40代向けメンズスキンケアおすすめ15選 シミ・シワ対策に効果的

40代向けメンズスキンケア、シミ・シワ対策に効果的

40代は、仕事では責任ある立場になり、プライベートでも人生の充実期を迎える男性が多い年代です。しかしその一方で、鏡を見るたびに増えていくシミや深くなるシワ、若い頃とは違う肌のコンディションに、戸惑いや悩みを抱えている方も少なくないでしょう。

「スキンケアなんて女性がやるもの」「面倒くさい」と感じていた方も、40代からのスキンケアは、単なる美容ではなく、清潔感を保ち、若々しくエネルギッシュな印象を維持するための自己投資と言えます。肌が健やかであることは、ビジネスシーンでの信頼感や、プライベートでの自信にも繋がります。

しかし、いざスキンケアを始めようと思っても、「何から手をつければいいのか分からない」「どんな商品を選べばいいのか見当もつかない」という壁にぶつかりがちです。メンズスキンケア市場は拡大を続け、多種多様な商品が溢れています。

この記事では、そんな40代男性が抱える特有の肌悩みを徹底的に解説し、悩みに合わせた最適なスキンケアアイテムの選び方から、具体的なおすすめ商品、正しいケアの手順、さらには生活習慣の見直しまで、網羅的にご紹介します。

この記事を読めば、40代の肌に本当に必要なケアが分かり、数ある商品の中から自分にぴったりの一本を見つけ出すことができるはずです。未来の自分のために、今日から始める本格メンズスキンケア。その第一歩を、この記事と共に踏み出しましょう。

40代男性の肌に共通する悩みとは?

40代男性の肌に共通する悩みとは?

20代や30代の頃とは明らかに違う肌の変化。それは気のせいではありません。40代の男性の肌は、加齢による内的な変化と、長年蓄積されてきた紫外線などの外的なダメージが複合的に絡み合い、様々なエイジングサイン(年齢に応じた肌の変化)として現れます。まずは、多くの40代男性が直面する代表的な肌悩みとその原因を深く理解することから始めましょう。自分の肌で何が起きているのかを知ることが、効果的な対策の第一歩です。

シミ・くすみ

ふと鏡を見たときに、頬骨の高い位置やこめかみに、以前はなかった茶色い斑点(シミ)を見つけて驚いた経験はありませんか。あるいは、顔全体がなんとなく暗く見え、「疲れてる?」と聞かれることが増えたと感じる方もいるかもしれません。これらは40-代の肌悩みの中でも特に深刻視されやすい「シミ」と「くすみ」です。

シミの主な原因は、長年にわたる紫外線ダメージの蓄積です。若い頃、日焼け止めを塗らずに屋外でスポーツやレジャーを楽しんだ経験が、時を経て肌表面に現れてきます。肌は紫外線を浴びると、自らを守るためにメラノサイトという細胞を活性化させ、メラニン色素を生成します。若い肌であれば、肌の生まれ変わりであるターンオーバーによって、メラニン色素は古い角質とともに自然に排出されます。

しかし、40代になると、このターンオーバーのサイクルが著しく遅くなる傾向にあります。通常約28日周期と言われるターンオーバーが、40代では40日以上かかることも。これにより、生成されたメラニンが排出しきれずに肌内部に蓄積し、やがて目に見えるシミとなって定着してしまうのです。

一方、「くすみ」は、シミのように局所的なものではなく、顔全体のトーンが暗く、透明感が失われた状態を指します。くすみにはいくつかのタイプがありますが、40代男性に多いのは以下の原因です。

  • メラニンぐすみ: ターンオーバーの乱れで排出されなかったメラニンが、肌全体に滞留して黒っぽく見える状態。
  • 血行不良ぐすみ: 加齢や生活習慣の乱れ、ストレスなどで血行が悪くなり、肌に十分な酸素や栄養が届かず、青黒く見える状態。
  • 乾燥ぐすみ: 肌の水分量が不足すると、キメが乱れて肌表面に凹凸ができ、光が乱反射して影ができて暗く見えます。
  • 糖化ぐすみ: 体内の余分な糖分がタンパク質と結びつき、「AGEs(最終糖化生成物)」という老化物質を生成する現象を糖化と呼びます。このAGEsが黄色や褐色であるため、肌が黄色っぽくくすんで見えます。

これらのシミやくすみは、見た目年齢を大きく引き上げ、不健康で疲れた印象を与えてしまうため、積極的なケアが求められます。

シワ・たるみ

目尻に刻まれた笑いジワ、眉間に寄る不機嫌そうなシワ、そして深く刻まれ始めたほうれい線。これらは、表情の癖だけでなく、肌のハリと弾力が失われたことによって現れる「シワ」です。また、フェイスラインがぼやけてきたり、頬の位置が下がってきたりする「たるみ」も、40代が直面する大きな悩みの一つです。

これらの原因は、肌の奥深くにある真皮層の構造変化にあります。真皮は、肌のハリを支える網目状のコラーゲン(膠原線維)と、その網を繋ぎとめるゴムのようなエラスチン(弾性線維)、そしてそれらの隙間を埋めるゼリー状のヒアルロン酸で構成されています。この構造が、肌の弾力とハリを保つマットレスのような役割を果たしています。

しかし、加齢とともに、コラーゲンやエラスチンを生成する線維芽細胞の働きが衰え、これらの成分は量的に減少するだけでなく、質的にも劣化・変性していきます。さらに、紫外線、特に肌の奥深くまで届くUVA(紫外線A波)は、このコラーゲンやエラスチンを破壊する酵素を活性化させ、ダメージを加速させます。

その結果、肌のマットレスは弾力を失い、一度できたシワが元に戻らなくなったり、重力に逆らえずに皮膚全体が垂れ下がったりするのです。特に、目元や口元は皮膚が薄く、動きが多いためシワができやすく、頬やあご周りは脂肪の重みも加わってたるみやすい部位です。

シワやたるみは、一度深く刻まれてしまうとセルフケアだけで完全に解消するのは難しいとされています。だからこそ、これ以上進行させないための予防ケアと、浅いシワのうちに働きかける早期のエイジングケアが非常に重要になります。

乾燥

「洗顔後に肌がつっぱる」「冬になると口元や頬がカサカサして粉を吹く」「髭剃り後に肌がヒリヒリする」。これらは典型的な乾燥のサインです。男性の肌は女性に比べて皮脂量が多いと思われがちですが、40代になると男性も皮脂分泌量が減少し、肌の水分保持能力が低下していきます。

