メンズコスメのリップクリームおすすめ20選|唇の色補正や保湿ケアに

メンズコスメのリップクリームおすすめ、唇の色補正や保湿ケアに

近年、男性の美容意識は急速に高まり、スキンケアやメイクはもはや女性だけのものではなくなりました。特に、顔の印象を大きく左右する「唇」のケアは、清潔感を演出し、ビジネスやプライベートでの好感度を上げるための重要な要素として注目されています。カサカサに乾いた唇や、血色が悪く不健康に見える唇は、相手に疲れた印象や不摂生なイメージを与えかねません。

この記事では、メンズビューティーの第一歩として取り入れたい「リップクリーム」に焦点を当てます。なぜ男性にリップクリームが必要なのかという基本的な理由から、数ある製品の中から自分に最適な一本を見つけるための失敗しない選び方、そして効果を最大限に引き出す正しい使い方まで、網羅的に解説します。

さらに、ドラッグストアで手軽に購入できる定番アイテムから、百貨店で扱われるブランドのもの、デザイン性に優れたこだわりの一品まで、おすすめのメンズリップクリーム20選を徹底的に紹介します。この記事を読めば、あなたにぴったりのリップクリームが見つかり、自信に満ちた健康的な口元を手に入れることができるでしょう。

なぜ今、男性にリップクリームが必要なのか

唇の乾燥や荒れを防ぐ、顔の印象を健康的で清潔に見せる、紫外線によるダメージから唇を守る

「リップクリームは女性が使うもの」「唇の乾燥くらい気にならない」——。そう考えている男性も少なくないかもしれません。しかし、現代社会において、男性がリップクリームを使うことには、見た目の印象アップはもちろん、健康面でも非常に重要な意味があります。ここでは、なぜ今、男性にこそリップクリームが必要なのか、その3つの大きな理由を深掘りして解説します。

唇の乾燥や荒れを防ぐため

男性がリップクリームを使うべき最も基本的かつ重要な理由は、唇のデリケートな構造に起因する乾燥や荒れを未然に防ぐためです。実は、唇は顔の他の皮膚とは大きく異なる、非常に無防備なパーツなのです。

まず、唇の皮膚(角質層)は、頬の皮膚などと比較して約3分の1程度の厚さしかなく、非常に薄いという特徴があります。外部からの刺激に対するバリア機能が元々弱いのです。さらに決定的なのは、唇には皮脂腺と汗腺が存在しないことです。通常、私たちの皮膚は皮脂腺から分泌される皮脂と、汗腺から出る汗が混じり合って「皮脂膜」という天然の保湿クリームを形成し、水分の蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守っています。しかし、唇にはこの自己保湿・保護機能がありません。そのため、唇は常に外部の環境、特に乾燥の影響をダイレクトに受け、水分が非常に逃げやすい状態にあります。

この構造的な弱点により、唇は少しの環境変化でもすぐにカサつき、皮がむけ、ひどい場合にはひび割れて出血する「口唇炎」や、口の端が切れる「口角炎」といったトラブルを引き起こします。特に、空気が乾燥する冬場や、夏場のエアコンが効いた室内では、唇の水分は容赦なく奪われていきます。

リップクリームは、このような無防備な唇に人工的な保護膜を形成し、水分の蒸発を防ぐ役割を果たします。ワセリンやシアバター、セラミドといった保湿成分が唇の表面をコーティングし、乾燥した外気や物理的な摩擦から守ってくれるのです。これにより、カサつきや皮むけといった不快な症状を予防・改善し、常に潤いのある健康な状態を保つことができます。つまり、リップクリームは単なる美容アイテムではなく、唇の健康を維持するための必需品と言えるのです。

顔の印象を健康的で清潔に見せるため

ビジネスシーンやプライベートを問わず、第一印象は非常に重要です。そして、顔全体の印象を大きく左右するのが、意外にも「口元」なのです。カサカサで縦ジワが目立ち、皮がめくれている唇は、見る人に「疲れている」「不健康そう」「生活に気を使っていない」といったネガティブな印象を与えてしまいます。どれだけ髪型や服装に気を使っていても、唇が荒れているだけで、全体の清潔感が損なわれてしまうのです。

逆に、適度に潤いがあり、自然な血色感のある唇は、健康的で若々しく、清潔感のある印象を与えます。このようなポジティブな印象は、商談やプレゼンテーションといったビジネスの場では信頼感につながり、プライベートな出会いの場では好感度を高める要因となります。話している相手の視線は、自然と口元に集まるものです。その口元が健康的であることは、コミュニケーションを円滑に進める上での隠れたアドバンテージとなり得ます。

最近のメンズ向けリップクリームには、単に保湿するだけでなく、自然な血色感をプラスしてくれる「色付きタイプ」も増えています。これは女性の口紅のように派手な色ではなく、元々の唇の色を少しだけ補正し、健康的に見せてくれる絶妙な色合いのものが主流です。顔色が悪く見えがちな方や、喫煙などで唇のくすみが気になる方が使用すると、顔全体の印象がパッと明るくなり、生き生きとした表情を演出できます。

このように、リップクリームを日常的に使用し、唇を最適な状態に保つことは、自分自身のセルフイメージを高めるだけでなく、他者からの評価を向上させるための自己投資でもあるのです。

紫外線によるダメージから唇を守るため

肌の日焼け対策として日焼け止めを塗る習慣がある男性は増えてきましたが、「唇」の紫外線対策は見落とされがちです。しかし、皮脂膜による保護がなく、皮膚が薄い唇は、紫外線に対して非常にデリケートで、ダメージを受けやすいパーツです。

唇が紫外線を浴び続けると、日焼けによって乾燥や皮むけが引き起こされるだけでなく、長期的にはシミやくすみの原因となります。また、紫外線は唇のハリを保つコラーゲンを破壊するため、縦ジワが深くなる原因にもなります。さらに深刻な場合、長期間の紫外線曝露によって「光線性口唇炎」という、ただの唇の荒れとは異なる病気を発症するリスクも高まります。

そこで重要になるのが、UVカット機能を持つリップクリームです。製品パッケージに「SPF」や「PA」といった表示があるものがこれに該当します。

  • SPF (Sun Protection Factor): 主に肌を赤くさせ、シミやそばかすの原因となる紫外線B波(UV-B)を防ぐ効果の度合いを示します。数値が高いほど効果が長持ちします。
  • PA (Protection Grade of UVA): 主に肌の奥深くまで到達し、シワやたるみの原因となる紫外線A波(UV-A)を防ぐ効果の度合いを示します。「+」の数が多いほど効果が高くなります。

日常生活であればSPF15~20・PA+~++程度、屋外でのスポーツやレジャーなど、長時間紫外線を浴びる環境ではSPF30・PA+++以上のものを選ぶと良いでしょう。

