「スキンケアは女性がするもの」「クリームはベタつくから苦手」――。そう考えている男性は少なくないかもしれません。しかし、男性の肌こそ、実は日々のダメージを受けやすく、適切な保湿ケアを必要としています。紫外線、シェービング、ストレス、加齢など、肌を取り巻く環境は想像以上に過酷です。
この記事では、メンズスキンケアの基本となる「保湿クリーム」に焦点を当て、なぜ男性にクリームが必要なのかという根本的な理由から、専門的な視点に基づいた選び方、そして初心者でも今日から実践できる正しい使い方まで、網羅的に解説します。
さらに、ドラッグストアで手軽に購入できるプチプラ製品から、特別な日のケアに最適なデパコス製品まで、べたつかずに使えるおすすめのメンズスキンケアクリームを20アイテム厳選してご紹介します。
この記事を読めば、あなたにぴったりの一品が見つかり、肌の悩みを解消して自信に満ちた毎日を送るための第一歩を踏み出せるはずです。さあ、健やかで清潔感のある肌を目指して、メンズスキンケアの世界を探求していきましょう。
目次
なぜ男性の肌に保湿クリームが必要なのか
スキンケアの重要性が広く認知されるようになった現代でも、特に保湿クリームの使用に抵抗を感じる男性は依然として多いのが現状です。その背景には、「もともと肌が脂っぽいから不要」「ベタつく使用感が不快」といった思い込みや経験があるかもしれません。しかし、科学的な視点で見ると、男性の肌こそ保湿クリームによるケアが不可欠であると言えます。このセクションでは、男性の肌の特性を解き明かしながら、保湿クリームがなぜ必要なのか、その理由を深く掘り下げていきます。
男性の肌は、女性の肌とは異なるいくつかの特徴を持っています。まず最も顕著なのが、皮脂の分泌量が女性の約2~3倍と非常に多い点です。このため、多くの男性は自分の肌を「オイリー肌(脂性肌)」だと認識しがちです。しかし、皮脂が多いからといって肌内部が潤っているわけではありません。むしろ、肌の水分量は女性よりも少なく、皮脂は多いのに内部は乾燥している「インナードライ(乾燥性脂性肌)」状態に陥りやすいのが大きな特徴です。肌は内部の水分不足を補おうとして、かえって過剰に皮脂を分泌することがあります。つまり、顔のテカリやベタつきの原因が、実は肌内部の乾燥にあるケースは非常に多いのです。この水分と油分のアンバランスを整えるためには、化粧水で水分を補給した後に、クリームでその水分が蒸発しないように「蓋」をすることが極めて重要になります。
次に、毎日のシェービング(髭剃り)による物理的なダメージも無視できません。カミソリの刃は、ヒゲだけでなく、肌の表面にある「角質層」をも削り取ってしまいます。角質層は、外部の刺激から肌を守り、内部の水分を保持する「バリア機能」という重要な役割を担っています。シェービングによってこのバリア機能が損なわれると、肌は無防備な状態になり、水分が逃げやすくなるだけでなく、雑菌やアレルゲンなどの外的刺激が侵入しやすくなり、カミソリ負けや肌荒れ、赤みといったトラブルを引き起こす原因となります。保湿クリームには、この弱ったバリア機能をサポートし、外部刺激から肌を保護する役割があります。
さらに、紫外線対策への意識の低さも、男性の肌を過酷な状況に追いやる一因です。日焼け止めを日常的に使用する習慣がない男性は多く、無防備な状態で紫外線を浴び続けています。紫外線は肌の乾燥を助長するだけでなく、肌のハリや弾力を支えるコラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみの原因となります。また、シミの元となるメラニンを過剰に生成させるため、将来的な肌の老化を加速させる最大の要因です。保湿ケアをしっかり行うことで、肌のターンオーバー(新陳代謝)が正常に保たれ、紫外線ダメージの回復を助けることができます。日々の保湿ケアは、未来の肌への投資とも言えるのです。
そして、加齢による変化も避けては通れません。20代をピークに、肌の水分量や皮脂量は徐々に減少し、ハリや弾力も失われていきます。特に30代、40代になると、乾燥による小じわ、ほうれい線、たるみといったエイジングサインが顕著に現れ始めます。こうした加齢に伴う変化に対応するためにも、保湿を基本としながら、エイジングケア成分が配合されたクリームを取り入れることが効果的です。
これらの理由から、保湿クリームは単なる「ベタつくもの」ではなく、男性特有の肌トラブルを防ぎ、健やかで清潔感のある肌を維持するための必須アイテムなのです。テカリ、乾燥、肌荒れ、シワ、シミといった悩みを抱えている方はもちろん、今は特にトラブルがないという方も、将来の肌のために保湿クリームを使ったスキンケアを始めることを強くおすすめします。次のセクションでは、数ある製品の中から自分に最適な一品を見つけるための具体的な選び方をご紹介します。
メンズスキンケアクリームの選び方
保湿クリームの重要性を理解したところで、次に課題となるのが「自分に合った製品をどう選ぶか」です。ドラッグストアやデパートの棚には無数のメンズスキンケアクリームが並んでおり、どれを選べば良いか分からないという方も多いでしょう。最適なクリームを選ぶことは、スキンケアの効果を最大化し、継続するための鍵となります。ここでは、「肌質」「成分」「使用感」「年代」「付加機能」「価格帯」という6つの視点から、あなたにぴったりのメンズスキンケアクリームを見つけるための具体的な方法を詳しく解説します。
自分の肌質に合わせて選ぶ
スキンケアの基本は、自分の肌質を正しく理解することから始まります。肌質に合わない製品を使うと、効果が得られないばかりか、かえって肌トラブルを悪化させてしまう可能性もあります。まずは自分の肌がどのタイプに当てはまるかを確認し、それぞれに合ったクリームを選びましょう。
乾燥肌
乾燥肌は、肌の水分量も皮脂量も少ない状態です。洗顔後に肌がつっぱる、カサカサして粉を吹くことがある、目元や口元に小じわができやすい、といった特徴があります。