肌の最も外側にある「角層」には、外部の刺激から肌を守り、内部の水分が蒸発するのを防ぐ「バリア機能」が備わっています。このバリア機能の主役となるのが、角層細胞の間をセメントのように埋めている「細胞間脂質(その約半分がセラミド)」と、角層細胞内にある「天然保湿因子(NMF)」です。

しかし、加齢によってこれらの保湿成分は自然と減少していきます。バリア機能が低下した肌は、水分がどんどん蒸発して乾燥が進むだけでなく、外部からのアレルゲンや紫外線などの刺激を受けやすくなり、肌荒れや赤み、かゆみといったトラブルを引き起こす悪循環に陥ります。

さらに、乾燥は「小ジワ」の直接的な原因にもなります。肌表面が乾燥してキメが乱れることで、浅く細かいシワ(乾燥小ジワ)が発生します。この段階であれば、しっかりと保湿ケアをすることで目立たなくすることが可能ですが、放置すると深く刻まれたシワへと進行してしまう可能性があります。40代のスキンケアにおいて、保湿はすべての基本であり、最も重要なケアと位置づけられます。

テカリ・べたつき

「40代になっても、お昼過ぎには額や鼻がテカテカになる」という悩みを持つ男性も少なくありません。一見、脂性肌(オイリー肌)のように思えますが、実はその多くが「インナードライ」である可能性を疑う必要があります。

インナードライとは、肌の内部(角層)は乾燥しているのに、肌の表面は皮脂でべたついている状態を指します。これは、肌が内部の水分不足を感知し、これ以上水分を蒸発させまいと、防御反応として皮脂を過剰に分泌してしまうために起こる現象です。

つまり、テカリやべたつきの根本原因は「乾燥」なのです。この状態を脂性肌と勘違いして、あぶらとり紙で頻繁に皮脂を取り除いたり、洗浄力の強い洗顔料でゴシゴシ洗ったりすると、肌はさらに乾燥し、もっと多くの皮脂を分泌しようとする悪循環に陥ってしまいます。

インナードライの見分け方としては、「肌はべたついているのに、洗顔後につっぱり感がある」「頬や口元はカサつくのに、Tゾーン(額・鼻)はテカる」といった特徴が挙げられます。

40代のテカリ対策は、皮脂を取り除くことではなく、しっかり水分を補給して肌の水分と油分のバランスを整えることが正解です。適切な保湿ケアによって肌内部がうるおいで満たされれば、過剰な皮脂分泌は自然と落ち着いていきます。この逆説的なアプローチを理解することが、テカリ・べたつき悩みからの脱却に繋がります。

40代メンズスキンケアアイテムの選び方

自分の肌悩みを理解したら、次はその悩みを解決するための武器、つまりスキンケアアイテムを選ぶステップです。しかし、ドラッグストアやオンラインストアには無数の商品が並び、どれを選べば良いか迷ってしまうでしょう。ここでは、40代男性が後悔しないための、戦略的なアイテム選びのポイントを詳しく解説します。

肌の悩みに合わせた成分で選ぶ

スキンケアアイテム選びで最も重要なのは、自分の肌悩みに直接アプローチできる「有効成分」や「機能性成分」が配合されているかを確認することです。商品のパッケージや広告のイメージだけでなく、裏面の成分表示を見る習慣をつけましょう。ここでは、代表的な悩み別に、注目すべき成分を紹介します。

シミ・くすみ対策には「美白有効成分」

シミやくすみが気になるなら、「美白」や「ホワイトニング」と表示された医薬部外品(薬用化粧品)を選ぶのが近道です。これらには、厚生労働省が「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」効果を承認した「美白有効成分」が配合されています。

美白有効成分 主な働き 特徴
ビタミンC誘導体 メラニンの生成抑制、できてしまったメラニンの還元、抗酸化作用 汎用性が高く、ハリ・弾力ケアも期待できる。安定性が高い誘導体の形になっている。
トラネキサム酸 メラノサイト活性化因子の働きを阻害 肌荒れ防止効果も期待でき、敏感肌にも比較的使いやすい。
アルブチン チロシナーゼ(メラニンを作る酵素)の働きを阻害 メラニン生成の初期段階にアプローチ。比較的刺激が少ないとされる。
コウジ酸 チロシナーゼの活性を抑制 日本酒の杜氏の手が白いことから発見された成分。黄ぐすみにもアプローチ。
プラセンタエキス メラニン生成抑制、ターンオーバー促進 アミノ酸やビタミン、ミネラルを豊富に含み、総合的な美肌効果が期待できる。

これらの成分は、それぞれアプローチの仕方が異なります。例えば、ビタミンC誘導体はシミ予防だけでなく、抗酸化作用によるエイジングケアや、コラーゲン生成サポートによるハリ感アップも期待できるため、複合的な悩みを抱える40代には特におすすめです。肌が敏感で荒れやすい方は、抗炎症作用も併せ持つトラネキサム酸が配合されたものを選ぶと良いでしょう。自分の肌状態や、シミ以外の悩みも考慮して成分を選ぶことが、満足度の高いケアに繋がります。

シワ・たるみ対策には「エイジングケア成分」

「エイジングケア」とは、年齢に応じたお手入れのことを指します。シワやたるみが気になる場合は、肌にハリや弾力を与えたり、シワを改善したりする効果が期待できる成分に注目しましょう。

特に、本気でシワを改善したいのであれば、「シワ改善」の効果が認められた医薬部外品を選ぶのが最も効果的です。代表的な有効成分が「ナイアシンアミド」と「レチノール」です。

エイジングケア成分 主な働き 特徴
レチノール(ビタミンA) ターンオーバー促進、コラーゲン生成サポート シワ改善有効成分。効果が期待できる分、刺激を感じやすい(A反応)。少量から試すのがおすすめ。
ナイアシンアミド シワ改善、美白、バリア機能サポート シワ改善と美白のW効果が認められた有効成分。1つの成分で複数の悩みにアプローチ可能。刺激が少なく使いやすい。
コラーゲン・エラスチン 保湿、肌表面のハリ感向上 肌にもともと存在する成分。化粧品では主に保湿成分として働き、肌表面をうるおいで満たし、ふっくら見せる。
ペプチド コラーゲン生成サポートなど アミノ酸が結合したもの。様々な種類があり、ハリ・弾力ケアに使われる。「塗るボトックス」と呼ばれる成分も。

ナイアシンアミドは、シワ改善だけでなく美白効果も認められているため、シミとシワの両方が気になる40代男性にとって非常に魅力的な成分です。刺激も少ないため、エイジングケア初心者にもおすすめです。一方、レチノールは高い効果が期待できる反面、人によっては赤みや皮むけといった「A反応」が出ることがあります。使用する際は、低濃度のものから少量ずつ、夜のみ使用するなど、肌の様子を見ながら慎重に始めることが大切です。