特に、屋外で過ごす時間が長い営業職の方、趣味でゴルフや釣り、アウトドアスポーツを楽しむ方は、顔や体だけでなく、唇の紫外線対策も必須です。UVカット機能付きのリップクリームを携帯し、日中にこまめに塗り直す習慣をつけることで、将来的な唇の老化やトラブルを防ぎ、いつまでも若々しく健康的な口元を維持することができます。

失敗しないメンズリップクリームの選び方

リップクリームと一括りにいっても、その種類は多岐にわたります。保湿に特化したシンプルなものから、血色を補正する色付きタイプ、紫外線対策ができるUVカットタイプ、さらには唇の荒れを治療する薬用タイプまで様々です。ここでは、数ある選択肢の中から、あなたの目的やライフスタイルに最適な一本を見つけるための、失敗しない選び方を多角的に解説します。

目的で選ぶ

まずは、あなたがリップクリームに何を求めるのか、その「目的」を明確にすることが最も重要です。目的によって、選ぶべき製品のタイプは大きく変わってきます。

目的 主な特徴 こんな人におすすめ
乾燥対策(高保湿) セラミド、ヒアルロン酸、ワセリンなどを配合。唇の水分蒸発を防ぎ、長時間潤いをキープ。 唇が常にカサカサする、皮むけが気になる人。
血色感アップ(色付き) 自然な赤みや健康的な色味をプラス。ビジネスシーンでも使いやすいナチュラルな発色が多い。 唇の色が悪く、不健康に見られがちな人。
日焼け防止(UVカット) SPF/PA値が表示されており、紫外線から唇を保護。シミや乾燥、くすみを予防する。 屋外での活動が多い、日中の紫外線が気になる人。
荒れ改善(薬用) 有効成分(グリチルレチン酸ステアリルなど)を配合。「医薬部外品」と表示されていることが多い。 ひび割れや口角炎など、既に荒れてしまっている人。

乾燥対策なら「高保湿タイプ」

一年を通して唇の乾燥やカサつき、皮むけに悩んでいる方は、保湿効果に特化した「高保湿タイプ」を選びましょう。選ぶ際のポイントは、配合されている保湿成分です。
代表的な高保湿成分には以下のようなものがあります。

  • ワセリン: 唇の表面に強力な油膜を張り、水分の蒸発を徹底的に防ぎます。外部刺激からの保護効果も非常に高い成分です。
  • シアバター、ホホバオイル、オリーブオイル: 植物由来のオイルで、人の皮脂に近い成分を含むため肌なじみが良く、唇を柔らかくして潤いを与えます。
  • セラミド: 角質層の細胞間脂質の主成分で、水分を挟み込んで保持する働きがあります。唇のバリア機能をサポートし、潤いを逃しにくくします。
  • ヒアルロン酸、コラーゲン: 非常に高い保水力を持ち、唇にハリと潤いを与えます。

これらの成分が豊富に含まれている製品は、一度塗ると長時間潤いが持続し、塗り直しの回数を減らすことができます。特に乾燥がひどい場合は、夜寝る前にたっぷりと塗る「リップパック」として使うのもおすすめです。

血色感を良く見せたいなら「色付きタイプ」

「なんだか顔色が悪く見える」「疲れているように見られがち」という悩みを持つ方には、自然な血色感をプラスする「色付きタイプ」が最適です。もともと唇の色が薄い方や、喫煙や加齢でくすみが気になる方が使うと、顔全体の印象が格段に明るくなります。

メンズ向けの色付きリップは、女性用の口紅のように鮮やかに発色するものではなく、あくまでも「元々の唇の色が健康的に見える」ことを目的としたナチュラルな色味がほとんどです。塗っていることがバレにくい、ほんのりとした赤みやコーラル系のものが多く、ビジネスシーンで使っても全く違和感がありません。

選ぶ際は、自分の唇の色より少しだけ濃い色を選ぶと自然に仕上がります。テスターがあれば手の甲などで色味を確認してみましょう。保湿成分やUVカット機能が備わっている製品も多いので、自分の悩みに合わせて多機能な一本を選ぶのも賢い選択です。

日焼けを防ぎたいなら「UVカットタイプ」

屋外での活動が多い営業職の方、ゴルフや釣り、ランニングなどのアウトドアが趣味の方は、「UVカットタイプ」が必須アイテムです。前述の通り、唇は紫外線に対して非常に無防備なため、日焼け対策を怠るとシミやくすみ、乾燥、シワの原因となります。

製品を選ぶ際は、パッケージに記載されている「SPF」と「PA」の値をチェックしましょう。

  • 日常使い(通勤、短時間の外出など): SPF15~20 / PA+~++程度で十分です。
  • 屋外でのレジャー(海、山、スポーツ観戦など): SPF30以上 / PA+++以上の高い効果を持つものをおすすめします。

UVカットリップの中には、紫外線吸収剤が刺激になる敏感肌の方向けに、紫外線散乱剤を使用した「ノンケミカル処方」のものもあります。また、男性が敬遠しがちな白浮きがしにくい透明タイプや、ベタつきを抑えたサラッとした使用感の製品も増えています。自分の肌質や使用シーンに合わせて最適なものを選びましょう。

唇のひび割れや荒れを治したいなら「薬用タイプ」

すでに唇がひび割れていたり、皮むけがひどく、痛みを感じるような場合は、保湿目的の化粧品リップではなく、荒れの改善・治療を目的とした「薬用タイプ」を選びましょう。薬用リップは「医薬部外品」に分類され、厚生労働省が効果・効能を認めた有効成分が一定濃度で配合されています。

代表的な有効成分には以下のようなものがあります。

  • 抗炎症成分(グリチルレチン酸ステアリル、アラントインなど): 唇の炎症を鎮め、荒れやひび割れを修復します。
  • 血行促進成分(ビタミンE誘導体 / トコフェロール酢酸エステルなど): 血行を促進し、唇のターンオーバー(新陳代謝)を正常化するのを助けます。
  • 殺菌成分(セチルピリジニウム塩化物水和物など): 細菌の繁殖を抑え、口角炎などの悪化を防ぎます。

これらの成分が、荒れてしまった唇に直接働きかけ、症状を鎮めて健康な状態へと導きます。メンソレータムなどの清涼感があるタイプは、スーッとした使用感が好みの方におすすめです。症状が改善されたら、日常的なケアとして高保湿タイプの化粧品リップに切り替えるのが良いでしょう。

形状で選ぶ

リップクリームには、主に「スティック」「チューブ」「ジャー・バーム」の3つの形状があります。それぞれに使い勝手や特徴が異なるため、自分のライフスタイルや好みに合わせて選びましょう。

形状 メリット デメリット
スティック ・片手で手軽に塗れる
・携帯しやすい
・最も一般的で種類が豊富
・細かい部分(口角など)が塗りにくい場合がある
・衝撃で折れやすい
チューブ ・密着度が高く、保湿力が持続しやすい
・グロスのようなツヤが出るものもある
・衛生的
・両手を使う必要がある
・量を調整しにくい場合がある
・ベタつきが気になる人も
ジャー・バーム ・保湿力が非常に高い
・指で量を調整しやすい
・唇以外の保湿にも使える製品がある
・指で塗るため、手が汚れる
・外出先で使いにくい
・衛生面に注意が必要