乾燥肌の方には、高い保湿力と適度な油分を補給できる、こっくりとしたテクスチャーのクリームがおすすめです。肌のバリア機能をサポートし、水分をしっかりと閉じ込める「セラミド」や、優れた水分保持能力を持つ「ヒアルロン酸」「コラーゲン」といった成分が豊富に含まれている製品を選ぶと良いでしょう。
脂性肌(オイリー肌)
脂性肌は、皮脂の分泌が過剰で、肌全体がテカりやすくベタつく状態です。毛穴が目立ちやすく、ニキビや吹き出物ができることも多いのが特徴です。
一見、保湿は不要に思えるかもしれませんが、前述の通り、肌内部の乾燥が原因で皮脂が過剰になっている「インナードライ」の可能性も高いです。脂性肌の方には、油分が少なく、さっぱりとした使用感のジェルタイプやジェルクリームが最適です。「オイルフリー」や「ノンコメドジェニックテスト済み(ニキビのもとになりにくい処方)」と記載されている製品を選ぶと、毛穴詰まりやニキビのリスクを低減できます。
混合肌
混合肌は、顔の部位によって肌質が異なる状態を指します。一般的に、皮脂分泌の多いTゾーン(額、鼻)はテカりやすい一方、Uゾーン(頬、あご)は乾燥しやすいという特徴があります。日本人男性に最も多い肌質とも言われています。
混合肌の方には、水分と油分のバランスを整えることができる、軽めのテクスチャーのクリームやジェルクリームがおすすめです。基本的には全顔に同じクリームを使いつつ、特に乾燥が気になる頬や口元には重ね付けをする、といった使い方が効果的です。製品選びに迷ったら、まずは混合肌向けに作られた製品や、べたつかない使用感を謳っているものから試してみましょう。
敏感肌
敏感肌は、肌のバリア機能が低下しており、少しの刺激でも赤み、かゆみ、ヒリヒリ感などの反応が出やすいデリケートな状態です。季節の変わり目や体調によって肌が揺らぎやすいのも特徴です。
敏感肌の方は、何よりも低刺激性を重視してクリームを選ぶ必要があります。「アルコール(エタノール)フリー」「無香料」「無着色」「パラベンフリー」「パッチテスト済み」「アレルギーテスト済み」といった表記がある製品を選びましょう。肌の炎症を抑える「グリチルリチン酸ジカリウム」や「アラントイン」などの抗炎症成分が配合されているものもおすすめです。新しい製品を試す際は、必ず腕の内側などでパッチテストを行ってから顔に使用するようにしてください。
配合されている成分で選ぶ
肌悩みに直接アプローチするためには、クリームに配合されている成分に注目することが重要です。ここでは、代表的な肌悩みに対応する成分をご紹介します。
目的 | 主な成分 | 働き |
---|---|---|
保湿 | セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、グリセリン、アミノ酸 | 肌の水分を保持し、うるおいを与え、バリア機能をサポートする。 |
エイジングケア | レチノール、ナイアシンアミド、ビタミンC誘導体、ペプチド | シワの改善、ハリ・弾力の向上、肌のターンオーバーを促進する。 |
美白・シミ対策 | トラネキサム酸、ビタミンC誘導体、アルブチン、コウジ酸 | メラニンの生成を抑制し、シミ・そばかすを防ぐ。(※医薬部外品) |
肌荒れ防止 | グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン、CICA(ツボクサエキス) | 肌の炎症を抑え、ニキビや肌荒れを防ぐ。(※医薬部外品) |
保湿成分
セラミドは角質層に存在し、細胞間の水分を繋ぎ止める役割を持つ成分で、バリア機能を司る上で最も重要です。乾燥肌や敏感肌の方は特に注目したい成分です。ヒアルロン酸は1gで6リットルもの水分を抱え込むことができると言われ、肌にハリと潤いを与えます。
エイジングケア成分
ナイアシンアミドはシワ改善と美白の両方に効果が認められている注目の成分です。コラーゲンの生成を促進し、肌にハリを与えます。レチノール(ビタミンAの一種)もシワ改善に高い効果が期待できますが、刺激を感じる場合があるため、最初は低濃度のものから試すのがおすすめです。
美白・シミ対策成分
紫外線によるシミやそばかすが気になる方は、美白有効成分が配合された「医薬部外品(薬用)」のクリームを選びましょう。トラネキサム酸やビタミンC誘導体は、メラニンの生成を抑える働きがあり、シミの予防に効果的です。
肌荒れ防止成分
ニキビやシェービング後の肌荒れを防ぎたい場合は、抗炎症作用のある有効成分が配合された「医薬部外品」が有効です。グリチルリチン酸ジカリウムやアラントインは、炎症を鎮め、肌を健やかな状態に保ちます。
べたつかない使用感・テクスチャーで選ぶ
どんなに良い成分が配合されていても、使用感が悪ければスキンケアは長続きしません。特に男性はベタつきを嫌う傾向が強いため、心地よく使えるテクスチャーを選ぶことは非常に重要です。
クリームには様々なテクスチャーがあります。こっくりと濃厚な「クリームタイプ」、みずみずしく軽い「ジェルクリームタイプ」、ぷるんとしていて最もさっぱりしている「ジェルタイプ」などです。一般的に、保湿力はクリーム>ジェルクリーム>ジェルの順に高くなる傾向があります。自分の肌質や好みに合わせて、朝はさっぱりしたジェル、夜はしっかり保湿するクリーム、といったように使い分けるのも良い方法です。
年代に合わせて選ぶ
年齢によって肌の状態や悩みは変化します。年代に合わせたケアを取り入れることで、より効果的なスキンケアが可能です。
10代・20代
皮脂分泌が活発で、ニキビやテカリに悩みやすい年代です。過剰な油分は避け、水分補給を重視したさっぱりタイプのクリームやジェルがおすすめです。ニキビ予防のために、「ノンコメドジェニックテスト済み」の製品や、肌荒れ防止成分が配合されたものを選ぶと良いでしょう。
30代・40代以降
肌の水分量やハリが低下し始め、乾燥、小じわ、シミ、たるみといったエイジングサインが気になりだす年代です。保湿を徹底することはもちろん、ナイアシンアミドやレチノールといったエイジングケア成分が配合された、高機能なクリームへの切り替えを検討しましょう。肌にハリと潤いを与え、若々しい印象を保つサポートをします。