乾燥対策には「高保湿成分」

肌の乾燥は、あらゆる肌トラブルの引き金になります。カサつき、つっぱり、小ジワ、さらにはインナードライによるテカリまで、その対策の基本は「保湿」です。保湿力の高いスキンケアアイテムを選ぶ際は、以下の成分が配合されているかチェックしましょう。

高保湿成分 主な働き 特徴
セラミド 角層の水分保持、バリア機能のサポート 肌本来の保湿機能の要。乾燥肌には最も重要な成分の一つ。特に肌なじみが良い「ヒト型セラミド」がおすすめ。
ヒアルロン酸 高い保水力で肌表面にうるおいを与える 1gで6リットルもの水分を抱え込む。しっとりとした使用感。
コラーゲン 保湿、肌表面のハリ感向上 肌をなめらかに整える。
グリセリン 水分を吸着し、肌にうるおいを供給 多くの化粧品に配合されている基本的な保湿成分。
アミノ酸 天然保湿因子(NMF)として角層の水分を保つ 肌なじみが良く、さっぱりとした使用感のものも多い。

特に注目したいのが「セラミド」です。セラミドは、肌のバリア機能を司る細胞間脂質の主成分であり、水分をサンドイッチ状に挟み込んで逃がさないという強力な水分保持力を持っています。加齢とともに減少するセラミドを化粧品で補うことは、乾燥肌の根本的な改善に繋がります。成分表示に「セラミドNP」「セラミドAP」などと記載されている「ヒト型セラミド」は、人間の肌にあるセラミドと構造が似ており、肌なじみが良く高い保湿効果が期待できます。

毎日続けやすい価格や使用感で選ぶ

どんなに高価で優れた成分が配合されていても、スキンケアは継続しなければ意味がありません。肌のターンオーバーの周期を考えても、効果を実感するには最低でも1ヶ月以上、エイジングケアであれば3ヶ月〜半年は使い続けることが推奨されます。

そのため、無理なく購入し続けられる価格帯であることは、非常に重要な選択基準です。高価な美容液をたまにしか使わないよりも、手頃な価格の化粧水と乳液を毎日たっぷり使う方が、肌にとってはよほど効果的です。まずは1本あたり1,500円〜4,000円程度の価格帯から、自分の肌に合いそうなものを探してみるのが良いでしょう。

また、毎日気持ちよく使える「使用感」も継続のためには欠かせません。

  • テクスチャー(質感): ベタつきが苦手な男性は多いでしょう。その場合は、さっぱりとした液体タイプや、みずみずしいジェルタイプがおすすめです。逆に、しっかりとした保湿感を求めるなら、とろみのあるローションやこっくりとしたクリームタイプが適しています。
  • 香り: スキンケアの時間は、一日の疲れを癒すリラックスタイムにもなり得ます。無香料のものを選ぶのも良いですが、天然精油の爽やかなシトラスの香りや、落ち着いたウッド系の香りなど、自分の好みの香りを見つけることで、毎日のケアが楽しみになる効果も期待できます。

多くのブランドがトライアルセットやお試しサイズを用意しています。気になる商品があれば、まずはそういったもので価格や使用感を確かめてから本製品を購入するのが賢い方法です。

手軽にケアしたいならオールインワンタイプを選ぶ

「スキンケアは重要だと分かったけど、化粧水、乳液、美容液と何本も使うのはやっぱり面倒…」。そんなスキンケア初心者や、忙しくて時間をかけられない40代男性の強い味方となるのが「オールインワンタイプ」です。

オールインワンアイテムは、その名の通り、化粧水(水分補給)、美容液(悩みへのアプローチ)、乳液・クリーム(油分でフタをする)といった複数の機能を1本に集約したものです。

【オールインワンのメリット】

  • 圧倒的な時短: 洗顔後、これ一つでケアが完了するため、数秒〜数十秒でスキンケアが終わります。
  • 手軽さ: 何をどの順番で使えばいいか悩む必要がなく、初心者でも迷わず始められます。
  • コストパフォーマンス: 複数のアイテムを個別に購入するよりも、結果的に費用を抑えられる場合があります。

【オールインワンのデメリット】

  • 微調整が難しい: 肌の状態に合わせて水分と油分のバランスを細かく調整するのは困難です。
  • 効果のマイルドさ: 複数の機能を持つ分、一つの悩みに特化した単品アイテムと比較すると、効果が穏やかな場合があります。

このようにメリット・デメリットはありますが、「まずはスキンケアを習慣化する」という第一のハードルを越えるためには、オールインワンは最適な選択肢と言えるでしょう。最近では、シワ改善や美白効果のある有効成分を配合した高機能なオールインワンも増えており、手軽さと効果を両立したいというニーズにも応えられるようになっています。

敏感肌の人は低刺激処方のものを選ぶ

長年の髭剃りによるダメージの蓄積や、加齢によるバリア機能の低下により、40代になってから肌が敏感になったと感じる男性も少なくありません。カミソリ負けをしやすくなったり、特定の化粧品でヒリヒリしたりする場合は、肌への優しさを考慮したアイテム選びが必要です。

敏感肌の方は、以下のポイントをチェックしてみてください。

  • 「敏感肌向け」「低刺激処方」といった表記があるか。
  • 「アレルギーテスト済み」「スティンギングテスト済み」などの第三者機関によるテストが行われているか。(※ただし、すべての人にアレルギーや皮膚刺激が起こらないというわけではありません。)
  • 刺激となりうる可能性のある成分が少ないか: アルコール(エタノール)、合成香料、合成着色料、パラベン(防腐剤)、鉱物油などが、人によっては刺激になることがあります。これらの成分を配合していない「フリー処方」を謳った製品も多くあります。

ただし、これらの成分が必ずしも悪いわけではなく、製品の品質保持や使用感向上のために必要な場合もあります。大切なのは、自分の肌がどの成分に反応しやすいかを知り、それを避けることです。初めて使う製品は、本格的に顔に塗る前に、腕の内側など皮膚の柔らかい部分でパッチテストを行い、赤みやかゆみが出ないか確認するとより安心です。

【2024年最新】40代向けメンズスキンケアおすすめ15選

ここからは、これまで解説してきた選び方のポイントを踏まえ、40代男性の様々な肌悩みに応える、今注目のおすすめスキンケアアイテムを15種類、厳選してご紹介します。各商品の特徴や価格、どんな人におすすめかを詳しく解説しますので、ぜひあなたの肌に合う一本を見つける参考にしてください。