手軽で使いやすい「スティック」

最もポピュラーで、初心者でも扱いやすいのがスティックタイプです。口紅のように繰り出して直接唇に塗るため、片手でサッと使え、手を汚すこともありません。ポケットやカバンに忍ばせておけば、外出先でも気になった時にすぐに塗り直しができます。製品の種類が最も豊富で、ドラッグストアなどで手軽に購入できるのも魅力です。ただし、夏場の高温の場所に放置すると溶けたり、衝撃で折れたりすることがあるため、取り扱いには少し注意が必要です。

保湿力と密着感に優れた「チューブ」

保湿力の高さを重視するなら、チューブタイプがおすすめです。柔らかいジェルやクリーム状のテクスチャーで、唇にしっかりと密着し、潤いのヴェールで包み込みます。スティックタイプよりもツヤが出やすい製品が多く、ぷるんとした仕上がりになります。先端が斜めにカットされているものが多く、唇の形にフィットさせて直接塗れるため衛生的です。ただし、出す量を調整するのに少しコツがいる場合や、ベタつきが気になる製品もあるため、好みが分かれるかもしれません。

指で塗る「ジャー・バーム」

自宅での集中ケアや、特に乾燥がひどい場合に頼りになるのがジャー・バームタイプです。固めのテクスチャーのバームが容器に入っており、指で取って塗ります。ワセリンやミツロウをベースにした製品が多く、非常に高い保湿力と保護力が特徴です。指で塗るため、口角などの細かい部分まで丁寧に塗り込むことができ、塗る量の調整も自由自在。唇だけでなく、乾燥が気になる指先や爪の周りの保湿に使えるマルチバームもあります。デメリットは、指を使うため手が汚れることと、衛生面を保つために使用前には手を清潔にする必要がある点です。外出先での使用にはあまり向きませんが、就寝前のナイトケアには最適です。

配合されている保湿成分で選ぶ

目的別の選び方でも触れましたが、リップクリームの基本は「保湿」です。より自分の唇の状態に合った製品を選ぶために、代表的な保湿成分とその働きを理解しておくと良いでしょう。

  • 油性成分(エモリエント成分): 唇の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぐ役割。
    • 炭化水素油: ワセリン、ミネラルオイル、スクワランなど。保護力が高く、低刺激。
    • 油脂: シアバター、カカオバター、オリーブオイル、ホホバオイルなど。肌なじみが良く、唇を柔らかくする効果が高い。
    • ロウ: ミツロウ、キャンデリラロウなど。スティックの形状を保ち、唇にツヤと保護膜を与える。
  • 水性成分(湿潤剤・保湿剤): 水分を抱え込み、唇に潤いを与える役割。
    • 多価アルコール: グリセリン、BG(ブチレングリコール)など。多くの化粧品に使われる基本的な保湿成分。
    • 高分子保湿成分: ヒアルロン酸、コラーゲンなど。高い保水力でハリを与える。
    • 天然保湿因子(NMF)様成分: セラミド、アミノ酸など。角質層の水分保持機能をサポートする。

敏感肌の方は、ミネラルオイルやワセリンが主成分のシンプルな処方のものや、植物由来のオーガニック成分にこだわった製品を選ぶと刺激を感じにくいでしょう。自分の唇がなぜ乾燥するのか(水分不足か、油分不足か)を考えながら成分表をチェックしてみるのも、リップクリーム選びの楽しみの一つです。

香りの有無で選ぶ

リップクリームは鼻に近い口元に塗るため、香りは使い心地を左右する重要な要素です。メンズ向け製品は、大きく分けて「無香料」「メントール系」「シトラス・ハーブ系」に分類されます。

  • 無香料: 最もシーンを選ばず使えるのが無香料タイプです。ビジネスシーンや食事の席でも香りが邪魔になることがなく、TPOを気にする必要がありません。香りが苦手な方や、他の香水などの香りと混ざるのを避けたい方におすすめです。
  • メントール系: スーッとした清涼感が特徴です。塗った後の爽快感は気分をリフレッシュさせてくれます。ひび割れた唇には刺激に感じることがあるため、唇の状態が良い時に使うのが良いでしょう。
  • シトラス・ハーブ系: レモンやオレンジ、グレープフルーツといった柑橘系の香りや、ローズマリー、ティーツリーなどのハーブ系の香りは、リラックス効果やリフレッシュ効果が期待できます。プライベートな時間や、気分転換したい時にぴったりです。

自分の好みや、主に使用するシーンを想像して、最適な香りを選びましょう。

パッケージのデザインで選ぶ

毎日持ち歩くものだからこそ、パッケージのデザインも大切な選択基準になります。人前で使う機会も多いリップクリームは、いわば持ち主のセンスを反映する小物の一つです。

メンズ向け製品は、ブラックやネイビー、シルバーを基調としたシンプルでスタイリッシュなデザインのものが多く、ビジネスマンがスーツのポケットから取り出しても様になります。一方で、バルクオムやボッチャンなど、デザイン性にこだわったブランドの製品は、持っているだけで気分が上がるようなおしゃれさがあります。

機能性はもちろん重要ですが、自分が「持ちたい」と思えるお気に入りのデザインのリップクリームを見つけることで、ケアへのモチベーションも高まり、習慣化しやすくなるでしょう。

メンズリップクリームおすすめ20選

ここからは、数ある製品の中から厳選した、男性におすすめのリップクリーム20選をご紹介します。ドラッグストアで手に入る定番品から、成分やデザインにこだわったデパコスブランドまで、幅広くピックアップしました。それぞれの特徴を比較し、あなたにぴったりの一本を見つけるための参考にしてください。


① NIVEA MEN (ニベアメン) リップケア

特徴:
男性の唇の荒れ、ひび割れを防ぐロングセラーの薬用リップクリームです。有効成分ビタミンEとグリチルレチン酸ステアリルを配合し、唇の炎症を抑えて健やかに保ちます。ヒアルロン酸やアミノ酸系保水成分も配合されており、乾燥からしっかり守ります。ベタつかず、テカりを抑えたマットな仕上がりで、男性が使いやすい使用感です。無香料とローズメントールの2種類から選べます。

こんな人におすすめ:

  • 初めてリップクリームを使う男性
  • ベタつきやテカリが苦手な方
  • 手頃な価格で薬用ケアを始めたい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 無香料 / ローズメントール
  • 色: 無色
  • UVカット: SPF20, PA++
  • 分類: 医薬部外品
  • 参照: ニベア花王株式会社 公式サイト