UVカットなどの付加機能で選ぶ
忙しい朝のスキンケアを効率化したい方には、付加機能を持つクリームが便利です。
UVカット機能(SPF/PA表示)のあるクリームなら、保湿と紫外線対策を一度に済ませることができます。日中の外出が多い方には特におすすめです。また、化粧水・美容液・乳液・クリームなどの役割を一つにまとめた「オールインワンタイプ」も、手軽にスキンケアを始めたい初心者や、時間をかけたくない方に最適な選択肢です。
続けやすい価格帯で選ぶ
スキンケアは毎日続けることに意味があります。無理なく継続できる価格帯の製品を選ぶことも大切なポイントです。
プチプラ・ドラッグストア
1,000円~3,000円程度の価格帯で、ドラッグストアやバラエティショップで手軽に購入できます。コストパフォーマンスに優れており、日常使いに最適です。最近では、プチプラでも高品質な成分を配合した製品が増えているため、初心者から上級者まで満足できる選択肢が豊富にあります。
デパコス・高級ブランド
5,000円以上の価格帯が中心で、百貨店のカウンターやブランド公式サイトなどで購入できます。独自の先端技術や希少な美容成分を配合していることが多く、特定の肌悩みに深くアプローチしたい場合や、スペシャルケアとして取り入れたい場合におすすめです。上質なテクスチャーや香りなど、使うたびに満足感を得られるのも魅力です。
これらの選び方を参考に、自分の肌とライフスタイルに最適なクリームを見つけ出し、日々のスキンケアを楽しみながら、理想の肌を目指しましょう。
メンズスキンケアクリームおすすめ20選
ここからは、前述の選び方を踏まえ、数ある製品の中から厳選したメンズスキンケアクリームを「プチプラ」と「デパコス」に分けて合計20アイテムご紹介します。べたつかない使用感を重視しつつ、様々な肌質や悩みに対応できるラインナップを揃えました。それぞれの特徴を比較しながら、あなたのための特別な一品を見つけてください。
※商品の情報(成分、内容量など)は記事執筆時点のものです。最新の情報は各ブランドの公式サイトにてご確認ください。
【プチプラ】ドラッグストアで手軽に買えるおすすめ10選
まずは、コストパフォーマンスに優れ、日々のケアに気軽に取り入れられるプチプラクリームを10品ご紹介します。スキンケア初心者の方や、手軽に始めたい方に最適です。
① ニベアメン クリーム
【特徴】
男性の肌研究に基づいて開発された、全身に使えるスキンケアクリームの定番。ベタつかず、肌にスーッと馴染む心地よい使用感が魅力です。保湿成分としてグリセリンを配合し、肌にうるおいを与え、乾燥や肌荒れを防ぎます。髭剃り後のデリケートな肌にも優しく、カミソリ負け対策としても効果的。落ち着きのあるウッディな香りで、スキンケアの時間を心地よく演出します。ドラッグストアで手軽に入手できる手頃さも人気の理由です。
【こんな人におすすめ】
・スキンケア初心者で何から使えばいいか分からない方
・顔だけでなく体や手の乾燥も気になる方
・コストパフォーマンスを重視する方
項目 | 内容 |
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ブランド | ニベアメン |
主な保湿成分 | グリセリン |
テクスチャー | なめらかなクリーム |
香り | 微香性(ウッディ系) |
② 無印良品 薬用リンクルケアクリームマスク
【特徴】
シワ改善の有効成分として注目されるナイアシンアミドを配合した医薬部外品のクリーム。乾燥が気になる肌にうるおいを与え、目元や口元などの気になるシワを改善します。こっくりとした濃厚なテクスチャーでありながら、肌に伸ばすとべたつかずに密着。夜、スキンケアの最後にパックのように厚めに塗る「クリームマスク」としての使用も推奨されています。無香料・無着色・無鉱物油・弱酸性・アルコールフリーで、肌への優しさも考慮されています。
【こんな人におすすめ】
・30代以降でエイジングサインが気になり始めた方
・乾燥による小じわを目立たなくしたい方
・コストを抑えながら本格的なシワ改善ケアをしたい方
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | 無印良品 |
主な有効成分 | ナイアシンアミド |
テクスチャー | こっくりしたクリーム |
香り | 無香料 |
③ UNO(ウーノ) クリームパーフェクション
【特徴】
化粧水・乳液・美容液・クリーム・マスクの5役をこなす、高機能オールインワンジェルクリーム。洗顔後はこれ一つでスキンケアが完了するため、忙しい男性や面倒な手間を省きたい方に最適です。2種のヒアルロン酸やオイルコントロールパウダーを配合し、「Wヒアルロン酸」によるうるおい補給と、テカリ・ベタつき防止を両立。みずみずしいジェル状のクリームが肌に素早く浸透し、しっとりするのに表面はサラサラな仕上がりを実現します。
【こんな人におすすめ】
・スキンケアの時間を短縮したい方
・テカリやベタつきが気になる脂性肌・混合肌の方
・手軽に保湿ケアを始めたい初心者の方
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | UNO(ウーノ) |
主な保湿成分 | ヒアルロン酸Na、アセチルヒアルロン酸Na |
テクスチャー | みずみずしいジェルクリーム |
香り | 微香性(シトラスグリーン) |
④ LUCIDO(ルシード) 薬用 トータルケアクリーム
【特徴】
40代からの男性の肌悩みに着目して開発された医薬部外品のトータルケアクリーム。年齢とともに気になるシミ、シワ、カサつき、ハリ低下、くすみといった5つの悩みに1品で対応します。美白有効成分「トラネキサム酸」がシミの元となるメラニンの生成を抑え、シワ改善・ハリを与える有効成分「ナイアシンアミド」を配合。さらに、コエンザイムQ10などの保湿成分が肌にうるおいとハリを与えます。ベタつかず、肌にスーッとなじむ使用感も魅力です。
【こんな人におすすめ】
・40代以降で複数のエイジングサインに悩んでいる方