① オルビス ミスター ローション

ベタつくのにカサつく、複雑な男性肌のための高機能ローション
オルビス ミスターシリーズは、男性特有の複合的な肌悩みに着目して開発されました。このローションの最大の特徴は、肌にのせるとパシャっと弾ける「クラッシュジュレ感触」。ベタつきが苦手な男性でも心地よく使える、みずみずしいテクスチャーでありながら、肌の奥(角層)まで素早く浸透し、高い保湿力を発揮します。うるおいで満たすことで肌の水分・油分バランスを整え、テカリと乾燥の両方にアプローチします。

こんな人におすすめ

  • インナードライで、テカリと乾燥の両方が気になる人
  • スキンケアのベタつきが苦手な人
  • シンプルながらも高い保湿力を求める人
項目 内容
タイプ 化粧水(ローション)
主な有効成分 グリチルリチン酸2K(肌荒れ防止)
主な保湿成分 加水分解ヒアルロン酸、加水分解コラーゲン
内容量 150mL
参考価格 2,200円(税込)
参照 オルビス公式サイト

② バルクオム THE TONER

“THE BASIC”を追求。美容成分で肌を整える低刺激化粧水
メンズスキンケアブランドとして高い知名度を誇るバルクオム。THE TONERは、豊富な美容成分と、肌への優しさを両立した化粧水です。日本の「出雲の玉造温泉水」を配合し、肌にうるおいとハリを与えます。また、水分を一定に保つ性質を持つ「グリセリルグルコシド」などが、乾燥しがちな男性の肌の水分バランスをサポート。シェービング後のデリケートな肌にも使いやすい低刺激処方で、フローラルフルーティーの爽やかな香りも人気です。

こんな人におすすめ

  • 乾燥肌や敏感肌で、肌に優しい化粧水を探している人
  • スキンケアにリラックスできる香りを求める人
  • ブランドのコンセプトや世界観も重視したい人
項目 内容
タイプ 化粧水(ローション)
主な保湿成分 グリセリルグルコシド、温泉水、リンゴ果実培養細胞エキス
内容量 200mL
参考価格 3,300円(税込)
参照 BULK HOMME公式サイト

③ クワトロボタニコ ボタニカル ローション & アフターシェーブ

1本で化粧水と美容液、アフターシェーブまで。大人のための多機能ローション
「枯れない男の肌メンテ」をコンセプトに、植物の力に着目したブランド。このアイテムは、化粧水と美容液の機能を併せ持ち、洗顔や髭剃り後の肌を1本で整えます。4種の植物エキス(ビルベリー葉エキス、オウゴン根エキス、チガヤ根エキス、チャ葉エキス)が肌を引き締め、ハリを与えます。とろみのあるテクスチャーが乾燥から肌を守り、ベルガモットとローズマリーの精油による爽やかな香りが心地よいスキンケアタイムを演出します。

こんな人におすすめ

  • 乾燥による小ジワやハリ不足が気になる人
  • 髭剃り後のケアも一緒に済ませたい人
  • 手軽さとエイジングケアを両立させたい人
項目 内容
タイプ 化粧水・美容液
主な保湿・整肌成分 ビルベリー葉エキス、オウゴン根エキス、チガヤ根エキス
内容量 115mL
参考価格 2,200円(税込)
参照 クワトロボタニコ公式サイト

④ 無印良品 エイジングケア化粧水

天然由来成分にこだわった、始めやすいエイジングケア化粧水
無印良品のエイジングケアシリーズは、岩手県釜石の天然水を使用し、ザクロやキイチゴなど10種の天然美肌成分と、ヒアルロン酸やコラーゲンなど5種の機能成分を配合。乾燥やエイジングサインが気になる肌に、しっとりとしたうるおいとハリを与えます。手頃な価格帯ながら、エイジングケアに必要な成分をしっかりと配合しており、コストパフォーマンスの高さが魅力です。

こんな人におすすめ

  • エイジングケアを始めたいが、何から使えばいいか分からない人
  • コストを抑えつつ、質の良いスキンケアをしたい人
  • 肌に優しい天然由来成分にこだわりたい人
項目 内容
タイプ 化粧水(ローション)
主な機能成分 ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン
主な天然美肌成分 ザクロ果実エキス、キイチゴ果汁、ローズ水など
内容量 200mL
参考価格 1,490円(税込)
参照 無印良品公式サイト

⑤ N organic HOMME ローション

癒しの香りと確かな保湿力。肌と心を整えるオーガニックローション
自然派コスメブランドN organicのメンズライン。乾燥しやすく、皮脂も出やすい男性の肌質に合わせて、保湿成分と整肌成分をバランス良く配合。肌荒れを防ぎながら、ハリとツヤのある肌へと導きます。最大の特徴は、シトラス系の精油をブレンドした、深呼吸したくなるような心地よい香り。毎日のスキンケアが、忙しい日常から解放されるリフレッシュの時間になります。

こんな人におすすめ

  • 乾燥とテカリのどちらも気になる混合肌の人
  • オーガニックやナチュラルなコスメが好きな人
  • スキンケアの時間でリラックスしたい人
項目 内容
タイプ 化粧水(ローション)
主な保湿・整肌成分 カミツレ花エキス、セージ葉エキス、トウキンセンカ花エキス
内容量 100mL
参考価格 3,960円(税込)
参照 N organic公式サイト

⑥ ファンケル メン オールインワン スキンコンディショナー

化粧液・乳液・美容液を1本に凝縮。手軽に本格エイジングケア
多忙な男性のために開発された、1本で3役をこなすオールインワンタイプのスキンコンディショナー。とろみのあるジェル状のテクスチャーが肌に素早く馴染み、うるおいを長時間キープします。エイジングケア成分として「サポニン」や「コメ発酵液」を配合し、ハリ不足や乾燥といった年齢肌の悩みにアプローチ。防腐剤や香料などを使用しない無添加処方も特徴です。

こんな人におすすめ

  • とにかく手軽にスキンケアを済ませたい人
  • 乾燥による肌のゴワつきやハリ不足が気になる人
  • 肌への刺激が少ない製品を選びたい人
項目 内容
タイプ オールインワン(ジェル状美容液)
主な保湿・整肌成分 スイートピー花エキス、ムクロジエキス(サポニン含有)
内容量 60mL
参考価格 2,750円(税込)
参照 ファンケル公式サイト