② BULK HOMME (バルクオム) THE LIP BALM

特徴:
「塗る」から「補う」発想へ。スキンケアブランドならではのこだわりが詰まったリップバームです。セラミドやスクワラン、グリセリルグルコシドといった美容成分を豊富に配合し、唇の角質層に潤いを届けます。体温でとろけるような滑らかなテクスチャーで、ベタつかずに自然なツヤを与えます。マットブラックのスタイリッシュなデザインも魅力です。

こんな人におすすめ:

  • デザイン性やブランドにこだわりたい方
  • 唇の乾燥だけでなく、エイジングケアも意識したい方
  • プレゼント用のリップクリームを探している方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: ほのかなフローラルフルーティ
  • 色: 無色
  • UVカット: なし
  • 分類: 化粧品
  • 参照: BULK HOMME 公式サイト

③ Kiehl’s (キールズ) フェイシャル フュール リップ バーム フォー メン

特徴:
ニューヨーク発のスキンケアブランド、キールズの男性向けリップバーム。スクワランやシアバター、ホホバオイルなどの保湿成分が、乾燥しがちな男性の唇をしっかりと保湿し、なめらかに整えます。メントール無配合でスースーせず、ベタつきのないマットな仕上がりで、リップクリームを塗っていることを感じさせません。

こんな人におすすめ:

  • マットな仕上がりを好む方
  • メントールの清涼感が苦手な方
  • デパコスブランドのリップを試したい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 無香料
  • 色: 無色
  • UVカット: なし
  • 分類: 化粧品
  • 参照: Kiehl’s 公式サイト

④ SHISEIDO MEN (シセイドウ メン) モイスチャライジング リップ クリエイター

特徴:
資生堂のメンズラインが手掛ける高機能リップクリーム。保湿だけでなく、唇の血色をコントロールし、健康的な印象に見せる効果があります。SPF18・PA++のUVカット機能も備えており、日中の紫外線ダメージから唇を守ります。塗るとほんのり色がつき、唇のくすみや縦ジワを目立たなくしてくれます。

こんな人におすすめ:

  • 唇の血色の悪さやくすみが気になる方
  • 保湿とUVケア、血色補正を一本で済ませたい方
  • ビジネスシーンで好印象を与えたい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: シトラスウッディ
  • 色: ほんのり色づくタイプ
  • UVカット: SPF18, PA++
  • 分類: 化粧品
  • 参照: SHISEIDO MEN 公式サイト

⑤ LIPPS BOY (リップスボーイ) リップバーム

特徴:
メンズ専門のヘアサロン「LIPPS」がプロデュースするコスメブランドのリップバーム。男性の唇を研究し、保湿・血色感アップ・テカリ防止の3つの効果を追求。ヒト型セラミドや植物オイルが潤いを与えつつ、自然な血色をプラスして健康的な唇を演出します。スーパーマットとナチュラルの2種類があり、好みの仕上がりを選べます。

こんな人におすすめ:

  • 塗っている感を全く出したくない方(スーパーマット)
  • 自然なツヤと血色感が欲しい方(ナチュラル)
  • Z世代のメンズコスメに興味がある方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: ほのかな香り
  • 色: ほんのり色づくタイプ
  • UVカット: なし
  • 分類: 化粧品
  • 参照: 株式会社レスプリ 公式サイト

⑥ BOY DE CHANEL (ボーイ ドゥ シャネル) リップ ボーム

特徴:
シャネル初のメンズメイクアップライン「ボーイ ドゥ シャネル」のリップバーム。ホホバオイル、シアバター、抗酸化作用のあるビタミンE誘導体などを配合し、唇を長時間保湿します。透明でべたつかず、テカりを抑えたマットな仕上がりは、まさに大人の男性のための逸品。高級感あふれるパッケージは、持っているだけで気分を高めてくれます。

こんな人におすすめ:

  • ラグジュアリーブランドのアイテムを好む方
  • 特別な人へのギフトを探している方
  • 究極にミニマルで洗練されたリップを求める方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: ほのかな香り
  • 色: 無色(マットな仕上がり)
  • UVカット: なし
  • 分類: 化粧品
  • 参照: CHANEL 公式サイト

⑦ FIVEISM × THREE (ファイブイズム バイ スリー) リップディフェンス

特徴:
人気コスメブランドTHREEから生まれたメンズ総合コスメブランド。自然な血色感をプラスするカラータイプと、保湿・UVカットに特化した無色タイプがあります。植物由来成分にこだわり、唇をケアしながら健康的な印象に導きます。スタイリッシュなバータイプで、リップクリームというよりはガジェットのような感覚で持ち歩けます。

こんな人におすすめ:

  • オーガニックやナチュラルコスメが好きな方
  • メイクアップ感覚でリップケアを楽しみたい方
  • 唇の色や用途に合わせて使い分けたい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 精油の香り
  • 色: 全4色(うち1色は無色)
  • UVカット: SPF20, PA++(カラータイプ)/ SPF18, PA++(無色タイプ)
  • 分類: 化粧品
  • 参照: FIVEISM × THREE 公式サイト

⑧ ORBIS Mr. (オルビス ミスター) ミスター リップケア スティック

特徴:
オルビスのメンズライン「オルビス ミスター」のリップスティック。男性特有の「テカリ」と「乾燥」に着目し、塗った瞬間にマットな質感に変化する処方が特徴です。カサつきはケアするのに、見た目はサラサラ。保湿成分としてコラーゲンやヒアルロン酸を配合し、潤いをしっかりキープします。

こんな人におすすめ:

  • 唇のテカリやベタつきがとにかく嫌な方
  • スキンケア発想のリップクリームを使いたい方
  • シンプルで機能的なアイテムを好む方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 無香料
  • 色: 無色
  • UVカット: なし
  • 分類: 化粧品
  • 参照: ORBIS 公式サイト

⑨ DHC 薬用リップクリーム

特徴:
性別を問わず絶大な人気を誇る、薬用リップクリームの代名詞的存在。オリーブバージンオイルやアロエエキスなどの保護成分が、乾燥や荒れから唇を守り、長時間潤いをキープします。ベタつかず、唇にスッとなじむ使用感で、口紅の下地としても愛用者が多い実力派です。メンズ用ではありませんが、その効果と使いやすさから多くの男性にも支持されています。

こんな人におすすめ:

  • 実績と信頼のある定番品を使いたい方
  • 唇の荒れを予防し、しっとり感を長持ちさせたい方
  • コストパフォーマンスを重視する方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 無香料
  • 色: 無色
  • UVカット: なし
  • 分類: 医薬部外品
  • 参照: DHC 公式サイト

⑩ 無印良品 薬用リップクリーム・無香料

特徴:
シンプルなデザインと品質の高さで人気の無印良品。この薬用リップクリームも、うるおい成分としてホホバ種子油を配合し、有効成分が唇の荒れを防ぎます。無香料・無着色・無鉱物油・パラベンフリー・アルコールフリーと、デリケートな唇に配慮した低刺激設計が魅力。手頃な価格も嬉しいポイントです。

こんな人におすすめ:

  • 敏感肌で、唇が荒れやすい方
  • シンプルな成分構成の製品を好む方
  • 無印良品のファンの方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 無香料
  • 色: 無色
  • UVカット: なし(別でUVカットタイプもあり)
  • 分類: 医薬部外品
  • 参照: 株式会社良品計画 公式サイト

⑪ Vaseline (ヴァセリン) リップ オリジナル

特徴:
100%ピュアなワセリン(石油を精製して作られた保湿剤)を使用した、超シンプルな高保湿リップ。唇の表面に保護膜を形成し、水分の蒸発をしっかりと防ぎます。防腐剤無添加、無着色、無香料で、唇だけでなく、乾燥が気になるあらゆる部分に使える万能さが魅力です。ジャータイプなので、自宅での集中ケアに向いています。

こんな人におすすめ:

  • 極度の乾燥に悩んでいる方
  • 成分がシンプルなものを探している方
  • 唇以外の保湿にも使いたい方

基本情報:

  • 形状: ジャー
  • 香り: 無香料
  • 色: 無色
  • UVカット: なし
  • 分類: 化粧品
  • 参照: ユニリーバ・ジャパン公式サイト

⑫ GATSBY (ギャツビー) 薬用 ウォーター イン リップ

特徴:
若者向けメンズコスメブランド、ギャツビーの薬用リップ。ヒアルロン酸とコラーゲンを配合し、みずみずしい潤いを唇に届けます。SPF20, PA++のUVカット効果もあり、日常の紫外線対策も万全。スーッとする爽快な使用感で、気分もリフレッシュできます。ドラッグストアで手軽に購入できるのも強みです。

こんな人におすすめ:

  • メントールの爽快感が好きな方
  • 日中の紫外線対策を手軽に行いたい方
  • 学生や若い世代の男性

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 爽やかな香り
  • 色: 無色
  • UVカット: SPF20, PA++
  • 分類: 医薬部外品
  • 参照: 株式会社マンダム 公式サイト

⑬ BOTCHAN (ボッチャン) Honey Lip Balm

特徴:
「男らしく」を脱け出そう、というコンセプトを掲げるユニセックスコスメブランド。このリップバームは、ハチミツ、ミツロウ、シアバター、アルガンオイルといった天然由来の保湿成分を贅沢に配合しています。唇の上でとろけるようなテクスチャーで、デリケートな唇をしっとりと保護。ポップでアーティスティックなパッケージデザインも目を引きます。

こんな人におすすめ:

  • 天然由来成分にこだわりたい方
  • ジェンダーレスなコスメが好きな方
  • おしゃれなパッケージのアイテムで気分を上げたい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: シトラスフォレスト
  • 色: 無色
  • UVカット: なし
  • 分類: 化粧品
  • 参照: 株式会社TOLOT 公式サイト

⑭ Curel (キュレル) リップケアクリーム

特徴:
乾燥性敏感肌を考えたスキンケアブランド「キュレル」のリップクリーム。唇の角層に働きかけて、潤い成分「セラミド」の働きを補い、外部刺激から守ります。荒れて硬くなりがちな唇にも、ふっくらとなめらかにフィット。ひび割れ、皮むけを繰り返しがちな、特にデリケートな唇におすすめの医薬部外品です。

こんな人におすすめ:

  • 乾燥性敏感肌の方
  • 唇の荒れを根本からケアしたい方
  • 低刺激性の製品を求めている方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 無香料
  • 色: 無色
  • UVカット: なし
  • 分類: 医薬部外品
  • 参照: 花王株式会社 公式サイト

⑮ uka (ウカ) lip & nail balm

特徴:
トータルビューティーサロン「uka」が手掛ける、唇と爪の両方に使えるマルチバーム。アルガンオイルやシアバターなど、保湿効果の高い植物成分をベースに作られています。指で取って使うジャータイプで、乾燥が気になる唇と指先を同時にケアできます。精油をブレンドした心地よい香りで、ケアする時間がリラックスタイムに変わります。

こんな人におすすめ:

  • 唇と指先の乾燥を同時にケアしたい方
  • アロマの香りでリラックスしたい方
  • オーガニック志向の方

基本情報:

  • 形状: ジャー
  • 香り: 複数あり(ミント、ラベンダーなど)
  • 色: 無色
  • UVカット: なし
  • 分類: 化粧品
  • 参照: uka 公式サイト

⑯ Aesop (イソップ) プロテクティブ リップバーム SPF30

特徴:
オーストラリア発のボタニカルスキンケアブランド「イソップ」。このリップバームは、UVA・UVBから唇をしっかり守るSPF30の高い紫外線防止効果が最大の特徴です。ヒマシ油やホホバ油などの植物由来成分が、紫外線による乾燥を防ぎ、唇に潤いを与えます。シリコン、パラフィン、ミツロウを含まないヴィーガンフレンドリーな処方です。

こんな人におすすめ:

  • 屋外での活動が多く、高いUVカット効果を求める方
  • ヴィーガンコスメやボタニカル成分に興味がある方
  • イソップ独特の洗練された世界観が好きな方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: ほのかな香り
  • 色: 無色
  • UVカット: SPF30
  • 分類: 化粧品
  • 参照: Aesop 公式サイト

⑰ Mentholatum (メンソレータム) ウォーターリップ 無香料

特徴:
ロート製薬のロングセラーブランド「メンソレータム」シリーズの一つ。その名の通り、まるで水のような潤い感が特徴です。スーパーヒアルロン酸やコラーゲンなどのうるおい成分をたっぷり配合。SPF20, PA++で日常の紫外線もしっかりカットします。なめらかな塗り心地で、男性にも使いやすい定番品です。

こんな人におすすめ:

  • みずみずしい塗り心地が好きな方
  • 手頃な価格でUVケアをしたい方
  • 信頼の置ける大手製薬会社の製品を選びたい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 無香料
  • 色: 無色
  • UVカット: SPF20, PA++
  • 分類: 化粧品
  • 参照: ロート製薬株式会社 公式サイト

⑱ OXY (オキシー) パーフェクトモイストリップ

特徴:
男性用スキンケアブランド「OXY」の高保湿リップクリーム。ヒアルロン酸Naやシアバター、ホホバ種子油を配合し、乾燥しがちな男性の唇にしっかりとうるおいを補給します。SPF15で紫外線対策も可能。ベタつかないのに高保湿な使用感が支持されています。

こんな人におすすめ:

  • しっかりとした保湿感を求める方
  • ドラッグストアで手軽に買える高保湿リップを探している方
  • 日常的なUVケアも同時に行いたい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: ほのかなフレッシュフルーティの香り
  • 色: 無色
  • UVカット: SPF15
  • 分類: 化粧品
  • 参照: ロート製薬株式会社 公式サイト