・シミ予防とシワ改善を同時に行いたい方
・ベタつかないエイジングケア製品を探している方
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | LUCIDO(ルシード) |
主な有効成分 | トラネキサム酸、ナイアシンアミド |
テクスチャー | なめらかなクリーム |
香り | 無香料 |
⑤ ORBIS Mr.(オルビスミスター) フェイシャル ナイトクリーム
【特徴】
睡眠中の肌に着目した、夜用の保湿クリーム。日中に受けた紫外線や乾燥などのダメージをケアし、うるおいに満ちたハリ肌へと導きます。特徴的なのは、肌に塗布するとパシャっと弾けるように広がる「メルティーシナジー処方」。クリームの保湿力とジェルのようなみずみずしさを両立し、ベタつかずに肌のすみずみまでうるおいを届けます。翌朝の肌がもっちりと潤い、コンディションが整うのを実感できるはずです。
【こんな人におすすめ】
・夜のスキンケアでしっかり保湿したい方
・クリームのベタつきが苦手な方
・翌朝の肌のコンディションを整えたい方
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | ORBIS Mr.(オルビスミスター) |
主な保湿成分 | グリセリン、BG |
テクスチャー | みずみずしいジェルクリーム |
香り | 無香料 |
⑥ Rosette(ロゼット) Ms.White 薬用ブライトニングジェル
【特徴】
シミ対策に特化した、男性向けの薬用美白ジェルクリーム。美白有効成分「トラネキサム酸」と肌あれ防止有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」のW有効成分を配合。メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぎながら、日々のシェービングなどによる肌荒れもケアします。みずみずしいジェルタイプで、ベタつかずにさっぱりと使えるため、脂性肌の方や夏のスキンケアにも最適です。保湿成分として3種のヒアルロン酸も配合し、美白ケアと保湿を両立します。
【こんな人におすすめ】
・紫外線によるシミやそばかすが気になる方
・ニキビ跡の色素沈着をケアしたい方
・さっぱりとした使用感の美白製品を探している方
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | Rosette(ロゼット) |
主な有効成分 | トラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウム |
テクスチャー | みずみずしいジェル |
香り | フレッシュシトラスの香り |
⑦ Curel(キュレル) 潤浸保湿フェイスクリーム
【特徴】
乾燥性敏感肌のために開発された、低刺激性の保湿クリーム。肌の必須成分「セラミド」の働きを補い、うるおいを与える「潤浸保湿セラミド機能成分」と、肌荒れを防ぐ消炎剤(有効成分)を配合。外部刺激から肌を守るバリア機能を助け、ふっくらと吸いつくような潤いに満ちた肌を保ちます。非常にのびが良く、しっとりするのにベタつかない使い心地で、男女問わず多くのファンを持つ製品です。
【こんな人におすすめ】
・肌がデリケートで刺激を感じやすい敏感肌の方
・カサつきや粉吹きが気になるほどの乾燥肌の方
・季節の変わり目などで肌が揺らぎやすい方
項目 | 内容 |
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ブランド | Curel(キュレル) |
主な有効成分 | アラントイン |
テクスチャー | ふわっと軽いクリーム |
香り | 無香料 |
⑧ DHC MEN オールインワン モイスチュアジェル
【特徴】
美容保湿成分コエンザイムQ10やコラーゲン、梅果実エキスなどを配合した、多機能なオールインワンジェル。洗顔後の保湿、髭剃り後のアフターシェーブ、そして身体にも使える便利なアイテムです。アルコールやメントールを配合していないため、髭剃り後の肌にもヒリヒリしにくく、優しくケアできます。ベタつかず、肌にハリとうるおいを与え、年齢とともに気になる肌のコンディションを整えます。アロマの香りでリラックス効果も期待できます。
【こんな人におすすめ】
・1本で手軽にエイジングケアまで済ませたい方
・アルコールフリーの優しい使い心地を求める方
・髭剃り後の保湿ケアを重視する方
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | DHC MEN |
主な保湿成分 | コエンザイムQ10、コラーゲン |
テクスチャー | なめらかなジェル |
香り | アロマティックシトラスの香り |
⑨ NALC(ナルク) 薬用ヘパリンミルクローション
【特徴】
乾燥肌治療薬にも用いられる保湿有効成分「ヘパリン類似物質」を配合した、顔・からだ用の薬用ミルクローション。高い保湿力で肌の水分保持機能を高め、乾燥や肌荒れを防ぎます。さらに、肌荒れ防止の有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」も配合。乳液のような滑らかなテクスチャーで、ベタつかずに全身にスルスルと伸ばせます。アルコールや着色料などを使用しない低刺激処方で、敏感肌の方や赤ちゃんにも使える優しさが特徴です。
【こんな人におすすめ】
・何を塗っても乾燥してしまうほどの乾燥肌・敏感肌の方
・アトピー肌などで保湿剤を探している方
・顔だけでなく全身の保湿ケアをしたい方
項目 | 内容 |
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ブランド | NALC(ナルク) |
主な有効成分 | ヘパリン類似物質、グリチルリチン酸ジカリウム |
テクスチャー | なめらかなミルクローション |
香り | 無香料 |
⑩ Nature&Co(ネイチャーアンドコー) ボタニカル スキンケアクリーム