⑦ 資生堂メン ハイドレーティング ローション

世界のSHISEIDOが送る、うるおいを角層深くまで届ける高機能化粧水
日本の大手化粧品メーカー資生堂のメンズライン。長年の皮膚科学研究に基づき、男性の肌のバリア機能に着目して開発されました。ダメージを受けやすい男性の肌をうるおいで満たし、乾燥や肌荒れを防ぎます。ベタつかないのに、しっかりとうるおいが持続する使用感は、多くの男性から支持されています。上質で洗練されたパッケージデザインも魅力の一つです。

こんな人におすすめ

  • 乾燥が深刻で、高い保湿力を求める人
  • 信頼できる大手メーカーの製品を使いたい人
  • スキンケアアイテムのデザイン性も重視する人
項目 内容
タイプ 化粧水(ローション)
主な保湿成分 グリセリン、エリスリトール
内容量 150mL
参考価格 3,300円(税込)
参照 資生堂公式サイト

⑧ ZIGEN オールインワンフェイスジェル

ヒト型セラミド配合。乾燥とテカリを根本からケアする実力派ジェル
「1本で感動の保湿力」を謳う、実力派のオールインワンジェル。最大の強みは、肌本来の保湿成分である「ヒト型セラミド」を3種類(セラミドNP, AP, NG)も配合している点です。これにより、肌のバリア機能をサポートし、乾燥しにくい健やかな肌へと導きます。水分と油分のバランスを整えることで、インナードライによるテカリにも効果的にアプローチ。オイルフリー処方でベタつかず、男性が好む使用感を実現しています。

こんな人におすすめ

  • 乾燥肌・インナードライ肌に本気で悩んでいる人
  • 成分にこだわり、根本的な肌質改善を目指したい人
  • オイルフリーのさっぱりした使用感が好きな人
項目 内容
タイプ オールインワン(ジェル)
主な保湿成分 セラミドNP, AP, NG、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン
内容量 100g
参考価格 4,180円(税込)
参照 ZIGEN公式サイト

⑨ HOLO BELL トータルスキンケア保湿ジェル

23種の美容成分を配合。保湿もエイジングケアも叶える高機能オールインワン
保湿、テカリ防止、エイジングケア、アフターシェーブなど、男性の肌悩みに多角的に応えるために開発されたオールインワンジェル。3種のヒト型セラミド、4種のヒアルロン酸、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体など、デパコス級とも言える豪華な美容成分を23種類も配合。伸びの良いジェルが肌にスッとなじみ、サラサラなのに内側はしっかり潤う使用感が特徴です。

こんな人におすすめ

  • 1本で保湿もエイジングケアも、あらゆる悩みに対応したい人
  • 美容成分の豊富さを重視する人
  • サラッとした仕上がりが好みの人
項目 内容
タイプ オールインワン(ジェル)
主な保湿・美容成分 セラミドNP, AP, EOP、ヒアルロン酸Na、プラセンタエキス、リン酸アスコルビルMg(ビタミンC誘導体)
内容量 100g
参考価格 3,850円(税込)
参照 HOLO BELL公式サイト

⑩ NULL 薬用リンクルクリーム

シワ改善有効成分ナイアシンアミド配合。本気のシワ対策に
この製品は、シワ改善と美白のW効果が認められた有効成分「ナイアシンアミド」を配合した医薬部外品のクリームです。目元、口元、おでこなど、気になるシワにピンポイントで塗り込むことで、肌の奥深く(真皮)のコラーゲン生成を促進し、シワを改善します。同時にメラニンの生成を抑え、シミを予防。いつものスキンケアにプラスワンするスペシャルケアアイテムとして最適です。

こんな人におすすめ

  • 目元や口元のシワを本気で改善したい人
  • シミ予防も同時に行いたい人
  • いつものケアに、効果的なスペシャルケアを取り入れたい人
項目 内容
タイプ クリーム(医薬部外品)
主な有効成分 ナイアシンアミド
主な保湿成分 シア脂、オリーブ油
内容量 22g
参考価格 4,980円(税込)
参照 NULL公式サイト

⑪ DHC MEN オールインワン モイスチュアジェル

美容保湿成分とアロマの香りで、手軽に心地よいスキンケアを
DHCのメンズラインから出ている、手軽さが魅力のオールインワンジェル。コエンザイムQ10やコラーゲンなどの美容保湿成分を配合し、洗顔後の肌にうるおいを与え、ハリのある肌に整えます。オレンジ、ベルガモット、ローズマリーなどのアロマティックシトラスの香りで、気分もリフレッシュ。大容量でコストパフォーマンスにも優れています。

こんな人におすすめ

  • スキンケア初心者で、まずは手頃なものから始めたい人
  • 大容量で気兼ねなくたっぷり使いたい人
  • 爽やかな香りでリフレッシュしたい人
項目 内容
タイプ オールインワン(ジェル)
主な保湿・美容成分 ユビキノン(コエンザイムQ10)、加水分解コラーゲン
内容量 200mL
参考価格 1,650円(税込)
参照 DHC公式サイト

⑫ UNO バイタルクリームパーフェクション

1つで5役。未来の肌のためのオールインワンエイジングケア
ドラッグストアで手軽に購入できるUNOから、40代以上の男性をターゲットにしたエイジングケア対応のオールインワンクリームが登場。美白有効成分「トラネキサム酸」と肌荒れ防止有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」をW配合。シミ予防、肌荒れ、カサつき、テカリ、ハリ不足といった、年齢とともに気になる5つの悩みに1つで対応します。

こんな人におすすめ

  • シミ予防と肌荒れケアを同時に行いたい人
  • ドラッグストアで手軽にエイジングケア製品を購入したい人
  • コストを抑えつつ、多機能なアイテムを求める人
項目 内容
タイプ オールインワン(クリーム・医薬部外品)
主な有効成分 トラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウム
主な保湿成分 ローヤルゼリーエキス、タウリン
内容量 90g
参考価格 オープン価格(市場参考価格 1,500円前後)
参照 UNO公式サイト

⑬ LUCIDO 薬用トータルケアクリーム

40才からの男の肌に。7つの肌悩みに対応する薬用クリーム
マンダムが展開するミドル男性向けブランド、ルシード。この薬用クリームは、シワ改善・シミ対策の有効成分「ナイアシンアミド」を配合し、年齢とともに深刻化する7つの肌悩み(乾燥小じわ、ハリ、ツヤ、カサつき、シミ、くすみ、肌荒れ)にまとめてアプローチします。こっくりとしたクリームが肌に密着し、うるおいを閉じ込めます。