⑲ uno (ウーノ) オールインワンリップクリエイター

特徴:
資生堂のメンズブランド「uno」が展開する、1本で4役をこなす多機能リップ。「カサつき防止」「縦ジワ補正」「血色感アップ」「UVカット」の機能をこの1本に集約。塗ると自然な血色感のある健康的な唇に仕上がります。男性の唇に合わせた縦長のスリムな形状で、塗りやすいのもポイントです。

こんな人におすすめ:

  • 複数の唇の悩みを1本で解決したい方
  • スマートにリップケアを完結させたい方
  • バレずに唇の印象を良くしたい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: 無香料
  • 色: ほんのり色づくタイプ
  • UVカット: SPF18, PA++
  • 分類: 化粧品
  • 参照: 株式会社ファイントゥデイ 公式サイト

⑳ QUATTRO BOTANICO (クワトロボタニコ) ボタニカル リップバーム

特徴:
日本の男性向けボタニカルスキンケアブランド。4種の植物エキスと2種の植物オイルを配合し、乾燥や紫外線ダメージから唇を守ります。ベルガモットとローズマリーの天然精油をブレンドした、爽やかで落ち着きのある香りが特徴。テカりを抑えた自然な仕上がりで、大人の男性にふさわしい上質なリップバームです。

こんな人におすすめ:

  • 植物由来成分にこだわりのある方
  • 天然アロマの香りでリラックスしたい方
  • 国産のメンズコスメブランドを応援したい方

基本情報:

  • 形状: スティック
  • 香り: ベルガモット&ローズマリー
  • 色: 無色
  • UVカット: SPF12, PA+
  • 分類: 化粧品
  • 参照: 株式会社クワトロボタニコ 公式サイト

印象アップ!メンズリップクリームの正しい使い方

塗る前に唇の汚れを拭き取る、唇のシワに沿って縦方向に塗る、1日に3〜5回を目安に塗り直す、効果を高めるおすすめのタイミング

自分にぴったりのリップクリームを見つけたら、次はその効果を最大限に引き出すための「正しい使い方」をマスターしましょう。ただ何となく塗るのと、ポイントを押さえて塗るのとでは、保湿効果や仕上がりの美しさに大きな差が生まれます。ここでは、今日から実践できる印象アップのためのテクニックをご紹介します。

塗る前に唇の汚れを拭き取る

リップクリームを塗る前には、必ず唇の表面を清潔にするひと手間を加えましょう。特に食後は、食べ物や飲み物の油分、糖分、細かい食べかすなどが唇に付着しています。これらが残ったままリップクリームを塗ってしまうと、いくつかのデメリットが生じます。

まず、汚れの上からフタをする形になるため、リップクリームの保湿成分が角質層までうまく浸透せず、効果が半減してしまいます。また、食べかすや糖分は雑菌のエサとなり、不衛生な環境を作り出して唇の荒れを助長する原因にもなりかねません。さらに、リップクリームのスティック本体に汚れが付着し、容器の中で雑菌が繁殖してしまう恐れもあります。

清潔にする方法は簡単です。食事の後やリップを塗る前には、まずティッシュペーパーで唇を優しく押さえるようにして、汚れをオフしましょう。このとき、ゴシゴシと強くこするのは禁物です。摩擦は唇への刺激となり、乾燥や荒れの原因になるため、あくまで「優しく押さえる」のがポイントです。この一手間を加えるだけで、リップクリームの浸透が良くなり、衛生的にケアを続けることができます。

唇のシワに沿って縦方向に塗る

多くの人が無意識にやってしまいがちなのが、リップクリームを横方向にスライドさせて塗る方法です。しかし、より効果的な塗り方は「縦方向」に塗ることです。

自分の唇を鏡でよく観察してみてください。唇には細かなシワが縦方向に入っているのがわかるはずです。このシワの溝は乾燥しやすく、汚れも溜まりやすい部分です。リップクリームを横方向に塗ると、シワの表面を滑るだけで、溝の奥深くまで保湿成分を届けきることができません。結果として、塗りムラができてしまい、十分な保湿効果が得られないのです。

そこで、唇のシワに沿って、スティックを縦方向に動かしながら丁寧に塗り込むことを意識してみましょう。口を少し開けて「いー」の形にすると、シワが伸びて塗りやすくなります。上唇も下唇も、中央から口角に向かって、細かく縦に動かして塗ります。こうすることで、シワの一本一本にまでリップクリームがしっかりと入り込み、唇全体を均一な潤いの膜でコーティングすることができます。この「縦塗り」を習慣にするだけで、保湿効果の持続時間が格段にアップし、ふっくらとしたなめらかな唇を実感できるでしょう。

1日に3〜5回を目安に塗り直す

リップクリームは一度塗れば一日中効果が続くわけではありません。食事や飲み物を飲んだり、話したり、唇を舐めたりすることで、少しずつ落ちてしまいます。そのため、1日に3〜5回程度を目安に、こまめに塗り直すことが、潤いをキープする上で非常に重要です。

ただし、「塗りすぎは逆効果」という話を聞いたことがあるかもしれません。これには諸説ありますが、あまりに頻繁に(1日に10回以上など)塗りすぎると、唇との摩擦が増えて刺激になったり、唇が常に保護されている状態に慣れてしまい、自ら潤いを保とうとする機能が低下する可能性がある、とも言われています。

大切なのは、回数にこだわりすぎることではなく、「唇が乾いたな」と感じる前に、適切なタイミングで塗り直すことです。後述する「効果を高めるおすすめのタイミング」を参考に、自分なりの塗り直しの習慣を確立するのが良いでしょう。特に、空気が乾燥している日や、マスクを長時間着用した日は、いつもより少し回数を増やすなど、状況に応じて調整することが大切です。

効果を高めるおすすめのタイミング

リップクリームを塗るタイミングを工夫することで、より効果的に唇をケアすることができます。特におすすめなのが、以下の3つのゴールデンタイムです。

食後

食事をすると、ナプキンやティッシュで口元を拭うため、塗っていたリップクリームはほとんど落ちてしまいます。また、食べ物や飲み物が唇の油分を奪ってしまうこともあります。そのため、食後に口を拭いて清潔にした後は、リップクリームを塗り直す絶好のタイミングです。失われた油分と潤いをすぐに補給することで、乾燥する隙を与えません。オフィスでの昼食後や、カフェで休憩した後など、食後のリップケアを習慣にしましょう。

入浴後

入浴後は、体全体の血行が良くなり、蒸気で皮膚が柔らかくなっている状態です。これは唇も同じで、角質層がふやけて、美容成分や保湿成分が最も浸透しやすいゴールデンタイムと言えます。お風呂から上がったら、顔のスキンケアをする流れで、唇にも忘れずにリップクリームを塗りましょう。このタイミングでしっかりと保湿しておくことで、潤いを角質層の奥まで届け、内側からふっくらとした唇を育てることができます。

就寝前

寝ている間は、無意識のうちに口呼吸になったり、部屋の乾燥によって、体から多くの水分が失われます。もちろん唇も例外ではなく、朝起きたらカサカサになっていた、という経験がある方も多いでしょう。また、睡眠中は成長ホルモンが分泌され、日中に受けたダメージを修復・再生する時間でもあります。