【特徴】
オーガニック認証のシアバターをはじめとするボタニカル由来の保湿成分を配合したスキンケアクリーム。肌にうるおいを閉じ込め、乾燥から守ります。天然香料を100%使用したリラックスハーバルグリーンの香りが、心地よいスキンケアタイムを演出。こっくりとしたテクスチャーながら、肌に溶け込むようになじみ、ベタつきを残しません。自然派・オーガニックコスメに興味がある男性におすすめのアイテムです。
【こんな人におすすめ】
・植物由来の成分にこだわりたい方
・オーガニックな香りでリラックスしたい方
・しっとりするのにベタつかないクリームを求める方
項目 | 内容 |
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ブランド | Nature&Co(ネイチャーアンドコー) |
主な保湿成分 | シアバター、オリーブ果実油 |
テクスチャー | こっくりしたクリーム |
香り | リラックスハーバルグリーンの香り |
【デパコス】特別なケアにおすすめの高級クリーム10選
次に、先進の皮膚科学やこだわりの美容成分を凝縮したデパコス(デパートコスメ)のクリームを10品ご紹介します。価格は上がりますが、その分、使用感や効果への満足度も高い製品が揃っています。自分へのご褒美や、特定の肌悩みを集中的にケアしたい方に最適です。
① Kiehl’s(キールズ) クリーム UFC
【特徴】
世界中で愛され続けているキールズのアイコン的存在の保湿クリーム。驚くほど軽やかなテクスチャーで、まるで乳液のようにスッと肌になじみ、うるおいを長時間キープします。主要成分のオリーブ由来のスクワランが肌のバリア機能をサポートし、南極の氷河に生息する微生物から抽出した保湿成分が、過酷な環境下でも肌の水分を保ちます。季節を問わず、あらゆる肌タイプに使える万能クリームとして、男女問わず絶大な人気を誇ります。
【こんな人におすすめ】
・ベタつかないのに高保湿なクリームを探している全ての方
・季節や肌質問わず使える定番の保湿クリームが欲しい方
・デパコス入門として信頼できる一品を探している方
項目 | 内容 |
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ブランド | Kiehl’s(キールズ) |
主な保湿成分 | スクワラン、アンタークチシン |
テクスチャー | ふわっと軽いクリーム |
香り | 無香料 |
② SHISEIDO MEN(シセイドウ メン) ハイドレーティング クリーム
【特徴】
資生堂の長年の男性皮膚科学研究の成果が詰まった高機能保湿クリーム。乾燥や肌荒れ、環境ストレスによるダメージを防ぎ、生きいきとした健やかな肌へと導きます。なめらかでコクのあるクリームが肌に素早く浸透し、約48時間うるおいを持続させると謳われています。ベタつかないのに、内側からしっかり潤う感覚は、まさに資生堂の技術力の賜物。洗練されたパッケージデザインも魅力の一つです。
【こんな人におすすめ】
・乾燥による小じわや肌のゴワつきが気になる方
・長時間うるおいが続く保湿力を求める方
・信頼の国内ブランドで本格的なケアをしたい方
項目 | 内容 |
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ブランド | SHISEIDO MEN(シセイドウ メン) |
主な保湿成分 | カルボキシメチルグルカンNa、ポリクオタニウム-51 |
テクスチャー | なめらかでコクのあるクリーム |
香り | フローラルグリーンの香り |
③ THREE(スリー) フォー・メン ジェントリング クリーム
【特徴】
天然由来成分にこだわったTHREEの男性向けラインのクリーム。ニアウリやベルガモットなどの精油をブレンドした、爽やかで奥行きのある香りが特徴です。肌にハリと弾力を与える植物エキスを豊富に配合し、年齢や環境の変化に揺らがない、しなやかな肌を目指します。リッチな感触のクリームが、肌の上でなめらかに伸び、ベタつかずに角質層に浸透。心地よい香りに包まれながら、リラックスしてスキンケアしたい方にぴったりの一品です。
【こんな人におすすめ】
・天然由来成分や精油の香りが好きな方
・心身ともにリフレッシュできるスキンケアを求めている方
・肌のハリ不足が気になり始めた方
項目 | 内容 |
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ブランド | THREE(スリー) |
主な保湿成分 | グリセリン、スクワラン、植物油 |
テクスチャー | リッチなクリーム |
香り | 天然精油の香り(ニアウリ、ベルガモットなど) |
④ CLINIQUE FOR MEN(クリニーク フォー メン) MX ハイドレーター 72
【特徴】
皮膚科学に基づいた製品開発を行うクリニークの、男性用保湿ジェルクリーム。独自の「オートリプレニッシング テクノロジー」を搭載し、肌が自ら潤う力をサポート。肌に水分を補給し続け、つけた瞬間から長時間、みずみずしさが続くとされています。オイルフリーの軽いジェルクリームなので、ベタつきが苦手な脂性肌や混合肌の方でも快適に使用できます。アレルギーテスト済み、100%無香料で、肌タイプを選ばない処方も魅力です。
【こんな人におすすめ】
・日中の乾燥や肌のつっぱり感が気になる方
・オイルフリーでさっぱり使える高保湿ジェルを探している方
・無香料で肌に優しい製品を選びたい方
項目 | 内容 |
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ブランド | CLINIQUE FOR MEN(クリニーク フォー メン) |
主な保湿成分 | ヒアルロン酸Na、アロエベラ葉水 |
テクスチャー | 軽いジェルクリーム |
香り | 無香料 |
⑤ BULK HOMME(バルクオム) THE FACE CREAM
【特徴】