こんな人におすすめ

  • シワ改善とシミ対策を1つのアイテムで完結させたい人
  • 乾燥が特にひどく、リッチな保湿感を求める人
  • 無香料・無着色・パラベンフリーなど、処方にこだわりたい人
項目 内容
タイプ オールインワン(クリーム・医薬部外品)
主な有効成分 ナイアシンアミド
主な保湿成分 コエンザイムQ10、セラミド様成分
内容量 50g
参考価格 オープン価格(市場参考価格 1,600円前後)
参照 ルシード公式サイト

⑭ NILE オールインワンローション

化粧水・美容液・乳液が1つに。リッチな使用感のオールインワン
「感動体験」をコンセプトに、使用感にこだわった製品を展開するNILE。このオールインワンローションは、化粧水のみずみずしさと、乳液の保湿力を両立した、とろみのあるテクスチャーが特徴です。セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を配合し、肌を乾燥から守ります。「ラフランス&アップル」の洗練された香りも人気の理由です。

こんな人におすすめ

  • 化粧水だけでは物足りないが、クリームのベタつきは苦手な人
  • リッチなテクスチャーと香りで、贅沢なスキンケアタイムを楽しみたい人
  • 乾燥肌〜混合肌タイプの人
項目 内容
タイプ オールインワン(ローション)
主な保湿成分 セラミドNG、ヒアルロン酸Na、グリチルリチン酸2K
内容量 150mL
参考価格 2,500円(税込)
参照 NILE公式サイト

⑮ MARO17 コラーゲンショット

コラーゲンをダイレクトに届ける!ハリ・弾力集中ケア美容液
こちらは化粧水やオールインワンではなく、ハリ・弾力不足に特化した集中ケア美容液です。独自開発の「コラーゲンショットカプセル」が、角層のすみずみまで浸透し、肌にハリと弾力を与えます。洗顔後、化粧水の前に使う導入美容液タイプで、いつものスキンケアの効果を底上げします。特にたるみやほうれい線が気になり始めた方におすすめのプラスワンアイテムです。

こんな人におすすめ

  • 肌のハリ不足やたるみが特に気になる人
  • いつものスキンケアに手応えを感じなくなってきた人
  • 最先端の技術が詰まったスペシャルケアを試したい人
項目 内容
タイプ 美容液(導入美容液)
主な保湿・ハリ成分 金コロイド、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン
内容量 50mL
参考価格 2,178円(税込)
参照 MARO17公式サイト

40代メンズスキンケアの正しい手順

洗顔料で優しく汚れを落とす、化粧水で肌に水分を与える、乳液やクリームで潤いを閉じ込める

自分に合ったスキンケアアイテムを手に入れたら、次はそれを「正しく使う」ことが重要です。間違った使い方をしては、せっかくのアイテムの効果も半減してしまいます。ここでは、スキンケアの基本となる3ステップと、より効果を高めるための上級編を、初心者にも分かりやすく解説します。

ステップ1:洗顔料で優しく汚れを落とす

スキンケアのスタートは洗顔です。その目的は、汗やホコリ、過剰な皮脂、古い角質といった肌の汚れを落とし、清潔な状態にリセットすること。そして、後に使う化粧水や乳液の成分が浸透(角層まで)しやすいように、肌の土台を整えるという重要な役割も担っています。

【正しい洗顔のポイント】

  1. 予洗い: まずは顔全体を、32℃〜34℃程度のぬるま湯で軽くすすぎます。熱すぎるお湯は肌に必要なうるおいまで奪い、冷水は毛穴が収縮して汚れが落ちにくくなるため、ぬるま湯が最適です。
  2. 泡立て: 洗顔料を適量手に取り、少量のぬるま湯を加えながら、空気を含ませるようにしっかりと泡立てます。理想は、手を逆さにしても落ちないくらいの弾力のある濃密な泡。泡立てが苦手な方は、100円ショップなどでも手に入る「泡立てネット」を使うと簡単に質の良い泡が作れます。
  3. 洗う: できた泡をクッションにして、肌の上で転がすように優しく洗います。指が直接肌に触れないように意識するのがコツです。ゴシゴシと擦るのは摩擦による肌ダメージの原因となり、シワや色素沈着を引き起こす可能性があるため絶対に避けましょう。皮脂の多いTゾーン(額・鼻)から洗い始め、乾燥しやすい頬や目元・口元は最後にさっと洗うのがおすすめです。
  4. すすぎ: すすぎは洗う工程以上に重要です。髪の生え際やフェイスライン、小鼻の脇などは泡が残りやすいので、意識して丁寧にすすぎましょう。洗顔料の成分が肌に残ると、肌荒れの原因になります。ぬるま湯で20〜30回程度、パシャパシャと顔にかけるようにして、泡を完全に洗い流します。
  5. 拭く: 清潔で柔らかいタオルを使い、顔を押さえるようにして水分を吸い取ります。ここでもゴシゴシ拭くのは厳禁です。

「面倒だから石鹸で体も顔も一緒に洗う」「朝は水だけで済ませる」という方は今すぐ見直しましょう。ボディ用の石鹸は洗浄力が強く、顔には刺激が強すぎることがあります。また、寝ている間にも汗や皮脂は分泌されるため、水だけでは皮脂汚れを十分に落としきれません。必ず、顔専用の洗顔料を使いましょう。

ステップ2:化粧水で肌に水分を与える

洗顔後の肌は、汚れが落ちてさっぱりする反面、水分が蒸発しやすく非常に無防備な状態です。この乾いた肌に、まず最初にたっぷりの水分を補給し、肌を柔らかく整えるのが化粧水の役割です。乾いたスポンジが水を吸いにくいように、乾いた肌は美容成分も浸透しにくくなります。化粧水は、その後のケアの効果を高めるための「呼び水」のような存在です。

【正しい化粧水の使い方】

  1. タイミング: 洗顔後、タオルで水分を拭き取ったら「できるだけ早く」化粧水をつけましょう。理想は30秒〜1分以内。時間が経つほど肌の乾燥は進んでしまいます。
  2. 適量: 製品のパッケージに記載されている推奨量(500円玉大など)を手に取ります。もったいないからと少量で済ませると、肌を擦る原因になり逆効果です。
  3. 付け方: 手のひらに広げた化粧水を、顔全体を優しく包み込むようにして馴染ませます。「ハンドプレス」と呼ばれるこの方法は、体温で化粧水の浸透(角層まで)を助ける効果も期待できます。パンパンと強く叩き込むパッティングは、肌への刺激となるため避けましょう。
  4. 重ね付け: 目元や口元、頬など、特に乾燥が気になる部分には、もう一度化粧水を手に取り、指の腹で優しく重ね付けするとより効果的です。