この大切な時間を利用しない手はありません。就寝前にリップクリームを塗ることは、夜間の乾燥を防ぎ、唇の修復をサポートする上で非常に効果的です。特に、ワセリンベースのバームタイプや、美容液成分が豊富なナイトケア専用のリップなど、保湿力・保護力の高い製品を選ぶのがおすすめです。唇からはみ出すくらい少し多めに、シワを埋めるように丁寧に塗り込んでから眠りにつきましょう。翌朝、驚くほどしっとりとなめらかな唇で目覚めることができるはずです。

知らないと損する唇が荒れる主な原因

空気の乾燥、紫外線によるダメージ、唇を舐める・こする癖、栄養バランスの乱れやストレス、マスクによる摩擦

リップクリームでいくらケアをしても、唇が荒れる原因となる生活習慣を続けていては、根本的な解決にはなりません。ここでは、意外と知られていない唇の荒れを引き起こす主な原因を5つご紹介します。これらの原因を理解し、日々の生活で意識的に避けることが、健やかな唇への近道です。

空気の乾燥

唇が荒れる最も一般的で大きな原因は、空気の乾燥です。前述の通り、唇は皮脂腺がなく、角質層が非常に薄いため、自己保湿能力がほとんどありません。そのため、周囲の湿度の影響をダイレクトに受けてしまいます。

特に、湿度が低くなる秋から冬にかけての季節は、外気の乾燥によって唇の水分がどんどん奪われ、カサつきや皮むけが起こりやすくなります。また、冬だけでなく、夏場も注意が必要です。冷房が効いた室内は、冬と同じくらい空気が乾燥しています。一日中オフィスで過ごすビジネスマンなどは、季節を問わず唇の乾燥リスクにさらされているのです。

対策としては、リップクリームによるこまめな保湿はもちろんのこと、室内にいる時は加湿器を使用して適切な湿度(50~60%が目安)を保つことが有効です。また、体の中から潤いを補給するために、意識的に水分を摂取することも大切です。

紫外線によるダメージ

肌にとって紫外線が大敵であることは広く知られていますが、それは唇も全く同じです。むしろ、バリア機能が弱い唇は、紫外線に対して肌以上に無防備と言えます。紫外線は、唇の乾燥を促進させるだけでなく、メラニン色素を生成させてシミやくすみの原因を作ります。さらに、肌のハリを司るコラーゲンやエラスチンを破壊し、唇の縦ジワを深くする原因にもなります。

見落としがちなのが、冬場や曇りの日の紫外線です。紫外線は一年中降り注いでおり、雲を透過する性質もあるため、「日差しが強くないから大丈夫」という油断は禁物です。

対策は、SPF/PA値が表示されたUVカット機能付きのリップクリームを日常的に使用することです。特に、屋外で過ごす時間が長い日は、2~3時間おきに塗り直すことを心がけましょう。帽子や日傘を活用するのも効果的です。日々の紫外線対策が、将来の唇の老化を防ぐ鍵となります。

唇を舐める・こする癖

唇が乾燥した時に、無意識に舌でペロッと舐めてしまう癖はありませんか? 一瞬潤ったように感じますが、これは唇の荒れを悪化させる最悪の習慣の一つです。

唾液には、消化を助けるためのアミラーゼなどの酵素が含まれており、これがデリケートな唇の皮膚にとっては刺激となります。さらに、唇についた唾液が蒸発する際に、元々唇にあった水分まで一緒に奪っていく(過乾燥)ため、舐める前よりもっと乾燥した状態に陥ってしまいます。この悪循環が、慢性的な唇の荒れを引き起こすのです。

また、唇の皮をむしったり、指やティッシュで強くこすったりする行為も、唇の薄い角質層を無理やり剥がし、バリア機能を破壊する行為です。唇の乾燥を感じたら、舐めたりこすったりするのではなく、すぐにリップクリームで保湿する習慣をつけましょう。無意識の癖を意識的にやめることが、健やかな唇を取り戻すための第一歩です。

栄養バランスの乱れやストレス

唇の荒れは、外的な要因だけでなく、体の内側の状態を映し出す鏡でもあります。特に、食生活の乱れは唇の状態に顕著に現れます。

皮膚や粘膜の健康維持に不可欠なのがビタミンB群です。特にビタミンB2が不足すると、口角炎や口唇炎といった唇のトラブルが起こりやすくなります。また、ビタミンB6も皮膚のターンオーバーを正常に保つために重要です。これらのビタミンは、レバー、うなぎ、卵、納豆、乳製品などに多く含まれています。

同様に、肌の材料となるタンパク質や、抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンEなどもバランス良く摂取することが大切です。インスタント食品や外食に偏りがちな方は、食生活を見直してみましょう。

また、過度なストレスや睡眠不足も、自律神経の乱れや血行不良を引き起こし、唇のターンオーバーを滞らせる原因となります。栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、心身ともに健康な状態を保つことが、美しい唇の土台となるのです。

マスクによる摩擦

パンデミック以降、私たちの生活に定着したマスクですが、これも唇にとっては大きな負担となることがあります。マスクを着用していると、話したり表情を動かしたりするたびに、マスクの不織布と唇がこすれ、物理的な摩擦が生じます。この絶え間ない刺激が、唇のバリア機能を低下させ、荒れの原因となるのです。

また、マスクの中は自分の呼気で湿度が高く保たれているため、一見潤っているように感じます。しかし、食事などでマスクを外した瞬間、その内部の水分が一気に蒸発し、唇の水分も一緒に奪われて急激な乾燥を招きます。

対策としては、マスクを着ける前にリップクリームで唇を保護しておくことが基本です。これにより、摩擦を軽減し、潤いを閉じ込めることができます。また、マスクを外した際にも、こまめにリップクリームを塗り直す習慣をつけましょう。肌触りの良い、刺激の少ない素材のマスクを選ぶことも有効な対策の一つです。

メンズリップに関するよくある質問

女性用リップとの違い、リップクリームの購入場所、塗りすぎは逆効果か、寝る前の使用は問題ないか

ここまでメンズリップクリームについて詳しく解説してきましたが、まだいくつか疑問が残っている方もいるかもしれません。ここでは、男性がリップクリームを使い始める際によく抱く質問にお答えします。

女性用リップとの違いは?

