コンシーラーも密着力が高く、少量で気になる肌悩みをしっかりと隠せると評判です。
参照:TIRTIR JAPAN公式サイト
② LAKA(ラカ)
LAKAは、ビューティーにおけるジェンダーの境界線をなくすことをコンセプトに掲げ、すべての製品がジェンダーニュートラルに設計されている画期的なブランドです。 その思想は、製品のカラーリングや質感にも表れており、男性が使っても浮かない、洗練されたニュアンスカラーが豊富に揃っています。特に人気の「フルーティーグラムティント」は、みずみずしいツヤ感と透明感のある発色で、わざとらしくない自然な血色リップを作るのに最適。また、「ミドルトーンコレクターアイシャドウパレット」は、肌馴染みの良い中間色だけで構成されており、自然な陰影を作るメンズのアイシャドウ入門としても非常に使いやすいアイテムです。
参照:Laka Qoo10公式ストア
③ ETUDE(エチュード)
ETUDE(旧エチュードハウス)は、韓国コスメブームの火付け役ともいえる老舗ブランドです。手頃な価格帯と、トレンドをいち早く反映した豊富なアイテム展開で、長年にわたり愛されています。キュートなパッケージの製品が多いイメージですが、実はメンズメイクに最適なベーシックで実用的なアイテムも数多く揃っています。 例えば、「ドローイングアイブロウペンシル」は、描きやすいなぎなた芯でカラーバリエーションも豊富なため、自分の髪色に合った一本が見つかります。「プレイカラーアイズ」シリーズのアイシャドウパレットは、ベーシックなブラウン系からトレンドカラーまで揃っており、メイクの幅を広げたい時に重宝します。
参照:ETUDE 日本公式サイト
④ rom&nd(ロムアンド)
rom&ndは、特にリップ製品で熱狂的なファンを持つ、今最も勢いのあるブランドの一つです。 ブランドの代名詞ともいえる「ジューシーラスティングティント」は、果汁のようなジューシーなツヤと鮮やかな発色が長時間続くことで知られています。その絶妙なカラー展開は「MLBB(My Lips But Better)」、つまり「元々の自分の唇の色を、より美しく見せる」カラーが必ず見つかると言われるほど。男性には、派手すぎないヌーディーなコーラル系やローズ系のカラーがおすすめです。「ベターザンパレット」というアイシャドウも、捨て色がない実用的な色の組み合わせで人気を集めています。
参照:rom&nd 日本公式サイト
⑤ innisfree(イニスフリー)
innisfreeは、韓国・チェジュ島の豊かな自然の恵みを活かした、ナチュラル志向のブランドです。肌への優しさを追求した製品が多く、スキンケアラインに定評があります。メイクアップ製品の中でも、「ノーセバム ミネラルパウダー」は、性別や年齢を問わず、多くの人のマストアイテムとなっている殿堂入りのコスメです。 過剰な皮脂を吸着し、肌を驚くほどサラサラに保つこのパウダーは、テカリやすい男性の肌と非常に相性が良く、ベースメイクの仕上げに欠かせません。メイクの土台となる肌を整えるスキンケア製品と合わせて使うのもおすすめです。
参照:innisfree 日本公式サイト
⑥ BBIA(ピアー)
BBIAは、主にオンラインで販売展開することで、高品質ながらも驚くほどの低価格を実現している実力派ブランドです。そのコストパフォーマンスの高さと確かな品質から、プロのメイクアップアーティストにも愛用者が多いことで知られています。特に評価が高いのが、アイメイク製品とリップ製品。 「ラストオートジェルアイライナー」は、スルスルと滑らかな描き心地と、汗や皮脂に強く滲みにくい処方で、メンズのアイライン入門に最適です。「ラストベルベットリップティント」は、ベルベットのような滑らかなテクスチャーと見たままの高発色で、唇にポイントを置きたいメイクの日に活躍します。
参照:BBIA Qoo10公式ストア
⑦ Dr.G(ドクタージー)