肌にしっかりと水分が入ったサインは、肌が手のひらに吸い付くような、もっちりとした感触になることです。この状態になるまで、焦らずじっくりと馴染ませましょう。

ステップ3:乳液やクリームで潤いを閉じ込める

化粧水で水分を補給しただけでスキンケアを終えてしまうのは、非常にもったいない行為です。なぜなら、補給した水分はそのままでは時間とともに蒸発してしまうからです。そこで必要になるのが、油分を含んだ乳液やクリームで肌表面に膜(フタ)を作り、水分が逃げないように閉じ込めるというステップです。

この「フタ」をしないと、化粧水の水分が蒸発する際に肌内部の水分まで一緒に奪ってしまい、かえって肌を乾燥させる「過乾燥」という状態を招くことさえあります。「化粧水と乳液(またはクリーム)は必ずセットで使う」と覚えておきましょう。

【乳液とクリームの違いと使い方】

  • 乳液: 水分と油分がバランス良く配合されており、サラッとしたテクスチャーのものが多い。ベタつきが苦手な方や、普通肌〜混合肌の方、夏のスキンケアにおすすめです。
  • クリーム: 乳液よりも油分の配合量が多く、こっくりとしたリッチなテクスチャー。保湿力が高く、乾燥が特に気になる方や、冬場の集中保湿ケアにおすすめです。

使い方は、製品推奨量(10円玉大など)を手に取り、乾燥しやすい頬や口元から先にのせ、残った分を額や鼻筋など皮脂の出やすい部分に薄く伸ばします。ベタつきが気になるTゾーンは付けすぎないのがポイントです。

【上級編】美容液で特別なケアを取り入れる

基本的な3ステップに慣れてきて、「もっと本格的にシミやシワをケアしたい」と感じたら、スペシャルケアとして「美容液」を取り入れてみましょう。

美容液とは、特定の肌悩み(美白、シワ改善、ハリ向上など)に対して、効果的な成分を高濃度に配合した集中ケアアイテムです。化粧水が肌全体の水分補給を目的とするのに対し、美容液はよりターゲットを絞った「攻め」のケアを担います。

使うタイミングは、製品によって異なりますが、一般的には「洗顔 → 化粧水 → 美容液 → 乳液・クリーム」の順番です。化粧水で肌を整えた後に使うことで、美容液の有効成分が効率よく肌に届きます。

40代の肌悩みに合わせて、

  • シミ・くすみが気になるなら「美白美容液」
  • 目元やほうれい線のシワが気になるなら「シワ改善美容液」
  • 肌のたるみやハリ不足が気になるなら「リフトアップ系美容液」

といったように、自分の最も解決したい悩みに合わせて選ぶのがポイントです。いつものスキンケアに1本プラスするだけで、ケアの質を格段に引き上げることができます。

若々しい肌を保つためにスキンケア以外で気をつけること

紫外線対策を徹底する、バランスの取れた食生活を心がける、質の良い睡眠を確保する、適度な運動を習慣にする

理想的な肌を目指すには、外側からのスキンケアだけでは不十分です。健やかで若々しい肌は、日々の生活習慣の積み重ねによって作られます。スキンケアの効果を最大限に引き出し、内側から輝く肌を手に入れるために、日常生活で見直すべき4つの重要なポイントをご紹介します。

紫外線対策を徹底する

これまでも触れてきましたが、改めて強調します。肌老化の最大の原因は「紫外線」です。紫外線によって引き起こされるシミ、シワ、たるみといった肌の老化現象は「光老化」と呼ばれ、自然な加齢による老化とは区別されます。肌の老化原因の約8割は、この光老化によるものだとも言われています。

紫外線には主に2つの種類があります。

  • UVA(紫外線A波): 雲や窓ガラスも透過して肌の奥深く(真皮)まで到達します。コラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみの直接的な原因となります。
  • UVB(紫外線B波): 肌表面に強いエネルギーで作用し、日焼けによる炎症(サンバーン)や、メラニンを過剰に生成させてシミ・そばかすの原因となります。

恐ろしいのは、UVAは季節や天候に関わらず一年中降り注いでいるという事実です。曇りの日でも晴れの日の60%以上、雨の日でも30%程度のUVAが地上に到達しています。

したがって、若々しい肌を保つためには、季節や天候、屋内外を問わず、一年365日、日焼け止めを塗る習慣を徹底することが不可欠です。

  • シーンで選ぶ: 日常生活では「SPF30, PA+++」程度、屋外でのレジャーやスポーツなど、長時間紫外線を浴びる日は「SPF50+, PA++++」といった高スペックなものを選ぶなど、シーンに応じた使い分けがおすすめです。
  • 塗り方: 適量をムラなく塗ることが大切です。汗をかいたり、タオルで拭いたりした後は、こまめに塗り直しましょう。

日焼け止めを毎朝のスキンケアの最後のステップとしてルーティンに組み込むことが、5年後、10年後の肌への最大の投資となります。

バランスの取れた食生活を心がける

私たちの体、そして肌は、私たちが食べたもので作られています。ジャンクフードや偏った食事ばかりでは、どんなに高価なスキンケアを使っても、その効果は十分に発揮されません。美しい肌を作るためには、内側からの栄養補給が欠かせません。

【美肌作りに役立つ栄養素】

  • タンパク質: 肌、髪、爪の主成分。コラーゲンの材料にもなります。肉、魚、卵、大豆製品などをバランス良く摂りましょう。
  • ビタミンA: 肌のターンオーバーを正常化させる働きがあります。レバー、うなぎ、緑黄色野菜(人参、かぼちゃ、ほうれん草など)に豊富です。
  • ビタミンC: シミの原因となるメラニンの生成を抑え、コラーゲンの生成を助ける重要なビタミンです。抗酸化作用も高く、肌老化を防ぎます。果物(キウイ、柑橘類)や野菜(パプリカ、ブロッコリー)から積極的に摂取しましょう。
  • ビタミンE: 「若返りのビタミン」とも呼ばれ、強い抗酸化作用で細胞の酸化を防ぎ、血行を促進します。ナッツ類、アボカド、植物油などに多く含まれます。
  • 亜鉛: 肌の新陳代謝をサポートし、健やかな肌の維持に必要です。牡蠣や赤身肉、レバーなどに含まれます。

一方で、揚げ物などの脂質の多い食事、甘いお菓子やジュースなどの糖質の多い食事は、皮脂の過剰分泌や、肌のくすみ・硬化を招く「糖化」の原因となるため、摂りすぎには注意が必要です。まずは「いつものランチにサラダを一品加える」「おやつをスナック菓子からナッツに変える」など、できることから始めてみましょう。