「男性だけど、女性用のリップクリームを使ってもいいの?」という疑問は非常によく聞かれます。結論から言うと、女性用のリップクリームを男性が使っても全く問題ありません。保湿や荒れ防止といった基本的な機能において、男性用と女性用で成分に決定的な違いがあるわけではないからです。

ただし、多くのメーカーは、それぞれのターゲット層の好みに合わせて製品に特徴を持たせています。一般的に、男性用と女性用では以下のような傾向の違いが見られます。

  • 仕上がり: メンズ用は、テカリやベタつきを抑えたマットな仕上がりを重視する傾向があります。一方、女性用は、グロスのようなツヤ感やぷるっとした質感に見せる製品も多いです。
  • 香り: メンズ用は、無香料や、ミント・メントール系の爽快な香り、シトラス系のさっぱりした香りが主流です。女性用は、フローラル系やフルーツ系といった甘く華やかな香りのバリエーションが豊富です。
  • パッケージ: メンズ用は、黒やシルバーを基調としたシンプルでスタイリッシュなデザインが多く、ビジネスシーンでも使いやすいように配慮されています。女性用は、ピンクやパステルカラーなどを用いた、可愛らしくて華やかなデザインが中心です。
  • 機能: メンズ用は、UVカットやナチュラルな血色補正といった、実用的な機能に絞られていることが多いです。女性用は、口紅の発色を良くする下地効果や、唇をふっくら見せるプランプ効果など、メイクアップを前提とした多機能な製品も存在します。

これらの違いはあくまで傾向であり、最終的には個人の好みによります。もし気に入った香りや使用感のものが女性向け製品であれば、気兼ねなく使用して問題ありません。逆に、さっぱりした使用感が好きな女性がメンズ用を使うことも全く問題ないのです。

リップクリームはどこで買える?

リップクリームは非常に身近なアイテムで、様々な場所で購入することができます。主な購入場所とその特徴は以下の通りです。

  • ドラッグストア・薬局: 最も品揃えが豊富で、定番品から最新の製品まで幅広く比較検討できます。テスターが置かれていることも多く、実際に色味や使用感を試せるのがメリットです。
  • コンビニエンスストア: 24時間いつでも購入できる手軽さが魅力です。品揃えは限られますが、ニベアメンやメンソレータムといった定番ブランドの主力製品が置かれていることが多いので、急に必要になった時に便利です。
  • バラエティショップ(ロフト、プラザなど): 定番品に加えて、デザイン性の高いブランドや、話題のメンズコスメなどが見つかります。プレゼント探しにも向いています。
  • 百貨店のコスメカウンター: シャネルやキールズ、資生堂といったデパコスブランドの製品は、各ブランドのカウンターで購入できます。専門のビューティーアドバイザーに相談しながら、自分に合った製品をじっくり選びたい方におすすめです。
  • ブランド公式サイト・総合通販サイト(Amazon、楽天市場など): 店舗に足を運ぶ時間がない場合に便利です。利用者のレビューを参考にできるのが大きなメリットですが、色味や香りを直接確認できない点はデメリットです。

自分のライフスタイルや求める製品に合わせて、購入場所を使い分けると良いでしょう。

塗りすぎは逆効果って本当?

「リップクリームは塗りすぎると唇が本来持つ保湿機能を弱らせてしまうため、逆効果だ」という説を聞いたことがあるかもしれません。

この説の根拠は、常にリップクリームで保護されている状態に唇が慣れてしまうと、唇自身のターンオーバー(新陳代謝)が正常に行われなくなり、自ら潤う力が衰えてしまう、という考え方です。また、頻繁に塗る行為そのものが摩擦となり、唇への刺激になるという側面もあります。

しかし、これには皮膚科医の間でも様々な見解があり、一概に「逆効果である」と断定することはできません。皮脂腺がなく、もともと乾燥しやすい唇にとって、保湿ケアは不可欠です。

重要なのは、「過剰に塗りすぎない」ということです。1日に10回も20回も神経質に塗り直す必要はありません。前述の通り、1日に3〜5回程度、乾燥を感じる前に適切なタイミングで塗り直すことを目安にしましょう。特に「食後」「入浴後」「就寝前」のゴールデンタイムを意識すれば、必要以上に塗り重ねることなく、効果的に潤いをキープできます。何事も「適度」が大切です。

寝る前に塗っても大丈夫?

寝る前にリップクリームを塗ることは、全く問題ないどころか、むしろ非常におすすめのケア方法です。

睡眠中は、日中に受けた様々なダメージ(紫外線、乾燥、摩擦など)から肌や唇が回復・再生するための大切な時間です。しかし同時に、呼吸や発汗によって体内の水分が失われやすく、部屋が乾燥していると唇も無防備に水分を奪われてしまいます。

就寝前にリップクリームを塗ることで、以下の2つの大きなメリットがあります。

  1. 睡眠中の乾燥からの保護: リップクリームが保護膜となり、寝ている間の水分の蒸発を防ぎ、朝までしっとりとした状態を保ちます。
  2. ダメージの修復サポート: 保湿成分や美容成分が、睡眠中の唇のターンオーバーを助け、日中に受けたダメージの回復を効率的にサポートします。

夜のケアには、日中用のさっぱりしたタイプよりも、ワセリンやシアバターなどが配合された、こっくりとしたテクスチャーの高保湿なバームタイプや、ナイトケア専用の美容液リップなどが特に効果的です。少し多めに、唇のシワを埋めるように丁寧に塗り込んでから眠りにつきましょう。この習慣を続けることで、翌朝の唇の状態が見違えるほど良くなるはずです。

まとめ

今回は、男性のリップケアの重要性から、失敗しないリップクリームの選び方、効果を高める正しい使い方、そして具体的なおすすめ製品20選まで、幅広く解説しました。

もはやリップクリームは、一部の美意識が高い男性だけのものではありません。カサつきや血色の悪さを防ぎ、清潔感と健康的な印象を与えるための、全ての男性にとっての「エチケットアイテム」であり「自己投資」と言えるでしょう。

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 男性にリップケアが必要な理由: 唇は皮脂腺がなく非常に乾燥しやすいため、①乾燥・荒れ防止②健康的で清潔な印象の演出③紫外線ダメージからの保護の3つの観点から、リップクリームによるケアが不可欠です。
  • 失敗しない選び方のポイント: 自分の悩みに合わせて「目的(保湿・色補正・UV・薬用)」で選び、ライフスタイルに合わせて「形状(スティック・チューブ・ジャー)」を選びましょう。さらに「成分」「香り」「デザイン」にもこだわれば、最適な一本が見つかります。
  • 効果を最大化する正しい使い方: 塗る前には汚れを拭き取り、唇のシワに沿って「縦方向」に塗るのが基本です。1日3~5回、特に「食後」「入浴後」「就寝前」のタイミングで塗るのが効果的です。
  • 荒れの原因を知る: 乾燥、紫外線、唇を舐める癖、栄養不足、マスク摩擦といった原因を理解し、生活習慣から改善することも大切です。

今回ご紹介した20種類のリップクリームは、それぞれに異なる魅力と特徴を持っています。この記事を参考に、ぜひあなたのライフスタイルや悩みに寄り添ってくれる「相棒」となる一本を見つけてください。

今日から始めるリップケアという小さな習慣が、あなたの第一印象を格上げし、ビジネスやプライベートにおける自信へとつながっていくはずです。潤いのある健康的な唇で、より魅力的な毎日を送りましょう。