Dr.Gは、皮膚の専門家が開発に携わっている「ドクターズコスメ」ブランドです。敏感肌やニキビ肌など、肌悩みを抱える人でも安心して使える、低刺激で機能的なスキンケア製品が特に有名です。美しいメイクは健康な肌から、という考え方に基づけば、メイクの土台作りとしてDr.Gのスキンケアを取り入れることは非常に有効です。 例えば、鎮静効果の高い「レッドブレミッシュクリアスージングクリーム」は、メイク前の保湿クリームとして最適。また、自然に肌をトーンアップさせながら強力な紫外線カット効果も備えた「ブライトニングアップサンプラス」は、化粧下地としても非常に優秀です。
参照:Dr.G Qoo10公式ストア
⑧ LANEIGE(ラネージュ)
LANEIGEは、韓国最大手の化粧品会社アモーレパシフィックが展開するブランドの一つで、25年以上にわたる「水分」に関する研究に基づいた製品開発を強みとしています。潤いを保ちながら美しい仕上がりを両立させる、高機能な製品が揃っています。 世界的なベストセラーとなった「ネオクッション」は、薄付きなのに高いカバー力を実現し、素肌感のある洗練されたセミマット肌を作ることができます。また、夜塗って寝るだけで翌朝の唇がぷるぷるになる「リップスリーピングマスク EX」は、乾燥しがちな唇のスペシャルケアとして、男女を問わず絶大な人気を誇ります。
参照:LANEIGE 日本公式サイト
まとめ
この記事では、韓国メンズメイクの世界に足を踏み入れたいと考える方々に向けて、その基本から応用、さらにはおすすめのコスメまで、網羅的に解説してきました。最後に、理想の自分に近づくために最も重要なポイントを振り返りましょう。
韓国メンズメイクの神髄は、単に化粧品を顔に乗せることではありません。それは、「透明感のある陶器肌」「ナチュラルな平行眉」「自然な血色感のあるリップ」という3つの核心的な要素を通じて、清潔感と洗練された自己イメージを構築する、一種の自己表現の技術です。
日本の「バレないメイク」とは一線を画し、より積極的に「作り込む」ことで理想のビジュアルを目指すのが韓国流。その第一歩は、スキンケアから始まるベースメイクにあります。化粧下地、ファンデーション、コンシーラー、そしてフェイスパウダーを駆使して、一切のノイズを感じさせない、なめらかな陶器肌を作り上げることが、すべての基本となります。
次に、顔の印象を決定づける眉毛。角度をつけたシャープな眉ではなく、眉山をなだらかにした「平行眉」を、ペンシル、パウダー、マスカラの3種の神器でデザインすることで、優しく若々しい印象を演出します。
そして仕上げは、顔全体に生命感を吹き込むリップメイク。ティントリップを使い、唇の内側からじゅわっと滲み出るような「グラデーションリップ」を施すことで、作り込んだ陶器肌に健康的な血色感を与え、全体のバランスを完成させます。
基本をマスターした先には、さらなる高みを目指す応用編が待っています。ブラウン系のアイシャドウで自然な陰影を、ダークブラウンのアイライナーでさりげない目力を、そして光と影を操って涙袋や顔の立体感を演出することで、あなたは憧れのK-POPアイドルのような、人を惹きつけるオーラを纏うことができるようになるでしょう。
コスメ選びに迷った際は、本記事で紹介したTIRTIR、LAKA、innisfreeといった、メンズメイクにも最適な実績あるブランドから試してみることをお勧めします。あなたの肌質やなりたいイメージに合ったアイテムが、きっと見つかるはずです。
しかし、何よりも忘れないでほしいのは、メイクは完璧でなければならないというルールはないということです。最も大切なのは、新しい自分を発見する過程を楽しむ心です。今日この記事を読んだあなたが、明日、鏡の前で少しだけワクワクした気持ちでBBクリームを手に取ってくれたなら、それこそが最大の成功です。
今回ご紹介したテクニックは、あくまで基本の型。ぜひこれを土台として、自分なりのアレンジを加え、あなただけの「韓国風メンズメイク」を追求してみてください。メイクは、自信を与え、日常を少しだけ特別にしてくれる、素晴らしいツールなのですから。