質の良い睡眠を確保する

睡眠は、お金のかからない最高のエステです。私たちが眠っている間、特に眠り始めの深いノンレム睡眠時に「成長ホルモン」が大量に分泌されます。この成長ホルモンには、日中に紫外線やストレスなどで受けた肌細胞のダメージを修復し、肌のターンオーバーを促進する働きがあります。

かつては「夜10時〜深夜2時が肌のゴールデンタイム」と言われていましたが、現在では「就寝時間に関わらず、眠り始めの最初の3時間に最も多くの成長ホルモンが分泌される」という考え方が主流です。つまり、何時に寝るかよりも、「いかに深く眠れるか」という睡眠の質が重要になります。

【質の良い睡眠のためのヒント】

  • 就寝1〜2時間前からは、スマートフォンやPC、テレビの使用を避ける。ブルーライトは脳を覚醒させ、眠りを妨げます。
  • ぬるめのお湯(38〜40℃)に15分ほど浸かると、心身がリラックスし、自然な眠りに入りやすくなります。
  • 就寝前のカフェインや過度なアルコール摂取は避ける。
  • 自分に合った枕やマットレスなど、快適な寝具環境を整える。

睡眠不足は、肌のターンオーバーを乱し、バリア機能を低下させ、血行不良によるくすみなど、百害あって一利なしです。忙しい40代だからこそ、意識的に質の良い睡眠時間を確保することが、健やかな肌と体、そして高いパフォーマンスに繋がります。

適度な運動を習慣にする

適度な運動は、健康維持だけでなく、美肌にも多くのメリットをもたらします。

  • 血行促進: 運動によって全身の血流が改善されると、肌の隅々の細胞まで酸素と栄養がしっかりと届けられるようになります。これにより、肌のターンオーバーが活性化し、顔色も明るく健康的になります。
  • 成長ホルモンの分泌: 特に筋トレなどのレジスタンス運動は、成長ホルモンの分泌を促す効果があり、肌の修復や再生をサポートします。
  • ストレス解消: ストレスは、ホルモンバランスの乱れや活性酸素の発生を通じて、肌荒れやニキビ、エイジングを加速させる原因となります。運動は、気分をリフレッシュさせ、ストレスホルモンであるコルチゾールを減少させる効果があります。
  • 質の良い睡眠へ: 日中に適度な運動を行うことで、心地よい疲労感が得られ、夜の寝つきが良くなり、睡眠の質も向上します。

「運動する時間がない」という方は、無理にジムに通う必要はありません。「一駅手前で降りて歩く」「エレベーターではなく階段を使う」「寝る前に5分だけストレッチをする」など、日常生活の中に少しだけ運動を取り入れることから始めてみましょう。重要なのは、ハードな運動をたまに行うことではなく、軽い運動でも継続することです。

40代メンズスキンケアに関するよくある質問

40代メンズスキンケアに関するよくある質問

最後に、40代の男性がスキンケアを始めるにあたって抱きがちな疑問について、Q&A形式でお答えします。

髭剃り後もスキンケアは必要?

結論から言うと、絶対に必要です。むしろ、髭剃り後こそ最も丁寧なスキンケアが求められます。

髭剃りは、カミソリの刃が髭だけでなく、肌表面を保護している角層まで削り取ってしまう行為です。髭剃り後の肌は、目には見えない無数の細かい傷がつき、バリア機能が著しく低下した非常にデリケートな状態にあります。

この無防備な状態のまま放置すると、水分がどんどん蒸発して乾燥が進むだけでなく、外部からの細菌や刺激が侵入しやすくなり、カミソリ負けによる赤み、ヒリヒリ感、ニキビなどの肌トラブルを引き起こす原因となります。

髭剃り後は、すぐに化粧水で水分を補給し、肌を落ち着かせた後、必ず乳液やクリームで保護膜を作り、低下したバリア機能を補ってあげることが重要です。アルコール(エタノール)フリーの製品や、肌荒れ防止有効成分(グリチルリチン酸ジカリウムなど)が配合された、刺激の少ないアイテムを選ぶのがおすすめです。

日焼け止めは毎日塗るべき?

はい、毎日塗るべきです。

この記事でも繰り返しお伝えしている通り、肌老化の最大の原因は紫外線による「光老化」です。シミやシワ、たるみといった、40代が悩むエイジングサインの多くは、長年の紫外線ダメージの蓄積によって引き起こされます。

紫外線(特にシワやたるみの原因となるUVA)は、季節や天候を問わず、一年中降り注いでいます。曇りの日でも、冬でも、さらには窓ガラスを透過して室内にも届きます。そのため、「夏だけ」「晴れた日だけ」「外出する時だけ」というケアでは不十分です。

洗顔や歯磨きと同じように、日焼け止めを塗ることを毎朝の習慣にしてしまいましょう。最近では、乳液やオールインワンジェルにUVカット機能が備わった製品も多くあります。そういったアイテムを活用すれば、スキンケアの一環として手間なく紫外線対策が完了するので、忙しい朝には特におすすめです。

化粧水や乳液は同じブランドで揃えるべき?

必ずしも揃える必要はありませんが、揃えることによるメリットも多くあります。

【同じブランドで揃える(ライン使い)メリット】

  • 相乗効果: 同じブランドの製品は、一緒に使用した際に最も効果が高まるように成分の組み合わせやバランスが考えられています。
  • コンセプトの統一: 「高保湿」「エイジングケア」など、ブランドが掲げるコンセプトに沿った一貫性のあるケアができます。
  • 選びやすさ: 何を組み合わせれば良いか迷う必要がなく、スキンケア初心者にとっては失敗が少ない選択肢です。

【違うブランドを組み合わせる(バラ使い)メリット】

  • カスタマイズ性: 「化粧水はさっぱり感が好きだからA社、クリームは保湿力重視でB社」というように、自分の肌質や好みに合わせてアイテムを自由に組み合わせることができます。
  • コスト管理: 「美容液だけは高価なものを使うけれど、化粧水は手頃なもので」といったように、アイテムごとに予算を調整できます。

結論として、スキンケア初心者の方や、何を選べば良いか分からないという方は、まずは同じブランドで揃える「ライン使い」から始めるのがおすすめです。スキンケアに慣れてきて、自分の肌に必要なものが分かってきたら、色々なブランドのアイテムを試して、自分だけの最適な組み合わせを見つけていくのも良いでしょう。