メンズスキンケアブランドとして高い人気を誇るバルクオムのフェイスクリーム。「塗る」というより「潤いの膜でラッピングする」という発想で開発され、保湿成分を贅沢に配合しながらも、サラサラな肌触りを実現する独自処方が特徴です。スクワランオイルをベースに、肌なじみの良さと保湿力を追求。肌の水分を守り、乾燥ダメージから保護します。スタイリッシュなパッケージと、爽やかなフローラルフルーティの香りも、日々のスキンケアを特別な時間に変えてくれます。
【こんな人におすすめ】
・保湿はしたいけれど、とにかくベタつきたくない方
・サラサラの仕上がりを重視する方
・デザイン性の高いスキンケアアイテムを使いたい方
項目 | 内容 |
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ブランド | BULK HOMME(バルクオム) |
主な保湿成分 | スクワラン、グリセリルグルコシド |
テクスチャー | 軽やかで伸びの良いクリーム |
香り | フローラルフルーティの香り |
⑥ LAB SERIES(ラボ シリーズ) デイリー・レスキュー・クリーム
【特徴】
メンズスキンケアのパイオニア的存在であるラボ シリーズの保湿クリーム。肌が本来持つバリア機能をサポートし、乾燥などの外的環境から肌を守ります。軽やかなテクスチャーで、ベタつきを感じさせずに肌にすっと浸透。うるおいをしっかりと閉じ込めて、なめらかで健康的な印象の肌へと導きます。エイジングケアの第一歩として、長年多くの男性に支持され続けている信頼の一品です。
【こんな人におすすめ】
・エイジングケアを始めたい20代後半~30代の方
・ベタつかない定番のエイジングケアクリームを探している方
・実績と信頼のあるブランドを選びたい方
項目 | 内容 |
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ブランド | LAB SERIES(ラボ シリーズ) |
主な保湿成分 | グリセリン、ヒアルロン酸Na |
テクスチャー | 軽やかなクリーム |
香り | 爽やかな香り |
⑦ Aesop(イソップ) パセリ フェイシャル ハイドレーター
【特徴】
植物由来成分と科学の融合を追求するイソップの保湿クリーム。製品名にもなっているパセリシード(パセリ種子油)をはじめ、ホワイトティー(チャ葉エキス)やパンテノールなど、抗酸化成分を豊富に含む植物エキスを配合。都市環境のストレス要因から肌を守り、うるおいを与えて健やかに保ちます。リッチな感触ながら肌なじみが良く、しっとりとなめらかな肌に整えます。ハーブ系の独特で洗練された香りは、イソップ製品の大きな魅力です。
【こんな人におすすめ】
・植物由来の成分で肌をケアしたい方
・都会の環境ストレス(乾燥、大気汚染など)が気になる方
・ユニセックスで使えるおしゃれな保湿クリームを探している方
項目 | 内容 |
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ブランド | Aesop(イソップ) |
主な保湿成分 | パセリ種子油、チャ葉エキス、パンテノール |
テクスチャー | リッチな感触のクリーム |
香り | ハーバル、フローラル、フレッシュな香り |
⑧ POLA(ポーラ) B.A MEN ザ セラム
【特徴】
ポーラの最高峰エイジングケアライン「B.A」のメンズ用美容液・クリーム。1本で美容液とクリームの機能を兼ね備え、肌の全領域(角層)をケアするという先進の理論に基づいています。男性の肌の凹凸にもフィットし、ハリと弾力感のある、いきいきとした肌を目指します。濃密なセラムが肌に溶け込むようになじみ、後肌はベタつかずに引き締まった印象に。特別なケアを求める男性のための、ラグジュアリーな逸品です。
【こんな人におすすめ】
・本格的なエイジングケアに投資したい方
・ハリ不足やたるみといった悩みに集中的にアプローチしたい方
・最先端の皮膚科学に基づいたケアを体験したい方
項目 | 内容 |
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ブランド | POLA(ポーラ) |
主な保湿成分 | B.A MEN独自の複合保湿成分 |
テクスチャー | 濃密なセラム |
香り | ウッディ&アロマティックの香り |
⑨ SK-II スキンパワー クリーム
【特徴】
SK-II独自の天然由来成分「ピテラ™」を配合した、言わずと知れた高機能クリーム。厳選された複合成分「インフィニット パワー テクノロジー」を搭載し、肌のコンディションを整え、みなぎるようなハリのある肌へと導きます。こっくりとしたテクスチャーですが、肌にのせるとベルベットのようになめらかに伸び、ベタつきません。継続して使用することで、乾燥による小じわが目立たなくなり、キメの整ったクリアな素肌が期待できます。
【こんな人におすすめ】
・肌全体のコンディションを底上げしたい方
・キメの乱れやハリ不足が気になる方
・一度は使ってみたい、憧れのスキンケアを体験したい方
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | SK-II |
主な保湿成分 | ピテラ™(ガラクトミセス培養液) |
テクスチャー | なめらかでコクのあるクリーム |
香り | ほのかな自然な香り |
⑩ L’OCCITANE(ロクシタン) セドラ フェースジェル
【特徴】
南仏プロヴァンスの自然の恵みを製品に活かすロクシタンの、男性向け保湿ジェル。コルシカ島産のオーガニックセドラ(柑橘類)エキスを配合し、肌にうるおいを与えながら、テカリやベタつきを抑えてマットな肌に整えます。ぷるんとしたジェル状のテクスチャーが肌に清涼感を与え、瞬時にサラサラの肌へ。爽やかなセドラの香りがリフレッシュ効果をもたらし、朝のスキンケアに最適です。
【こんな人におすすめ】
・脂性肌で、とにかくさっぱりした使用感を求める方
・日中のテカリやベタつきを抑えたい方
・柑橘系の爽やかな香りが好きな方
項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | L’OCCITANE(ロクシタン) |
主な保湿成分 | セドラエキス |
テクスチャー | みずみずしいジェル |
香り | フレッシュなセドラの香り |
メンズスキンケアクリームの正しい使い方と順番
自分にぴったりの保湿クリームを見つけたら、次はその効果を最大限に引き出すための「正しい使い方」をマスターすることが重要です。どんなに高価で高機能なクリームでも、使い方や塗る順番が間違っていると、その効果は半減してしまいます。ここでは、スキンケアの基本に立ち返り、クリームを塗る最適なタイミングから、効果的な塗り方のコツまで、初心者でも簡単に実践できる方法をステップバイステップで解説します。
クリームを塗るベストなタイミング
保湿クリームを塗る最も効果的なタイミングは、1日2回、朝の洗顔後と夜の入浴・洗顔後です。肌は水分に触れると一時的に潤いますが、その後、水分が蒸発する際に肌内部のうるおいまで一緒に奪ってしまう「過乾燥」という状態に陥りやすくなります。特に洗顔後やお風呂上がりは、肌が無防備で最も乾燥しやすい瞬間です。そのため、タオルで顔の水分を優しく拭き取ったら、間髪を入れずにスキンケアを始めることが鉄則です。
- 朝のケアの目的: これから始まる1日の活動に備え、紫外線、乾燥、ホコリなどの外的刺激から肌を守ることが主な目的です。保湿クリームで保護膜を作ることで、日中のダメージを軽減し、肌のうるおいをキープします。UVカット機能付きのクリームを使えば、紫外線対策も同時に行えて効率的です。
- 夜のケアの目的: 睡眠中は、肌の細胞が生まれ変わり、日中に受けたダメージを修復する「ゴールデンタイム」です。夜のスキンケアは、この肌の再生プロセスをサポートし、栄養とうるおいをじっくりと補給することが目的となります。夜は、日中よりも少しリッチなテクスチャーのクリームや、エイジングケア成分が配合されたものを使うのもおすすめです。
基本のスキンケアステップ
保湿クリームは、スキンケアの最終ステップで使うのが基本です。アイテムを使う順番を正しく守ることで、それぞれのアイテムが持つ効果を最大限に発揮させることができます。基本のステップは「洗顔 → 化粧水 → 乳液・クリーム」の3段階です。
STEP1:洗顔
スキンケアの土台となるのが洗顔です。肌に残った古い角質、余分な皮脂、汗、ホコリなどを洗い流し、肌を清潔な状態に整えます。これにより、後から使う化粧水やクリームの浸透が良くなります。
ポイントは、洗顔料をしっかりと泡立て、泡をクッションにして肌の上を転がすように優しく洗うことです。ゴシゴシと擦る行為は、肌への摩擦となり、バリア機能を損なう原因になります。すすぎは、髪の生え際やフェイスラインに泡が残らないよう、人肌程度のぬるま湯で丁寧に行いましょう。
STEP2:化粧水
洗顔後の清潔な肌に、まず与えるべきは「水分」です。化粧水の役割は、肌に水分を補給し、角質層を柔らかくして、次に使うクリームの美容成分が浸透しやすい状態に整えることです。
適量(製品に記載されている量を参考に)を清潔な手に取り、顔全体に優しくなじませます。パンパンと叩き込むのではなく、手のひらで顔を包み込むようにハンドプレスし、じっくりと浸透させるイメージで行いましょう。乾燥が気になる部分には、重ね付けするのも効果的です。
STEP3:乳液・クリーム
スキンケアの総仕上げとなるのが、乳液またはクリームです。化粧水で与えた水分が蒸発してしまわないように、油分を含んだ膜で肌に「蓋」をするのが最大の役割です。これにより、肌のうるおいを長時間キープし、外部の刺激から肌を守ります。
さっぱりした仕上がりが好みなら乳液、しっかりとした保湿力を求めるならクリーム、というように肌質や季節、好みに合わせて選びます。基本的にはどちらか一方を使えば問題ありませんが、ひどい乾燥に悩む場合は、乳液をつけた後にクリームを重ねるという方法もあります。
クリームの効果的な塗り方
クリームをただ顔に塗るだけでなく、少しのコツを意識するだけで、その効果は格段にアップします。塗りムラを防ぎ、肌への負担を最小限に抑える効果的な塗り方をマスターしましょう。
適量を手に取る
まず、使用するクリームの適量を守ることが大切です。量が少なすぎると、肌全体に行き渡らず、十分な保湿効果が得られません。逆に多すぎると、肌に吸収されずに表面に残り、ベタつきやテカリ、毛穴詰まりの原因になります。
多くの製品では「パール粒大」が目安とされています。製品の推奨量を参考に、自分の肌の状態に合わせて微調整しましょう。
顔の5点に置く
手に取ったクリームを、いきなり顔全体に伸ばすのはNGです。塗りムラができやすくなるため、まずは「額」「両頬」「鼻」「あご」の5点にクリームを置きます。こうすることで、顔全体に均一にクリームを配分することができます。
内側から外側へ優しく伸ばす
5点に置いたクリームを、顔の中心から外側に向かって、指の腹を使って優しく伸ばしていきます。この時、絶対にゴシゴシと強く擦らないように注意してください。皮膚は非常にデリケートなため、強い摩擦はシワやたるみの原因になります。リンパの流れを意識して、優しく引き上げるように伸ばすと、マッサージ効果も期待できます。
乾燥が気になる部分は重ね付け
特に乾燥しやすい目元や口元、頬骨の高い部分などには、指先に少量クリームを取り、トントンと優しく叩き込むように重ね付けをします。これらの部位は皮膚が薄く、ダメージを受けやすいため、重点的にケアすることが大切です。
最後に、顔全体を両手のひらで優しく包み込むようにハンドプレスします。手のぬくもりでクリームの浸透が高まり、肌への密着感もアップします。この一手間を加えるだけで、ベタつきが抑えられ、しっとりとした仕上がりになります。
メンズスキンケアクリームに関するよくある質問
メンズスキンケアを始めようとする方や、すでに実践している方から寄せられることが多い質問に、Q&A形式でお答えします。疑問点を解消して、より自信を持ってスキンケアに取り組みましょう。
クリームと乳液の違いは?
クリームと乳液は、どちらも「化粧水で補給した水分に蓋をする」という基本的な役割は同じですが、最も大きな違いは「油分と水分のバランス」です。
乳液 (ミルク) | クリーム | |
---|---|---|
主な役割 | 水分と油分をバランス良く補給する | 水分の蒸発を防ぎ、油分をしっかり補う |
油分の量 | 少なめ | 多め |
テクスチャー | さらっとしていて、みずみずしい | こっくりとしていて、濃厚 |
保湿力 | やや軽め | 高い |
おすすめの肌質 | 脂性肌、混合肌、普通肌 | 乾燥肌、年齢肌 |
乳液は水分が多く、油分は比較的少なめに配合されています。そのため、テクスチャーはサラッとしており、軽い使用感が特徴です。肌に水分と適度な油分をバランス良く与えたい場合に適しています。
一方、クリームは乳液よりも油分が多く配合されており、こっくりとした濃厚なテクスチャーです。肌表面にしっかりとした保護膜を形成し、水分の蒸発を防ぐ「エモリエント効果」が非常に高いのが特徴です。
【使い分けのポイント】
- 肌質で選ぶ: 脂性肌や混合肌の方はさっぱり使える乳液、乾燥肌の方はしっかり保湿できるクリームが基本です。
- 季節で選ぶ: 湿度が高く汗をかきやすい夏は乳液、空気が乾燥する冬はクリーム、というように季節によって使い分けるのも賢い方法です。
- 併用する: ひどい乾燥が気になる場合は、全顔に乳液を塗った後、特に乾燥する目元や口元にだけクリームを重ね付けするという使い方も効果的です。
ニキビ肌やオイリー肌でもクリームは使うべき?
結論から言うと、使うべきです。 ただし、製品選びが非常に重要になります。
ニキビやテカリの原因は、過剰な皮脂だけにあるとは限りません。むしろ、肌内部の水分が不足しているために、肌が「これ以上水分を逃がすまい」と防御反応で皮脂を過剰に分泌している「インナードライ」の状態である可能性が高いのです。
この状態で「ベタつくから」と保湿ケアを怠ると、肌はさらに乾燥し、悪循環に陥ってしまいます。適切な保湿を行い、肌の水分と油分のバランスを整えることこそが、テカリやニキビの根本的な改善につながります。
【ニキビ肌・オイリー肌向けのクリーム選びのポイント】
- オイルフリー処方: 油分を含まない、または最小限に抑えた製品を選びましょう。
- ノンコメドジェニックテスト済み: ニキビの元(コメド)ができにくいことがテストで確認されている製品です。ニキビができやすい方はこの表記があるものを選ぶと安心です。
- ジェルタイプ・ジェルクリーム: さっぱりとした使用感で、肌に必要な水分を届けつつ、ベタつきにくいテクスチャーがおすすめです。
- 抗炎症成分配合: 有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」などが配合された医薬部外品は、ニキビや肌荒れの炎症を抑える効果が期待できます。
オールインワンジェルだけでは不十分?
一概に「不十分」とは言えません。オールインワンジェルは、スキンケアを手軽に、そして習慣化するための非常に優れたアイテムです。
【オールインワンジェルのメリット】
- 時短: 洗顔後これ1つでケアが完了するため、忙しい朝や疲れた夜に非常に便利です。
- 手軽さ: 何種類もアイテムを揃える必要がなく、コストを抑えられます。
- 継続しやすさ: 手間がかからないため、スキンケア初心者でも習慣にしやすいです。
【オールインワンジェルのデメリット】
- 専門性の限界: 化粧水、美容液、クリームなど、それぞれのアイテムが持つ専門的な機能(例:化粧水の水分補給力、美容液の集中ケア力、クリームの保護力)を1つで完璧にこなすのは難しい場合があります。
- 保湿力の物足りなさ: 特に乾燥肌の方や、冬場には保湿力が物足りなく感じることがあります。
- 肌悩みに合わせた調整がしにくい: 「今日は特に乾燥するからクリームを多めに」といった、その日の肌状態に合わせた微調整がしにくい側面があります。
【結論】
まずはオールインワンジェルからスキンケアを始めてみるのは、素晴らしい第一歩です。もし使っていく中で、「もっと保湿力が欲しい」「シワやシミにもっと集中的にアプローチしたい」といった具体的な悩みや要望が出てきたら、その時にオールインワンジェルの後にクリームや美容液をプラスする、あるいは個別のアイテムに切り替えるというステップアップを検討するのがおすすめです。
クリームのベタつきが苦手な場合はどうすればいい?
クリームのベタつきが苦手でスキンケアが続かない、という男性は非常に多いです。しかし、いくつかの工夫でこの不快感は大幅に軽減できます。
- ① テクスチャーを見直す: 最も効果的な対策です。こっくりしたクリームタイプではなく、みずみずしい「ジェルクリーム」や、さらにさっぱりした「ジェルタイプ」を選んでみましょう。オイルフリー処方の製品もおすすめです。
- ② 使用量を見直す: ベタつきの原因が、単純にクリームのつけすぎであるケースも少なくありません。推奨されている使用量(パール粒大など)を守り、もしそれでもベタつくなら、少し量を減らして調整してみてください。
- ③ 塗り方を見直す: クリームを塗った後、両手のひらで顔全体を優しく包み込む「ハンドプレス」を数十秒行いましょう。手のぬくもりでクリームの肌なじみが良くなり、表面に残るベタつきが軽減されます。
- ④ ティッシュオフする: どうしてもベタつきが気になる場合は、クリームを塗ってから数分後、ティッシュを顔に優しく乗せて、そっと剥がす「ティッシュオフ」を試してみてください。肌表面の余分な油分だけを取り除くことができます。ゴシゴシ擦るのは厳禁です。
これらの対策を試すことで、クリームの保湿効果はそのままに、快適なスキンケアを実現できるはずです。